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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
火薬と銃の時代
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貴族と銃と砦

銃は単発式で1丁が金貨500枚。1発の玉と火薬の費用は金貨1枚。その金食い虫の銃を所有者できるのは貴族だ。


砦でのクエスト報酬を考えると完全に赤字だ。だが、砦など貴族たちの遊び場でしかなく、元を取る気などさらさらない。


パーティーメンバーは、基本奴隷のMTと銃持ち貴族様3名で構成され、3パーティー以上で砦に入るのだ。これは連続して魔物が現れるリ・ポップ・カーニヴァル対策を考えてのことだ。


銃の性能はフルプレートアーマーの騎士を一撃で倒せる威力を持つと言われている。


そんな貴族様たちが、専用の入り口を通り、砦に向かって進んでいくのをエミリアは眺めていた。


「はぁ…。いいな銃。銃があったら、砦の魔物なんて楽勝なんだろうね」と私は呟く。


「いやいや、銃持ちの貴族だったら、俺、砦なんて行かねーよ」とMTの騎士ライナスが言った。


「確かに。あぁ…貴族に戻りたいなぁ」STの両手剣の剣士シリスもため息を吐く。


「あっ? 筋肉だるまのシリスも貴族だっけ? 似合わねぇ〜」私と同じATの両手槍の槍士レグナルが笑う。


これが私のメンバー。信頼が置けるのが一番ってね…。


なぜ、貴族を先に行かせるのか? それは後ろから来られたら、流れ弾で大怪我をするからだそうです。帰りとかどうするの? って思ったけど、それはそれ、これはこれ、少しでも危険を減らすのが目的だそうです。


「今日も、がんばって、稼ぎますか!」と両手槍を振り回しレグナルが気合を入れる。


第一層のレッサーゴブリンなど相手にならないが、油断は大敵なのです。パーティーメンバーもわかっているから、丁寧に処理していきます。


第二層は、レッサーゴブリン+入り組んだ迷宮を学ぶところなんだけど、最近ではもう一つ課題が加わったのです。


バンッ! バンッ! バンッ! 銃声が反響して聴覚を混乱させます。


それは敵味方関係なく有害な音です。例えば敵にこっそり近づいたとして、銃声が鳴り響いたらどうなります? 敵は驚き、逃げるか、攻撃態勢に入るか、こちらに気付くか…。いずれにしても大迷惑ですよね? また、こちらとしても、聴覚による索敵が困難になるのです。


だからと言って、貴族たちに文句を言えるはずもなく、熱くならずに冷静に対処です。


第三層までの最短ルートは混雑していました。その分、レッサーゴブリンに遭遇する機会も減り、収入も減るのですが。最短ルートにある大広間の手前の曲がり角で、人だかりが出来ています。


「おい、どうしたの?」と槍士レグナルが気軽に別のパーティーへ声をかけます。


いいな、そのコミュニケーション能力…。


「あぁ、この先の大広間でな、貴族同士が銃撃戦を始めて、危なくて通れないんじゃよ」


年配のドワーフが、困った顔で答えてくれました。


「ギルドに報告に行ったんだが、貴族相手だと重い腰をさらに上げずに、大人しく待っててくれだとさ」人間の女性が諦めろという顔で教えてくれた。


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