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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
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冒険者ギルドへ

カラミティの大男は、闇市場で拷問に使用する痛覚倍増の秘薬を買うと、俺を一瞥して店をでる。


大男を相手したのは、若いダークエルフの娘だった。


大男がいなくなるのを確認したかのように、黒いローブの老人が右足の指を持ってくる。


右腕が切断されていることには関心がないようだ。


「あまり程度がよろしくないのですが…」


「骨に異常がなければ買おう。代金はいかほどに?」


「はい、金貨2枚で…」


この質の指で金貨2枚か…。ふっかけてきたのはわかる。だが今後も付き合いは長くなりそうだ。


「今後ともよしなに」金貨3枚を渡すと、老人は驚くが受け取った。


壁際に座ると、大男に切断された右腕を切断面を合わせてくっつける。


左手で5分程度持っていれば、固定され一般の生活ぐらいなら問題なくなる。


靴を脱ぎ右足の小指を短剣で全て根本から切断し、買った指を一本一本くっつけていく。


小指の方は、固定されても、元の大きさに成長する時間と腐敗した部分が蘇生される時間があるため、無理はできない。


切断した小指を袋に詰めると、近くの傭兵に渡した。


「犬の餌にでも…」


大通りへ戻ると、予想外の収入があったため、魔法の触媒屋に入る。


全8種類の魔法を2回づつ使える分だけの触媒は持ってきたのだが、転符と月見草を使ったため補充したかった。


転符という触媒はない。付加術士が作り出す付術札を転符として呼んでいるにすぎない。


付術札を手に取り品質を見極める。特に問題ないようだ。


残念なことに月見草は売り切れだった。代わりの朝露草を買う。こちらでも問題なく魔法は発動する。


「お兄さん、見ない顔だね。お兄さんも砦攻略かな?」


「はい。今朝、この街に来ました。砦には行きたかったのですが、直ぐに戻る予定です」


「そりゃ、残念だね。またこの街に来たら、この店を利用してくれよな」


店の主人は低級の薬草を3つサービスしてくれた。


まだ前払いしてある宿に戻るには少し早い。冒険者ギルドでクエストの情報を集めるか。


正直言って、ホモンクルスであるため睡眠は不要なのだ。


初めての冒険者に迷わせないためか? 大通りに構える風格のある建物が、冒険者ギルドだ。


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