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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
火薬と銃の時代
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契約

両手剣の剣士デファーニア、盾と剣の騎士チェバリコ、二刀流の短剣使ライゼーナ、 魔法使いウィルボー、犬亜人のマータン&兎亜人のキバスのゾンビコンビ、そして白髪の老人オール・グランが悪魔を取り囲む。


「コノナカデ、ウゴケルトハ…。ミドコロガアルナ」


まるで時が止まったかのような異質な空間。優れた暗殺技術や魔術を持った七灑守護者とはいえ、指輪をもたずに、何故に動けるのだろうか? 


「待ちなさい。今は、この悪魔との交渉中です」


七灑守護者に状況を説明した後、いつくか悪魔に質問をする。


「悪魔は嘘をつかぬが、隠し事をする。気を付けてください」


魔法使いウィルボーがアドバイスするが、実際のところ…全てを確認するなど無理な話だ。今まで繰り返された悪魔との契約とそれがもたらす結果など、いつの時代でも悲劇でしかない。完全にこちらが有利にすすめていようがいまいが、結局は悪魔に勝てることはない。


「カンチガイスルナ、コウショウナドシナイ」


何とも簡単な話だ。交渉はなし。この場で決断。チャンスは一度のみ。悪魔にならなければ、他の…悪魔に近い行為をする者…裏ギルドから…悪魔が生まれ…ノクターンは消されるのだろう。


「あなたの言う通りにするわ。で? どうするの?」


そこに浮かび上がる影は…恐らく笑った。そして…。


***** ***** ***** ***** ***** 


目を覚ますと、エルダリスがいた。ここはベッドの上。背を向けて寝るエルダリスに抱きつく。体温が心地よい。何か恐ろしい夢を見ていた気がするが…。


すると、エルダリスの首が180度回転する。エルダリスの顔ではない。


「エミリアサマ、アナタガ…ヌシデアル、ノクターン…ヨルノジョオウガ…」


エルダリスの顔が羊の悪魔から、美しい女性の顔に変わる…。


『忠実なる使徒、エミリアよ。悪魔如きが…、私の可愛い娘にちょっかいを出すなど…。こちらの世界も中々混乱しているのだ。政治的な意味でも、エミリアが悪魔に転身したことは評価に値する。しかし、我が使徒が…下級の悪魔などでは、笑い者だ。エミリアよ、お前は…限りなく神に近い…悪魔だ』


またエルダリスの顔が美しい女性の顔から、羊の悪魔に変わる…。


「エミリアサマ、サクバンノ…ゴブレイ…オユルシクダサイ…」


それだけ言い終わると、エルダリスの首が180度回転する。エルダリスは、静かな寝息を立てて、眠り続けていた。エミリアはギュッと抱きつく。そこである違いに気がつくのだ。エルダリスの甘い少女のような匂いが…より濃くなっている? 違う…。これは嗅覚で感じる匂いではない。人間の魂の匂いだ。目を閉じエルダリスの魂の匂いを楽しむ。あぁ…良い香り。


そしてエルダリスの憑依する悪魔に命令する。「邪魔だ」と…。


憑依していた悪魔は、一目散に逃げ出す。「あっ…」と小さな声を上げたエルダリスは、目を覚まし、まどろんだ表情で、こちらを見た。


「あなた…エミリアよね?」


その口を塞ぐように、エミリアは、舌を入れキスをした…。

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