敵の手中へ
名前間違えましたオーシルフィからレジーナに修正。
アースファクト兄様に敵意を感じる能力があった? これは完全に侮っていたかもしれない。エミリアの戸惑いの表情に対して…。
「挨拶もなしに、あんな目つきで見るようなメイドは、不要だろ?」
と、完全に言いがかり的な判断だった。
「そんなことより、今日はだな。エルダリスとの狩りついて…だ。一週間後に、冒険者専用地区・砦で狩りをすることになった」
「ですが…結婚式の予定が…」
「あぁ、わかっている。それも込で説明しに来たのだ。オーゼスフェスタ大公様がな…。お前らの結婚式をオーゼスフェスタ大公様の屋敷で、オーゼスフェスタ派とギュレン派の新しい関係の幕開けとして、大々的に開催したいそうだ。もう準備も始めている。
その準備の間に。レジーナ…オーゼスフェスタ大公の長女なのだが。そのレジーナ様からのお誘いで、”巨大都市の廃墟”に到達した冒険者たちと一緒に、砦を突破させてくれるというのだ。まぁ、そのとき上層階で軽く狩りを楽しむつもりだ。
そして、そのまま結婚式という流れになっている…。決定事項だ。うん」
あからさまな罠だ。が、誰が敵で、何が目的かもわからないし、アースファクト兄様の機嫌を損ねるわけにもいかない。
「私達の結婚が…そこまで祝福されるなんて…」
「アースファクト兄様…。こ、これは夢なのでしょうか?」
心から純粋に喜んでいるエルダリスと、まるで言葉にならないとばかりの演技をするエミリア。
「いや、現実だ。そうか、それほど、喜んでくれるのか、兄としてもお前たちの笑顔が見れてうれしいぞ。そうだ。従者や侍女などは1名までだ。あと、新しいタイプの銃だ。この二連銃はレジーナ様からのプレゼントだ。大事に使えよ」
死体を片付けているメイドたちの横を、満足そうな笑みで屋敷を後にするアースファクト兄様。
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「この時期に砦ですか。砦に結婚式…。ノクターン…七灑守護者と引き離す目的ですかね?」
魔法使いウィルボーが、白髪の老人オール・グランに意見を求めた。
「何とも言えないが…。付き添い人に、七灑守護者を指定するわけにもいかんだろうな」
「そうですね。それに我々、七灑守護者はノクターンとして隠れているわけではないので顔が知られているでしょうから、砦やオーゼスフェスタ大公の屋敷周辺にも近づけない可能性があります」
二刀流の短剣使ライゼーナの意見に両手剣の剣士デファーニアが噛み付く。
「だからと言って、エミリアを守れなかったら、意味がないだろ?」
「私も同感ですね。敵の罠だとしても、それを乗り越えてこその七灑守護者であり、ノクターンではないでしょうか?」
普段は物静かな男、盾と剣の騎士チェバリコが憤りを顕にする。
「二代目ノクターンの主として命令します。ノクターンに害を成す者は、すべて殺しなさい」




