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*。*:゜ 論文ニニコ ゜:。*  作者: ニニコ・スプリングチケット
36/90

 ボツネタ④ 「サヤを、知りませんか」前編





挿絵(By みてみん)




どうだったかしら、「奥義シンガンリュー」。


さて、今日も元気にボツネタを紹介したいんだけど……



今回の内容はショッキングよ。


「人体切断」

「中絶」

「幻聴」


この手のワードに、嫌悪感のある人はいるかしら。


ぜったいに読まないでちょうだい。


猟奇的な紹介にならないように配慮したつもりよ。

でも個人の感想には、まったく責任が持てないわ。



くりかえしになるけどショッキングよ。


ちなみに。

あまりにも長くなってしまったの。


だから今回は、前半、後半に分けたわ。




==================


タイトル: サヤを、知りませんか


  考案: 2003年8月


   概要: 刀剣ホラー


ボツ理由: 後半パートで説明します


==================




えー、「 妖刀 」という言葉をご存知かしら? 


ファンタジーの世界では、ありがちな設定よね。

呪われた刀剣のことよ。


その輝きから、持ち主に不幸をもたらす刀剣。

持ち主を、殺人鬼に変えてしまう刀剣。



本当に、妖刀なんて存在するのかしら。



 存在するわ。



ある日いきなり、いろんな刃物が妖刀になったの。






挿絵(By みてみん)





理由なんかないわ。

ある日、なんの前触れもなくよ。



剣や刀。

槍。

ナイフ。

包丁。

カッター。

はさみ。

ツメ切り。


その他、刃物ならなんでもかんでも。


ある日とつぜん 妖刀になりました。



もうビックリよ。

世界中の刃物が妖刀になったの。


と言っても、この世の刃物のすべてじゃないわ。

10万本に1本とかくらいかしら。


世界中に刃物ってどのくらいあるのかしら。



60億人が2本づつ持ってるとして、120億。

その10万分の1。


世界にたったの12万本ね。



さて。



それで、具体的に世界はどう変わったのかしら。


妖刀はすべて、ある願いを持ってるの。



「人間の役に立ちたい」よ。





挿絵(By みてみん)






人間の役に立ちたい。


例えば、こういうこと。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




【 ケース① 古川アモロ 】





挿絵(By みてみん)




古川:

「このタオル、糸がほつれてるよ。参ったな」






挿絵(By みてみん)





ハサミ:

「お待ちください!」 




  ババーン!




古川:

「き、きみは……ハサミ!」


ハサミ:

「さぞお困りでしょう! 僕をお使いください」






挿絵(By みてみん)





古川:

「とつぜん何を……うわ、手が勝手に!」


ハサミ:

「さあ! 僕を手に取って!」



古川:

「う、腕が勝手に……うわあああああ!」



ハサミ:

「いきますよー!」




  パチン!







挿絵(By みてみん)


  



古川:

「切れた! いやあ、助かったよ」


ハサミ:

「あの……僕は、お役に立てましたか?」



古川:

「もちろんだよ、大助かりさ」


ハサミ:

「ああ……うれしい……僕はこれで、妖刀じゃなくなる……」




古川:

「おい、どうしたんだ!?」


ハサミ:

「あなたの、お役に立てて……うれしかっ……た……」


古川:

「ハサミーッ!?」





挿絵(By みてみん)








※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※






挿絵(By みてみん)




どうも、ありがとうございましたー!



はい、これでハサミは妖刀ではなくなったわ。

ただのハサミに戻ったわけ。


人間の役に立てて、本当によかった。

なんて素敵で、礼儀正しい妖刀なんでしょう。


世界のいたるところで、妖刀たちは役に立ってるわ。


なんて愛しい妖刀たちなんでしょう。



あら?

とある女性の家でも、妖刀は活躍してるみたいよ。





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





【 ケース② 女性 】




女性:

「はあ……どうしよう、デキちゃった」

「ついでに誰の子かわかんねー、ウゼー」


「もう22週すぎてるから、堕ろせないしー」



女性は妊娠してるみたいです。


そこに妖刀がやってきました!




剣:

「ご安心を、僕におまかせあれ!」


女性:

「え? いや……なにが?」



剣:

「僕におまかせください! いきますよ!」


女性:

「手が勝手に……あああああああああああ!」






挿絵(By みてみん)





ザックー!




女性:

「ああああああああ!! あ、あ……」


剣:

「痛くありませんか? えいえい!」



ザックザック!



女性:

「あ……」


剣:

「お役に立てましたか? よかった……」




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※






挿絵(By みてみん)




ちっともよくねーよ。


人間の役に立つために、どんな協力もしてくれる妖刀。

世界はとんでもないことになったわ。


さ、別のケースも紹介するわね。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





【 ケース③ 社長 】




板金屋:

「倒産した! もう明日の生活もままならん!」



刀:

「せ、拙者にお任せを!」


裁断機:

「な、なにを言うんだ! それは僕の役目だ!」

 


刀:

「拙者は先祖伝来の家宝だ!」


裁断機:

「僕だって、会社創業以来の設備なんだぞ!」



板金屋:

「いや借金のカタに取られて、両方もう俺のじゃ……」



刀:

「そ、それでしたらなおのこと!」


裁断機:

「最後にお役に立ちます。社長、お疲れさまでした」



板金屋:

「頼んでませんけど!!」







挿絵(By みてみん)





ザクッ!


 スパン……




刀:

「拙者、お役に立てました……か……」


裁断機:

「ああ、僕はもう、妖刀じゃ、ない……ああ……」





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※






挿絵(By みてみん)




……ひどいわね、今回のネタ。



えー、進めましょう。

物語の主人公を紹介するわね。


彼よ。 ↓






挿絵(By みてみん)




仮に、彼の名前を「タケシ」とします。


あいにく顔がわかんないけどスルーしてよ。



彼のもとにも妖刀が来たの。


チェーンソーよ。 ↓






挿絵(By みてみん)





タケシは、なにやら深刻そうよ。


頭を抱えてるわね。





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




【 ケース④ タケシ 】




タケシ:

「……おい……何てことしてくれんだよ」


チェーンソー:

「ぼ、僕……なにかマズいことでもしましたか?」



タケシ:

「したってゆうか、なんてことさせるんだよ!」


チェーンソー:

「いえ、でもクラスのやつがムカツクって……」



タケシ:

「言ったけど、マジで殺すのかよ!」






挿絵(By みてみん)



 ↑

加工してるけど、バラバラの死体が転がってるわ。



   

タケシ:

「どうすんだよこの死体! バラバラだぞ!」


チェーンソー:

「あの、ま、マズかったでしょうか?」


   

タケシ:

「当たり前だ! 最悪だ!」


チェーンソー:

「に、人間の役に立てなかった……?」


「う、うわあああああああああああああああ!」





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




人間の役に立てなかった妖刀は、どうなるのかしら。


その魂はどこへ向かうのかしら。



刀は、鞘 (さや)に仕舞いましょう。






挿絵(By みてみん)




チェーンソー:

「あなたは僕の 鞘 (さや) だ!!」







挿絵(By みてみん)




タケシ:

「なにが?」







挿絵(By みてみん)




長くなっちゃったから、前半ここまでにしましょう。



「サヤを、知りませんか?」


続きは後半で。





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終身刑の魔女より

 ↑

いま書いてるやつよ。





チャッカマン

 ↑

ニニコのスピンオフ元よ。





シルバー・ザ・戦隊ヒーロー

 ↑

むかし描いた漫画よ。



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