ロリロリお風呂タイム
まずい……!これはまずいぞ……!
「おぉー。みやみや髪の毛凄いな、バサーってなったぞ!」
「髪が長いとお洋服脱ぐときこうなるのー。なんかいいでしょー?」
「うん!凄くいいぞ!」
こればかりはもう女の子になって数年経つからとか、慣れてもう何も思わないとかじゃない……!
「わぁ、かなちー焼けたねぇー」
「毎日外で遊んでるからな!気がついたらこうなったぞ!」
きゃいきゃいとあちらこちらから女子の可愛らしい声が上がる中、いつもの仲良し二人の横で俺は顔を固まらせこの状況を何とかしようと必死に考えていた。
一体どういう状況なのかというと────
「ちよよんどうした?どっか痛いのか?」
「さっきからだんまりしちゃってるけど、大丈夫ちよちー?」
先程から固まっていた俺を心配して顔を覗き込んできた二人がすっぽこぽんな事から分かるであろう。そう、今から我々は男女で別れ「皆でお風呂」なのである。
「う、うぅ……」
いくら俺の中身が成人済みの男って事を知らないからって、そんな……そんなすっぽこぽんで無防備にぃ……!
「ちよちー?」
「ちよよん?」
「うぅぅぅ……!もう!私先に入るからね!」
「えっ!ちょっ!ちよよん!?」
「ちよちー待ってー!」
千胡お姉ちゃんとか千保お姉ちゃんみたいな身内ならともかく、倫理的にも人間的にもお前らと一緒にお風呂に入るのは事案!許されない事なんだよっ!
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「とかなんとか考えてたけどー、よーよく考えれば俺って今女の子だしー、この時代の俺は女の子なんだーって考えれば別に気にする事無かったなーって」
というか散々前世前世言っといてなんだけど、なんならまだ死んだとも限らないし、そもそも時代系列的には今の俺が令和の俺の前世なのかもしれないしー。
「ちよよん何か言ったか?」
おっといけない、お風呂が気持ちよかったもんでつい油断してた。
「なんでもなーい。それじゃあ次は私の番ねー」
「おう!叶奈に任せろ!」
風呂上がり、寝巻き姿に着替えわしゃわしゃと髪の毛をタオルで乾かし合いっこしながら、入る前の決意は何処へやら俺は完全にそう蕩けきっていた。
「あー!いいなー!二人共髪の毛乾かし合いっこしてー!」
おっとこの声は……
「ごめんね綺月ちゃーん、叶奈ちゃんにやって貰ってる間私がやってあげるからー」
「ほんとー?」
「ほんとほんとー」
「ちよよんの髪の毛乾かしは気持ちいいぞー!まるでマッサージだったからな!」
「おー!それは楽しみだー……というかちよちーの寝巻きは浴衣なんだねー。予想通りだー」
「そう言う綺月ちゃんのパジャマも可愛くて似合ってるよー。ね、叶奈ちゃん」
「うん、叶奈もそう思うぞ!」
そう言う俺の寝巻きである浴衣は、紫陽花を思わせる落ち着いた葵色のシンプルな浴衣で、対する綺月ちゃんの浴衣はピンクでふりふりなロングスカートである。
ちなみに叶奈ちゃんは紺色の父様やおじいちゃんが着てるような浴衣だ。
「ちなみにどうして浴衣選んだのー?パジャマも持ってるんでしょー?」
「叶奈は涼しい方がいいからな!夏はいつも浴衣だぞ!ちなみに今日はお母さんが居ないからパンツも履いてないぞ!とっても涼しいから二人もしてみるといいぞ!」
「「こらこらこらこらこら!」」
確かに叶奈ちゃん普段からプールとか体育とか機会があれば直ぐに脱ごうとするけど!いくら何でもそれはダメだろう!
「というか捲るな捲るな!見える見えちゃう見えてる!」
「かなちーちゃんとパンツ履いてきなさーい!」
「だってパンツってなんかゴワゴワしてて履いてるとなんか変な感じが────」
「「い・い・か・ら!」」
「ぶー……二人がそこまで言うなら履いてくるー」
ぶすっと頬をふくらましながら、そう言ってしぶしぶと自分の着替えがある籠に向かう叶奈ちゃんを俺と綺月ちゃんは見送り、一つため息をついて笑い合ったのであったのだった。




