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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
火薬と銃の時代
58/127

次の世代へ

俺とエリアで昼夜問わずに稼ぎまくった。いつしか俺の存在を知ったエリアは試験管から出た。


そしてバレードの妻となり、試験管の培養液に解けた俺の魂を凝縮して、1つの宝石を作り出す。


その宝石を指輪に加工し、”暗殺者の指輪”という名の魔道具が誕生する。


時を同じくして、冒険者の街フィレオで、砦の攻略に失敗し死亡したサシエスの遺体を手に入れたバレードとエリアは、俺と同じように…サシエスの遺体を試験管の培養液に入れたのである。


培養液に魂が解けたかどうか調べるすべは、俺のときと同じだ。エリアが培養液に入りホモンクルスを介して、確認するしか無かった。エリアの意識が途切れると、サシエスの魂が、エリアの肉体を通じて、ホモンクルスを動かしたのだ。


サシエスは、ホモンクルスの肉体で、砦の攻略に挑もうとするが、バレードが許可を出さなかった。


サシエスも指輪に加工され、”聖騎士の指輪”という名の魔道具が誕生した。


***** ***** ***** ***** ***** 


王族たちの跡継ぎ問題に端を発した国の内乱に引きずられるように、貴族間の勢力争いが激化すると、バレードやクラリスのように研究に没頭していた貴族たちは、強硬派の貴族たちに武力で討ち取られてしまった。貴族の資金源で運用されていた裏ギルドも弱体化し、内部で分裂と抗争を繰り返し疲弊していくのだった。


堕ちる所まで堕ちた国に対して、隣国は支援ではなく侵略を選んだ。


しかし新しい王イーガルヴィレドのもと、新しい貴族たちが新時代の勢力として台頭する。新しい流れは、国を強固なものとし、隣国の侵略に対しても一丸となり戦い抜いたのである。


新しい勢力は、旧世界の魔法を置き去りにし、新たなる武器・火薬と銃を手に入れた。


台頭した貴族の中でも、その新たなる武器を扱う死の商人として君臨していたのが、オーゼスフェスタ男爵だ。爵位以上に、隣国を退けた武器を保有する者として、イーガルヴィレド王に可愛がられ、王宮内での発言力も強くなっていく。


その王宮内でのオーゼスフェスタ男爵の発言力に、苦虫を噛み潰したように苦渋の日々を送っているのは、ギュレン伯爵である。


騎士として、商人として、貴族として…。その全の美味いところをオーゼスフェスタ男爵に根こそぎ持って行かれたのだ。


若く頭の柔らかい貴族はオーゼスフェスタ男爵に擦り寄り、年老いた頭の硬い貴族はギュレン伯爵を支持したのだ。


内乱を隠れるようにして過ぎ去るのを待っていた弱小貴族たちは、そのどちらの派閥にも所属できず、それどころか国を守ろうともしない逆賊として、イーガルヴィレド王に、爵位の返還を言い渡されたのである。


貴族から平民となった多くは、金を稼ぐすべを失くした。私財を売る払いほそぼそと生活をするか、路上に放り出され死ぬか、心機一転農作業や冒険者になるしかなかった。


そして一家離散の果て、13歳で冒険者になったエミリアも元貴族組であった。


貴族時代に父から狩りで教わった弓矢の経験から弓使いの弓士となり、今では第三層を仲間と共に突破できるまでになっていた。


”聖騎士の指輪”と”暗殺者の指輪”の現在の持ち主でもある。


砦の攻略にも、新たなる武器・火薬と銃が人気を博していた。


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