*。*:゜ ニニコ論文 「通貨」 ゜:。*
私ことニニコ・スプリングチケットは、ファンタジーについて語りたい。
ファンタジー作品で、もっとも個性的なものはなにか。
主人公?
ラスボス?
ヒロイン?
おあいにくさま。
今日のテーマは、そういうのじゃないのよ。
もっともっと、異世界を構成するものについてだ。
千差万別、まさに作者のセンスがそのまま反映されるもの。
言うなればファンタジーでもっとも個性的なもの。
私にはそれが、通貨に思えてならないのだ。
オリジナルの通貨。
ファンタジーの世界において、これほど重要なものがあろうか。
この世には、架空の通貨がいくつあるのだろう。
それこそ作品の数だけ存在すると言えよう。
たとえば、あなたはいくつ思いつく?
あの小説とか。
あのゲームとか。
あのマンガとかさ。
パッと5個くらいは思いつくんじゃないか?
まさに作者の感性がここで試されると思うのだ。
どうして創作物は、通貨に独自性を求めるのか。
理由なんかない。
だって創作物だもん。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● だもーん。
ノノ 人С川 w )
現実の世界とはちがうんだ。
あなたが読んでるのはファンタジー作品だぞ。
独自の通貨が発行されてて当たり前じゃないか。
異世界で、日本円やユーロが流通してるほうがおかしい。
だが、ひとつ疑問がある。
どうして通貨だけなんだ?
おかしいじゃないか。
重さの単位も、長さの単位も、異世界独自のそれであるべきだ。
もっと言えば、ファンタジーで「 1週間 」とかもおかしい。
異世界なのに、地球とおなじカレンダーを利用してるのか?
そんなバカな。
もっとキチンと設定すべきだ。
物理、科学、風土、歳月。
それらにおいても、独自の単位を用いるべきではないか。
ひとつやってみようか。
仙人:
「勇者よ、伝説の剣を授けよう」
勇者:
「ぐっ……お、重い!」
仙人:
「ほほ。100サイタマの重さじゃからのう」
勇者:
「いままでこの剣を抜いた者はいるのか?」
仙人:
「いいや。この54オエーで、1人もおらん」
勇者:
「あなたにも持てないのか。前勇者のあなたにも」
仙人:
「……勇者か、そう呼ばれたのは47メシーぶりじゃよ」
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● そうかよ。
ノノ 人С川 ₋ )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ダメだな。
ノノ 人С川 w )
やっぱダメだな。
時間においては「年」「週」「日」「分」「秒」。
物理においては「グラム」「メートル」「リットル」など。
ファンタジー世界にあっても、その意味が通じないとマズい。
だって、なに言ってんのかわかんないしさ。
しかたなく実際の単位を使わざるをえないのだろう。
100サイタマの重さって言われてもアンタ。
ちょっとその剣、私にも持たせてよ。
その点、通貨はちがう。
そもそも国ごとに異なる、という前提がある。
くり返すが、異世界で円やドルが使えるはずがない。
よって独自通貨を「絶対に」作らねばならない。
ここで作者のセンスが試されるわけだ。
なんか異世界の通貨ってカッコいいじゃん。
とは言え、しょせんファンタジーの設定のひとつだ。
名前なんかテキトーにつければいいんだ。
いいんだけど……
ここが落とし穴なんだよね。
なにも考えずに、適当に設定するな。
そういうケースをよく見かけるのだ。
そのたびに私はウンザリさせられる。
よく見かけるのが「超インフレ」である。
商人:
「この缶ジュースは、1300パクパクだよ」
上のセリフから、パクパクとやらの価値がわかる。
10パクパクが、だいたい 1円くらいと定義されたわけだ。
だが、のちに作者がそれを忘れることがある。
あとからとんでもないムチャクチャをやらかすことが多い。
誘拐犯:
「もしもし、お前の娘は預かった!」
父親:
「な、なんだって!?」
誘拐犯:
「返してほしければ 30万パクパク用意しろ」
父親:
「ま、待ってくれ! とてもそんな大金は……!」
さてファンタジーにおける通貨には、共通のナゾがある。
通貨の偽造をどうやって対策してるのだろうか。
異世界にだって、ニセ札犯とかいるんじゃないか?
そんなこと言い出したら……
と言われるかもしれないが、重大問題である。
錬金術師なら、魔法でいくらでもカネを増やせるのでは?
異世界の財務省は、どういう対策を取っているのだろう。
硬貨の1枚1枚に、偽造防止の魔法がかかっているのだろうか?
異世界の造幣局員もかなりの魔術師のようだ。
もっと言わせてもらえれば「 金貨 」ってなんぞ?
異世界では金がダブついているのか?
なんで硬貨に高価な金属を使う?
経済にどんな効果をもたらすんだ?
金の値段が降下するじゃないか。
幸か不幸か、だれも気づいてないようだ。
あえて追及しないでおこうか。
あえて私は黙っとこうか。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 〇 〇 コーカコーカァ!
ノノ 人С川 ꐦ w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 〇 〇 うるSAY、YO!
ノノ 人С川 ꐦ w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ……話を戻そう。
ノノ 人С川 w )
通貨の名前なんかテキトーでいい。
ただ、そのうえで聞いてくれ。
わけのわからん名前にするな。
ちゃんと、通貨だとわかる名前をつけてくれ。
変にオリジナリティを出さないでくれ。
そんなとこに個性を出さなくて大丈夫ですから。
こないだ、プルプルって通貨を使ってる作品を見たぞ。
……モミモミだったかな?
どうでもいい。
とにかく私が考えたパクパクと、レベルが変わらん。
やっぱ作者の感性だけにまかせるとロクなことにならん。
いっそ、どのファンタジーも下の3つから選ぶことにしないか?
・ ゴールド
・ ゼニー
・ クレジット
じつによく聞く単位ではないか。
どれも貨幣だというのが一瞬で理解できる。
わざわざ通貨ですよ、と説明する必要がない。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● そこでだ!
ノノ 人С川 w )
やさしい私が、みんなのために換算表を作ってあげたぞ。
発表しよう。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● これでいけ。
ノノ 人С川 ꐦ ₋ )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● 全作品だ。
ノノ 人С川 ꐦ w )
ウゼーんだよ、いちいち想像すんのが……
日本円と同じレートでいいじゃないか。
なんで異世界で変動相場を考えにゃならんのだ。
台湾に旅行に行くんじゃないんだぞ。
王様:
「勇者よ、魔王を倒してくれ」
「旅立ちの資金は用意した」
「そなたに、ひゃひゃ、100ゴールドを授ける。ギャハハ!」
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ⦿ ⦿ いらねえよ!
ノノ 人С川 ꐦ w )
マッハムカつく!
今後はこういう展開はゆるさない!
きちんとやってくれ、頼むから。
・ 10000ゴールド紙幣。
・ 5000ゴールド紙幣。
・ 1000ゴールド紙幣。
・ 500ゴールド硬貨。
・ 100ゴールド硬貨。
・ 50ゴールド硬貨。
・ 10ゴールド硬貨。
・ 5ゴールド硬貨。
・ 1ゴールド硬貨。
いっそ貨幣をぜんぶ統一できないか。
ざっと家計のチェックも楽にならないか。
なぜに複雑なマネーをイメージ?
小銭含まねえ、マネー・ザ・クレイジー。
アワを吹くザマじゃダセえぞ、ティーンエイジ。
ガチな副作用くらっちゃうぞ、フルダメージ。
勝負服で満タンにしとこうぜ、ライフゲージ。
つうか速攻で行こうぜ、ネクストステージ!
通貨レボリューションだ、カモン! 風雲児!