冒険者として
第四層、ワイルドゴブリンがゴブリンたちを引き連れパーティーを組み始める層だ。
テレナはワイルドゴブリンの強打を盾で受け切るが、腕が痺れてしまい次の動作に入れなかった。
ちっ…。俺はテレナの前に出ると防御態勢に入る。ワイルドゴブリンなど倒してしまえば、それまでなのだが、あくまでもテレナの教育が目標なのだ。
ワイルドゴブリンは、棍棒をブンブンと狭い通路で振り回す。こんなもの軌道を変えるだけで防げるだろうに…。俺は手本を見せるべく、襲いかかる棍棒にタイミングと角度がわかるように大振りで合わせ棍棒の軌道を変えた。
「どうだ? わかるか?」
「うん…ありがとう、手の痺れも治ったから、やってみるね」
ちなみにワイルドゴブリンが引き連れていたゴブリンは、イレーゼが討伐済みだ。
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現在、第五層への入り口付近の安全地帯で休憩中だ。
「おい、大男殺ったのって、お前なんだってな…」イレーゼが苦々しい顔で言った。
「あぁ…」
「まじか…」
干し肉と格闘していたグレッドが目を見開き俺を見るがスルーだ。
裏ギルドでは情報漏えい防止の対策は取っているのであろうが、オハロ最大の裏ギルドであるルシファーの情報網を持ってすれば簡単に調査されてしまうのである。
ちなみに闇の制裁もランクアップして銀となった。褒美はカタログから選べるのだが、まだ決めていなかった。
「ち、ランク見せろよ」とイレーゼが言ってきたのでプレートを渡す。
これが現在のランクだ。”西の血族:銀、魔導の母:銀、死の教団:銅、闇の制裁:銀”
「そうか…忘れてたけど…あなた達、裏ギルドの人なんだよね…」
テレナの顔が急に暗くなる。
「俺と…同じ銀だと? お前…何者なのだ?」
イレーゼの質問に答えるべきか? 答えるにしても名乗るべきか? まぁルシファーならいずれ知れること。
「俺は、ノクターンが七灑守護者の一人だ。本来ならば、お前らが軽々しく口を利いてよい相手ではない。しかし今は…ただの冒険者として同じパーティーにいる。ただそれだけだ」
「七灑守護者…」グレッドはすぐさま跪き頭を垂れる。
「ふんっ。そもそもノクターンは人数が少ない。入れば誰でも七灑守護者だろうよ」
軽口を叩いたイレーゼの背後に取り短剣を喉元に突き付けた。
「俺のことはどう言おうと構わないが、次ノクターンを侮辱すれば命はないと思え」




