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あれから数日

 始業式から数日が経ち、よくあるテコ入れ展開が如く自分のクラスに転校生が現れた俺は……


「花宮さん!今日の放課後僕の家で一緒にお茶でも!」


「ごめんねー、私今日早く帰らないと行けないから……」


「それじゃあ次の休み時間の時に一緒に読書でも!」


「ごめんよー、私やる事あるからー」


「ならこの後お昼休みに一緒に食後のデザートでも!」


「ごめんなー?図書委員会のお仕事があるのー」


 というかデザートなんか学校に持ってくんな!普通に没収されるぞ!


 一体何を気にいられたのか、あれから俺は毎日転校生に付きまとわれていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーー


「でもホント、やっと解放された……」


「ははははは、お疲れ千代。今日も大変だったな」


「そう思うんだったら助けてよ」


「うっ……」


「まぁまぁ千代ちゃん、そんな意地悪言わないで」


「だってー」


 学校の帰り道、学校近くに設置されている真っ赤な丸型ポストにいつも通りハガキを入れながら礼二や綺月ちゃんとそんな話をしていた俺は、ぷくぅっと頬を膨らまし話し始める。


「だいたいなんなんだよあいつー!転校初日に案内してあげただけなのに、次の日朝イチで告白って!それにみんなの前で!」


「あれは凄かったねぇ〜。二つの意味で」


「あー、礼二の事?確かにあれは凄かったねー」


「そ、そりゃあ俺は千代の幼馴染だからな。どこの馬の骨とも知らないやつに千代は渡してたまるか」


「お前は私の親か」


「千代はいつも無茶するんだから心配なんだよ……それに俺だって千代の事が……」


「ん?何か言った?」


 最後の方上手く聞き取れなかったんだが。


「んにゃ、何も。所で次の土日だけどさ」


「あぁ、あの件ね。大丈夫、ちゃんと予定通りにやるよ」


「私達もちゃんと準備してきたんだから〜」


 そう言ってふんすと意気込む綺月ちゃんを前にしながら、叶奈ちゃんも含めて三人で一緒に準備を進めてきた俺はうんうんと頷く。


「俺もちゃんと場所は確保しといたけど……本当に上手くいくのか?というか場所取りなら俺より千代の方が確実だっただろうに」


「だってなんもかんも私がやったら礼二の出番がないじゃん。それくらいやってもらわなきゃ」


 じゃないと礼二の役目が荷物持ちだけになっちゃうからね。


「ま、役目があるだけ良しとするさ」


 そう言う礼二に俺は満足気に頷くと、お店の前に貼られている「自由市」と書かれたチラシに目をやる。

 そう、俺達はこの度毎年この時期に開催されている自由市、元の時代で言うフリーマーケットに子供達だけで参加するのだった。


「でもよくお父さんから許可と参加権もらえたよね、千代ちゃん」


「ふふふ、私にかかればチョロいもんだよ」


 なんたって今ウチじゃ俺は唯一の小学生だからな!父様とおじいちゃんの甘々具合も最高クラスというやつだ。


「でも参加させて貰えるんだから、参加させてくれた父様のためにも気合い入れてやるよ!」


「おう!」


「もちろん!」


「やるぞー!」


「「おー!」」


 こうして、俺達の初めての商売が幕を開けたのであった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 翌朝告白になにしたの礼二... いつか覚悟決めてドーンといってほしいなぁ。どこの馬の骨とも知れない奴には渡せないもんなぁ?(ニヤニヤ
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