*。*:゜ ニニコ論文 「重言」 ゜:。*
私ことニニコ・スプリングチケットは、こないだレストランに行った。
そして、たくさん多くの唐揚げのフライを食べた。
満腹でお腹いっぱいになった。
おいしくてデリシャスだった。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● おしまい完。
ノノ 人С川 w )
書いてるだけで、頭の頭痛が痛くなる文章だ。
今日のメインの本題テーマに入ろう。
まったくサイン・コサイン・保安検査員だ。
「 重言 (じゅうげん) 」である。
「 じゅうごん 」とも読む。
いわゆる、足でキックを蹴るというやつだ。
いわゆる、馬から落ちて落馬するというやつだ。
しつこいねん。
キックする!
馬から落ちた!
それでいいはずなのだ。
だが、人はついつい言ってしまう。
同じことを何回も。
狂った九官鳥のように。
「危険」が「危ない」とか。
「アメリカ」へ「渡米」とか。
「後方」へ「バック」するとか。
「口を閉じ」て「黙る」とか。
「読んだ後」の「読後感」とか。
どっちかだけで、じゅうぶん意味が通じている。
何度同じこと言うんだ。
前半後半、どっちかだけでいいはずだ。
もしくは最初か最後だけでいい。
本来は日本語としてまちがった「 重言 」。
だが、それがふつうに使われるケースも数多くメニーだ。
たとえば、フラダンス。
ハワイ諸島に伝わる伝統的な舞踊である。
だが「フラ」とは、もともとダンスという意味だ。
そこに「ダンス」をつけると、とても変で奇妙な言葉になる。
フラダンス、すなわち「ダンスダンス」である。
ほかの例もいくつか紹介しよう。
・サハラ砂漠
(サハラはアラビア語で砂漠。砂漠砂漠)
・サルサソース
(サルサはスペイン語でソース。ソースソース)
・チゲ鍋
(チゲは韓国語で鍋。鍋鍋)
・ガンジス川
(ガンジスはサンスクリット語で川。川川)
・クーポン券
(クーポンはフランス語で券。券券)
・インドネシア諸島
(ネシアはギリシア語で諸島。インド諸島諸島)
「これはジャパンで買った、かたなそーどデース!」
(カタナは日本語でソード。ソードソード)
ミーは、ニンジャすぱいデース!
(なにもかも間違っている)
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● 間違っとるぞ!
ノノ 人С川 ꐦ w )
と説教してくるウザ……じゃない。
おせっかいな人もいるだろうが、私はそうは思わない。
私は重言が、大好きでラブだ。
愛らしくてキュートなのだ。
どうして重言は、こんなに魅力的でチャーミングなのだろう。
そもそも重言には、ちゃんとした役割がある。
強調するための、くりかえしだ。
いわゆる「 なんで2回言うねん 」ってやつだ。
なんでもなにもあるか。
重要なことだから2回言うのだ、2回言うのだ。
あえて同じ意味の言葉を重ねて、意味合いを強めているのだ。
強めているのだ。
たとえばこんな感じよ。
・やたらめったら
・いま現在
・超スゴイ
・やぶれかぶれ
・無念無想
・悪戦苦闘
・奇妙キテレツ
・一番最初
・不眠不休
・Judy&Mary
上にあげた言葉を使ったことない者など、いないはずだ。
どうだ?
おなじこと2回言ってるが、違和感なんて感じないだろ?
ふつうの日本語として受け入れられるはずだ。
重言には、れっきとした存在価値がある!
いいじゃないか、何度同じことをくり返しても。
狂った九官鳥のように!
何度でもくり返せ!
オハヨウゴザイマス!
オハヨウゴザイマス!
さて、みなさんはご存知だろうか。
傑作と呼ぶべき「重言」を。
私ははじめてそのフレーズを知ったときから、重言のとりこだ。
人類が発明した、最高の重言を紹介しよう。
毎日がエブリデイ。
毎日が毎日である。
美しくビューティフル。
だれもがエブリバディであり、なにもかもがエブリシングだ。
「 毎日がエブリデイ 」
くり返される24時間を、
二度と帰らぬ日々を、
すでに忘却のかなたの昨日を、
あわただしい今日を、
来なくていいのにやってくる明日を、
たたみかけてくる年中行事を、
リピートする太陽暦を、
目がまわるような365日を。
毎日がエブリデイ。
これほど見事に「日常」を表現した短文があろうか。
世界のワールドは幸福なハッピーに満ちあふれ、人生はライフだ。
なにを当たり前のことを、と思われるだろうか。
そのとおり。
そのとおりだ。
なのになぜ、このジョークはこんなにもほほえましい?
日々の退屈を、
憂鬱を、
無変化を、
窮屈を、
閉塞感を、
いまこの瞬間を、
「当たり前だろ」と自己完結させてくれる、毎日が毎日。
毎日がエブリデイ。
直視するのもまっぴらな今日を、愛しいものに変えてくれる重言だ。
だから、 大好きでアイラブよ。
「 重言 」、これ芸術にできないだろうか?
漢詩、俳句、川柳、短歌にまったく劣らないと私は思う。
いっそ、自分で教室を出したい。
お月謝は毎月6000円。
私のことは師範マスターと呼ぶように。
やがて全国に道場をもつ流派に成長し、日本中に支部を作る。
そして私の死後、命がけの戦いが始まる。
弟子たちが真の後継者となるべく、血みどろの死闘をくり広げるのだ。
ワクワクしてきた。
せっかくなので、創始者たる私の重言を見ていただこう。
なお、俳句と同じようにテーマを設ける。
お題は「インターネット」。
いかがだろうか。
みなさんも一句、考えてみてほしい。
~ シンキングタイムの時間 ~
よろしいか?
では私の作品を発表しよう。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● いかが?
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ・・・・・・
ノノ 人С川 w )