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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
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七灑守護者

老人がエリアの体を小さな瓶に詰め替えるなか、女性が口を開いた。


「その娘、まだ死んでわおらぬ。一瓶、金貨50枚で売ってやろう。全ての瓶を揃えることができれば、あるいは…」


「買う、買ってやるよ。全部っ!! 俺がっ!!」


「フッ。だが慈善事業ではない。お前の金貨だけを待っているわけにもいかぬ。そこで、この娘の魂が入った宝石と独占販売契約を…金貨1枚で、お前に売ってやろう。今すぐに用意できるのならな」


金貨など生まれてから一度も見たことがない。もっていないことを…知って…この女は…。


「なら、俺を買ってくれ、俺の体をっ!!」


「何度も言わせるな、小僧っ!! 貴様のような男の体など、貧民街の路地に腐るほどあるわっ!」


「そ、そんな…」


「だが、今日は気分が良い。もしお前が、その身を全て賭けて、私の実験に耐えたのなら…金貨1枚をくれてやろう」


それから…俺は体の一部を切られ、抉られ、他人や動物の肉や内蔵を移植され…生き続けた…。


どのぐらい経ったのだろうか、脳以外、全てが…俺以外の何かに置き換えられた頃。


「ふむ。素晴らしいぞ、小僧。この宝石が見えるか? これにお前の魂と記憶を移す。そして…脳を交換するのだ…。今回の脳は…元、魔法使い、ご立派な魔法使いだ」


それすらも乗り越えた俺は、いよいよ最終段階の実験に使われる。


「これはな。ホモンクルスと言ってな、人工的に作られた肉体なのだ。だが…残念ながら…魂が宿らない。そこでお前が、この肉体の主となり、私のために永遠に尽くすのだ…」


そして俺は継ぎ接ぎだらけの肉体から、人工的に作られた肉体へ魂を移すことに成功する。


この肉体の特徴。痛みを感じない。骨折以外の傷ならば自然治癒される。内蔵は心臓以外潰れても数週間は生きられる。破損した部位を新品と交換できる。15才相当の肉体だが筋力などは上級の前衛職を遥かに凌ぐ。


継ぎ接ぎだらけの肉体の最後の実験で得た魔法の知識と、人工的な肉体で得たほぼ無敵の体に、オール・グランという爺さんから教わる裏ギルドの数々の技…。


こうして、ノクターンの七灑守護者としての地位を得た。


***** ***** ***** ***** ***** 


暗い地下通路から、地上の屋敷に出る。この屋敷は表向きには商人が住んでいることになっていた。


その商人とは、一般的な商人服なのだが、仕立ての良い嫌味の少ない装飾品で飾られた服を着こなす白髪の老人オール・グランだ。


「グラン様、今戻りました」


「ふむ。その顔だと、儲けどころか、赤字のようじゃの…」


「はい。裏ギルドで稼ぐようにと、ノクターン様から仰せつかりました」


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