表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
11/127

第三層へ

丁度昼を過ぎたところだろうか? 第二層に降りても食事休憩しているパーティーが目立つ。


「今日は、冒険者の数が多いのぉ」


ドワーフのモドーラは定番の顎髭を整えるように触りながら言った。


「これは第三層の入り口付近まで行ってしまった方がいいね」


人間のフィルは、両手槍を背中から外し、先に進むことをアピールする。


「一気に行くからね。はぐれないことと、余計なことはしなくていいからね」


フィルは俺に指示を出すと、モドーラの後に続いて、安全地帯から出る。


安全地帯とは何か? これも砦の強制制約の一つで、魔物が別の階層に移動しないように、階層の出入り口に結界を張っているのだ。注意点としては、常時結界が張られているわけではないことだ。


この階層の魔物もレッサーゴブリンのみだ。入り組んだ迷路を攻略することが第二層の醍醐味で、レッサーゴブリンは出現頻度も低く、ちょっとしたスパイス的な位置づけになる。


モドーラはランプを左肩に付け左手で盾を構えて進む。右手には剣を持つが、いつもの斬撃を繰り出す姿勢ではなく突きの構えだ。これは迷宮の壁に剣がぶつかることを嫌がってだろう。


フィルも両手槍を片手で短めに持つ。しかもモドーラが見ていない方角を必ず見ることでパーティーの死角をなくしていた。


なるほど。伊達に中級冒険者を名乗っていないんだなと感心する。


俺はとんでもない方角を見たり、途中で止まったり、驚いたりして、後ろで俺を観察しているエルフのヴァルレルの目を誤魔化す。


このエルフ…。何か違和感を感じるのだ。


「今、ここで迷子になったら、第一層への入り口まで戻れるかい?」


「えっ!? 無理ですよ…いろんな意味で…」


「最初に言っておくべきだったね。この道は何度も通るから、そのうち慣れると思うけど…。普通は死ぬ気で覚えるべきなんだよ?」


「はぁ、そうなんですか…」


ヴァルレルに理解していないような返答をする。


途中、他のパーティーが戦闘中のために待機したり、前が詰まっていたり、情報交換したりして、第三層への到着は、予定よりも大幅に遅れていた。


「混雑具合と野営準備の時間を考えると、第三層の安全地帯まで行ってしまった方が良いかもね」


「そうじゃのぉ。小僧の体力も緊張で、自分が思っとるより削れているはずだからのぉ」


「そうね、あと1時間ぐらいだわ。頑張れる?」


「はい。大丈夫です。俺、第二層では、歩いているだけですから…」


「見てるだけ? 何を言っているのっ!! 私たちの動きを見て勉強しなさいっ!!」


フィルに凄い剣幕で怒られてしまった…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ