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~The tale of Ruin~  作者: 流川アヤ
第1章
5/13

新たな仲間


 夕食を食べた俺達は、アンナさんに用意してもらった部屋に各自寝ることになった。そして、一日がたって朝を迎えた。

 目覚めた俺は、夕食の時にご飯を食べた食堂に向かった。そこには、既に俺以外が殆ど全員が集まっていた。

 アリアはアンナさん達と一緒に料理をしていた。リーベルはシアのサポートをしながら食器などを運んでいた。

 リーベルは翼とか仕舞えたんだな。

<人型に近い悪魔や魔族などは翼や尻尾を仕舞える個体も居ます。ですが、角だけは仕舞えないようです。〈偽装〉〈隠蔽〉といったスキルを取ることで隠すことができます。また、マスターや眷属限定ですが管理者()の能力によりステータスや姿まであらゆる情報(・・・・・・)を隠蔽・偽装することが出来ます。行いますか?>

 俺のステータスを含めて他の皆(眷属)の偽装を頼む。面倒事はなるべく避けたいからな。

<了解しました。>


 アミンの話を聞いた後、端の方では、ユヅキが昨日の二人と話しているのが見えた。


「もう、皆起きていたのか?」

「はい。でも、クレア様はまだ来ていません。」

 アリアに話し掛けてみたが、俺が一番遅い訳ではなかった。


「おーい、ユヅキ!そっちの二人は昨日の子達だよな?」

「はい、主殿。さ、二人とも自己紹介を」

 ユヅキが、二人にそう言うと前に出てきた。


「わっちは、サクラと言うでありんす。どうぞ良しなに」

 公爵令嬢なのに名前だけなのか?

<その国の特色かスキルによる名前の削除などが考えられます。>

 そんなスキルもあるんだな。


「私はローザ・エドワースというの。ヨロシク!その黒髪黒目。もしかして、日本人なのかな?」

「ああ、そうだ。しかし、黒髪黒目は種族的なやつだぞ。」

 昨日の夜、アミンから聞いた話では"滅人"という種族によって黒髪黒目になったらしい。その時鏡を使い、初めて自分の顔を見たが全体的に整っている顔をしていた。


 サクラの方は九つの尻尾と狐耳を持った金髪美女で、ローザは薄桃色の髪を持った少女だ。

 おっと忘れていたな、俺は二人を鑑定をした。

ーーーーーーーーーー

名前:ローザ・エドワース(佐々木・瑞希)

年齢:14

種族:ヒューマン

レベル:30

[スキル]:〈料理Lv10〉〈裁縫Lv5〉〈弓術Lv3〉〈剣術Lv1〉〈短剣術Lv1〉〈鑑定Lv1〉

[エクストラスキル]:

[オリジンスキル]:〈永続追尾Lv-〉

[魔法]:〈無属性魔法Lv2〉〈風魔法Lv2〉〈生活魔法Lv6〉

称号:転生者、"エドワース王国"第三王女、滅神の眷属

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

名前:(サクラ)

年齢:24

種族:妖狐族(九尾)

レベル:480

[スキル]:〈九尾化Lv4〉〈魔力操作Lv3〉〈魔力感知Lv3〉〈魔力遮断Lv1〉〈気配察知Lv6〉〈気配遮断Lv5〉〈霊力操作Lv4〉〈霊力感知Lv4〉〈霊力遮断Lv2〉〈妖術Lv5〉〈陰陽術Lv5〉〈鑑定Lv4〉〈隠蔽Lv6〉〈剣術Lv6〉〈飛翔斬Lv2〉

[エクストラスキル]:〈一刀十閃Lv4〉〈霊紋Lv1〉

[オリジンスキル]:〈斬撃自在Lv2〉

[魔法]:〈幻惑魔法Lv5〉

称号:先祖帰り、"ビースト王国"公爵令嬢、滅神の眷属

ーーーーーーーーーー

 二人ともオリジンスキルを持っているのか。クレアが勧めるだけはあるな。サクラの方は全体的に強いが、ローザは料理スキルのレベルが凄い。後、気になる事と言えば称号か…。あの怪我に関係しているだろうな。


「ローザは転生者だったんだな。」

「うん、佐々木(ささき)瑞希(みずき)って言う名前だったよ!だけど、ローザって呼んで欲しいな。」

「ああ、分かったよ。それで、二人は色々有るだろうがこれからどうする?」

 この二人が、どうするのか聞いてからじゃないと、無理やり連れていく訳にはいかないからな。それに…ん?称号に"滅神の眷属"があるぞ?

<《魂ノ系譜》が発動していた様です。>

 な、何でだ?

<恐らくマスターが仲間にしたいと思い、二人が助けてもらった事で心を許したので《魂ノ系譜》が発動したようです。《魂ノ系譜》は、魂の絆を作り能力を共有します。他にも念話や進化する際など、《魂ノ系譜》の所有者に関して様々な影響を及ぼす事があります。>

 そう言うことか有り難う、アミン。


「わっちは、行く宛も無いので付いていきたいでありんす。」

「私もその方がいいかな?また、酷い目に遭うのは嫌だしね。」

「分かった。先に言わなければならないことがあるが、それはアミンに任せるか。」

 アミン、説明を頼んでいいか?

<畏まりましたマスター。加速した精神世界で、色々と説明をします。ユヅキ達にも説明をしておきます。>

 ああ、頼んだぞ!

「ん?どういう…」


 お、もう始まったか。数分で終わるだろうから、俺は朝飯を食べるとするか。

「ウルス様、おはようございます」

「「「「おはようございます!」」」」

「ああ、おはよう。」

 挨拶をして席に座ると、アンナさん達メイド軍団から料理が運ばれてきた。昨日の夕食の時も思ったが、ここの料理は物凄く上手い!料理レベルが10だとここまでなのか?ならば、ローザに期待するか。


「ふはぁ~~。皆、もう起きておったのか。早いな」

「クレアは遅かったな。」

「最近は暇でずっと寝ていたからな。感覚が分からなくなってきたのだ。」

 少し駄目な人間の発言だな。


「それで、あの二人とは話がついたのか?」

「ああ、俺の旅に付いてくるようだ。」

「そうか、そうか。なら、修行をつける相手が増えたな。」

 夕食の時に、預かってもらう間に古き迷宮に向けた修行をしてくれることになった。


「そう言えば、修行をみてくれるみたいだが具体的に何をするんだ?」

「それは、後で全員に教える。この城の機能を使った凄い訓練だから、早く強くなれるぞ。」

 エッヘン!といった感じに(無い)胸を張っている。


「モグモグ、ゴックン。本当にここの料理は旨いな。」

「まあ、アンナたちが居るからな。食材を採ってくるのは大変なんだぞ」

 どの料理も旨いし、前世で食べていた物に似た物もあるみたいだな。やはり、高レベルの魔物の肉を使っているからか、食材その物もレベルが高い。それを、集めているのがクレアと言うわけか。


 俺とクレアが朝飯を食べ終わるとユヅキ達がこちらに歩み寄ってきた。

「主殿、アミン殿からの話は終わりました。」

「そうか。お前達は朝飯を食べたか?」

「はい、大丈夫です。」

 返事を聞いた後、クレアに視線を移した。


「次は修行に関しての事だな」

 クレアがそう言うと四人の顔が引き締まった。

「で、どうするんだ?」

「まず、ウルスとユヅキ。後の残りは別々で修行だ。」 

 俺は圧倒的なスキルと権能が、ユヅキはレベルと俺に近い能力をもっているから、技量的にもそれが一番の選択だろうな。


「ウルスとユヅキは私が…」

「残りの皆様はわたくしがお相手致します。」

 クレアの話の後に続き、アンナさんが後ろから話掛けてきた。

 アリア達はアンナさんのステータスを知らないので、普通のメイドが大丈夫かな?とか思っているかもしれないな。


「では、行くとしよう。」

 そう案内されて付いていくと、地下に続く階段を下りていった。

 

 暫くすると、開けた空間に出た。

「お前さん達は、この先で修行だ」

 この奥でアリア達とアンナさんが修行を行うみたいだ。 


「アリア達も頑張れよ。」

「ご主人様、分かりました」

「畏まりました、ウルス様」

「僕も頑張るねーー!」

「わっちも、頑張るでありんす」

「これが所謂、修行編というやつかー!」

 ローザは少し違う感じがするが、皆張り切っているようでよかった。


「修行経過が順調だったのなら、ウルス達の修行に加わっても良い。だから、頑張って取り組むのだぞ。」

「「「「はい!!(分かった!!)」」」」

 やる気が上がってくれて良かったが、本当に来れるのか?少ない時間の付き合いだが、クレアの性格上修行は相当キツイはずだと思うのだけどな。


「私たちも行くぞ」

 そこからまた下へ階段を降りていくと、アリア達が修行する場所よりも広い空間に出た。

 その空間の辺り一面は、全て魔法回路に覆われて儀式魔術級の魔術が構築されていた。しかし、その光景はとても美しかった。

「二人ともこれを着けろ。」

「何だこれは?」

 その腕輪には宝石…いや、魔石が付いており内部にはかなりの魔力が籠っている様に感じ取れた。スキルを使って見てみると魔力の糸のようなものが天井にある球体に繋がっていた。


「これは魔力や闘気、霊力、神力といったものを吸収するものだ。これを使って、一度に放出出来る量を増やすのだ。ウルスは放出量まで無限には出来ないのだろ?」

「その通りだ。この修行はそれが目的なのか?」

 それだけのためなら、レベルを上げるために魔物を狩りに行った方が何倍も効率がいい。


「それもあるが、この施設には他にも機能があるのだ。これからこの空間に、お前達そっくりの分身体を造る機能を発動させる。その為にお前達のエネルギーを使うのだ。他の施設にも余分なエネルギーをまわしている。」

 成る程、そういうことだったのか。それに、魔力が一切放出する事が出来ない。かなり強力な魔術だな。流石は古代人の文明だ。


「その分身はお前達の全ての能力と思考、癖までも真似してくるからな。だが、全ての能力と言えど魔力とかエネルギー放出系は使えないがな。それはお前達も同じだろ?」

 成る程、近接戦闘の修行が目的だったのか。クレアの近接戦闘能力の根幹はここなのかもしれないな。まあ、殆ど才能だろうが…。


「二人は自分専用の武器を持っているか?」

「ああ、持っているぞ」

「主殿に貰いました」

 俺はストレージから"滅火"を取り出し、ユヅキも嬉しそうに"宵闇"を取り出した。

「だが、それは使うな」

「ん?」

「えっ…そ、そんな!」

 クレアの何気ない言葉に、ユヅキは絶望したように項垂れた。


「それにしても、二人とも刀だったとは珍しいな」

「やっぱ、珍しいのか?前世の昔では一般的だったのだが」

 世界が違うとそういう文化が廃れるのかもしれないな。そう言えば、世界神の時も刀はあまり見なかったかもしれない。


「確か東の大陸には刀が普及している国があると聞いたな。ウルス達が目指してる古き迷宮の近くの国だった筈だぞ。」

 そんな場所が在るのか。まさか、転移者とか転生者が広めたとかか?まさかな…。

<はい、元日本人が広めた様です。他にも竜宮城や天空の城ラ◯ュタに似たものも作られています。>

 何をやっているんだよ…。それにしても、日本人は転生とかしやすいのか?ローザのこともあるし…。


<マスターの前世で居た場所の一つ、つまり地球はこの原初の世界(リアリス)に最も近い最上位世界の内の一つ、"アースランド"と呼ばれる世界だったからです。原初の世界と全ての最上位世界は密接にかかわりあっているのが原因だと思われます。>

 そう言えば昔そんな話をゼウスに説明された気がするな。


「この木刀を使ってくれ。それでは、修行を開始する。」

 そうクレアが宣言すると、周囲から影のような者が立ち上ぼり無表情だが、俺とそっくりの姿をしていた。

 まるでアイツ《ウルベルト》の様だが、見たところそこまで性能は良くないようだ。

「こいつは学習機能があるから、早く倒さないと勝てなくなるぞ?後、こいつを倒すとまた新しく倍の数が出てくる。それを四回続けたら一先ず終了だ。あ、二人で協力してもいいぞ」

 一回目は一体。二回目は二体。三回目は四体。四回目は八体。って事だな。学習機能の速さによるがかなりキツイ修行になるだろうな。



《魂ノ系譜》

ー 魂の絆を作って能力を共有する事ができる。他にも念話や進化する際などに、《魂の系譜》の所有者に関して様々な影響を及ぼす。眷属→眷属長→筆頭眷属→筆頭眷属長と眷属内に位階が存在し、位階が高いほど能力が上昇して主との間により深い繋がりができる。位階を上げるには主の魂を分ける必要があるが、その際主の能力が減少する。ー

ーーーーーーーーーー

名前:ローザ・エドワース(佐々木・瑞希)

年齢:14

種族:ヒューマン

レベル:30

[スキル]:〈料理Lv10〉〈裁縫Lv5〉〈弓術Lv3〉〈剣術Lv1〉〈短剣術Lv1〉〈鑑定Lv1〉

[エクストラスキル]:

[オリジンスキル]:〈永続追尾Lv-〉

[魔法]:〈無属性魔法Lv2〉〈風魔法Lv2〉〈生活魔法Lv6〉

称号:転生者、"エドワース王国"第三王女、滅神の眷属

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

名前:(サクラ)

年齢:24

種族:妖狐族(九尾)

レベル:480

[スキル]:〈九尾化Lv4〉〈魔力操作Lv3〉〈魔力感知Lv3〉〈魔力遮断Lv1〉〈気配察知Lv6〉〈気配遮断Lv5〉〈霊力操作Lv4〉〈霊力感知Lv4〉〈霊力遮断Lv2〉〈妖術Lv5〉〈陰陽術Lv5〉〈鑑定Lv4〉〈隠蔽Lv6〉〈剣術Lv6〉〈飛翔斬Lv2〉

[エクストラスキル]:〈一刀十閃Lv4〉〈霊紋Lv1〉

[オリジンスキル]:〈斬撃自在Lv2〉

[魔法]:〈幻惑魔法Lv5〉

称号:先祖帰り、"ビースト王国"公爵令嬢、滅神の眷属

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