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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
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冒険の準備

エルフのヴァルレルは、お気に入りの道具屋で短剣職に必須な毒を吟味していた。


「毒は即効性が重要なんだよね。でも比例して金額も高くなるんだ。あと魔物なら毒の相性もあるからね」


3つほど棚から毒の瓶を手に取ると、俺に渡した。俺は店の籠にそれを入れる。


「気をつけてくれよ? 扱いには注意が必要だ」


購入予定の毒と同系統の解毒薬、遅効性治療の薬草と即効性治療の薬瓶を選ぶ。


簡易トラップ用の糸、汎用性のある油、寝るときに体温を保ち敵の攻撃からも見を守れるマント、水を入れる皮袋、火打ち石、食事用の簡易食器類などを購入した。


「おっと、これはサービスだ、若いの…」


腰が曲がり切った老人は、埃の被ったズタ袋を指差した。


買った道具をズタ袋に入れる。結構、重量がある。


エルフのヴァルレルは、重量を確かめる俺を見て言った。


「マジックボックスまで、辛抱だよ。と言っても、かなり先の話だけどね」


「ヴァルレルさんは、マジックボックス保有者なんですか?」


「まあね。おっと、俺のは駄目だよ?」


「ヴァルレルさんの狙うなんて、どれだけ勇者なんですか…」


「ふふっ。一応、強者として見てくれるんだね。おっと、僕は、ここで失礼するよ。砦に入ればしばらくお酒が飲めないからね」


そう言い残すと歓楽街へ消えていく。ヴァルレルの姿が完全に消えると、再び闇市を目指した。


***** ***** ***** ***** ***** 


闇市で、オール・グランとの連絡用に伝書鳩をレンタルする。


配達先にノクターンを指定し、”昼の仕事仲間見つかる。しばらく冒険者の街フィレオに留まる”と書いた紙を鳩の脚に付いている小さな筒に入れる。


「どのぐらいで着きますか?」


「3日、いや4日あれば、着くかな。だが必ず着くことは保証できないぞ」


「あ、はい」


***** ***** ***** ***** ***** 


宿に戻ると、アイテムボックスから、暗殺者用の道具を一式取り出す。


黒い外套、白く赤い線が十字に入った面、魔法の触媒、金貨、食料、高級薬草など…。


いつでも取り出せるように、アイテムボックス内に丁寧に配置していく。


そういえば、あのエルフ、マジックボックスって言っていたな。アイテムボックスと何か違いがあるのか?


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤>敵の攻撃からも見を守れるマント 正>敵の攻撃からも身を守れるマント 誤>ズタ袋 正>ズダ袋(頭陀袋)
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