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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
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近づく暗殺者

冒険者が目指す黄金の城は、巨大なカルデラの中にある。カルデラは北、中央、南と3ブロックに別れている。黄金の城は北側の溶岩地帯中央の浮島に静かに佇む。


この砦は、カルデラの南側のカルデラの縁に建てられており、冒険者の街フィレオとアーチ型の石橋で繋がている。またアーチ型の石橋の幅は20m、長さは3km、高さは地上350mだ。


ちなみにカルデラはドーム型の結界に覆われていて、黄金の城を目指すならば、砦の攻略は必須となる。またカルデラ全体は冒険者専用地区と指定されている。


ターゲットまで、直線距離で2,300mぐらい。ルートは…外壁に出てから外壁を降りる。外壁の壁に少し出っ張りがあり、それを伝って近づく。


地上までの高さは300mほどだ。風は砦に沿って強く拭いているだろう。


この砦のMAPは頭の中に叩き込んである。最短ルートで外壁まで…。


だが、ここは魔物の巣窟でもある。そう簡単にはたどり着けない。


アーチ型の石橋が接続される砦の最上位を第一層とする。第三層は初級冒険者から中級冒険者への腕試しに利用されていた。


すなわち第三層に生息する魔物のレベルはその程度なのだ。また魔物たちが連携するのは、第四層からとなる。


短剣を左右両手に構える。左手は刃を内側にした逆手持ちだ。


この世界での通常戦闘は、当たり前だが、肉体・技術・精神・相性などで強さが決まる。


稀に武器自体に特殊スキルが付与されているものが砦などで見つかるのだが、使用にも相性がある。


また使用できる相性と使用できる回数を知るすべがないため、流通はしているのだが、ほとんどの冒険者はノーマルしか持っていない。高価な意味ではなく、巡り合いの意味でレアなのだ。


ゴブリンの錆びついた剣を左手の短剣で軽く受け止めると、右手の短剣で心臓を貫く。


ソロのときは防御主体の戦い方を好んだ。


まだ奥に2体ほどのゴブリンがいる。あまり奥に近づきすぎるとターゲットに気付かれるため、この位置までおびき寄せることにした。


死体となったゴブリンの右腕を切断すると、奥の2体のゴブリンに投げつける。


こちらに気が付いたゴブリンは、ただ全力で立ち向かってくるのだ。


一匹、一匹丁寧に、攻撃を受けて、とどめを刺す。


そろそろ音を消さないとまずい。


鎧の腰部分に隠してあるアイテムボックスから乾燥した月見草を挟んだ羊皮紙を取り出すと詠唱する。


「旋律の神よ、今宵、非力な我が身に、不穏な音を、不要なまま、集めん」


この吸音は近くの音を集音するのだ。自分には聞こえるが敵には聞こえなくなる。


通路をまっすぐ進めば、外壁に出る。音は消えても姿は見えるのだ、慎重に進む。


こちらからは柱に隠れて、ターゲットの様子はわからない。


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