黄金の少女
もうすぐ夜明けだ。魔法の触媒屋の営業時間になるまでチェーン店のカフェ・ド・ヤミイチで時間を潰す。
濃い目のコーヒー…俺は飲食不要なのだが…を飲みながら、今日の反省点を考える。
戦闘に関してだが、自分でも驚くことにノーダメージクリアだ。運が良かっただけなのだが、俺の戦闘スタイルは、8:2で魔法重視なのだ。どれだけ戦闘前に準備できるか、魔法が優位に働くかで、戦果はかなり違ってくるだろう。
ということは、やはりもっと魔法を覚えないと駄目か?
今のところ、使用できる魔法はLv1で12回だ。Lv2以降で発動したこともない。
ちなみに俺の使用回数は、Lv1:12、Lv2:7、Lv3:3、Lv4:1、Lv5:0となっている。
スキルは存在しない。俺の7連撃は発動すれば7撃無条件で斬りかかれるものではなく、1撃ずつを7回繰り返しているだけだ。俺も特殊スキル短剣欲しいな…。
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魔法の触媒屋を出ると、目の前の本屋に入る。入口付近の本を適当に取り値段を見た。
うっ…金貨12枚。現在の所持金は金貨88枚だが…高すぎる…。屋敷に帰ったときウィルボーに安く譲ってもらえるか相談してみよう。
宿屋に帰ると、ベッドロックが外されていた…。
「おい、テレナ…」
短剣を抜き、勢い良くドアを開ける。
テレナは驚くが口に指を当て静かにしろと合図すると、ベッドを指差す。
イレーゼとグレッドがベッドで寝ていた。そういえば…こいつらのこと…忘れてたな。
テレナにマジックボックスを返すと、鎧を脱ぎ椅子に座る。
「で? 何がどうなってる?」
「第五層を一晩中歩き回っていたらしいわ」
「そうか…今日は、砦に行けないな…」
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暇になった俺は、新しく覚える魔法の候補を探すべく本屋に向かっていた。
街中は普段より騒がしく我先にと砦方面へ向かっていた。人々の流れに乗って俺もついていく。
冒険者の街フィレオと砦を繋ぐアーチ型の石橋の上。金色の鎧を纏った黒髪の少女が立っていた。
彼女は砦を踏破できる数少ない冒険者で、実力も全冒険者の中でもTOP5に入るだろう。
そして…裏ギルドから賞金首としても破格の額が付けられていたきがする…。
「本日の目標は第二ブロック、第二十二層だ。魔物のレベルも低く、特に問題も発生しないと考えている。そして他のパーティーの干渉は一切しない。つまりは救助もしない。これも冒険ギルドへ許可を得たから問題ない。我らの目標は…」
この美しく強い冒険者を一目見ようと、石橋の上に冒険者、商人、住民など大勢がひしめき合っている。
その中に…闇の制裁から暗殺依頼を受けた…裏ギルドの連中が少女を食い入るように見つめていたが、その視線に気付いた少女は不敵な笑みを浮かべるのであった。




