*。*:゜ ニニコ論文 「左↔右」 ゜:。*
私ことニニコ・スプリングチケットは右利きだ。
そのことを自分でも気に入っている。
今後も変える気はない。
結果、日常的に右手ばかり使うことになる。
だから右手ばっかり筋肉が発達するわけだ。
これ見てよ。
まず左手の握力は、25.1キロだ。
14歳女子の握力は、25キロくらいらしい。
まさに平均値といったところだろうか。
対して、右手の握力は63.0キロだ。
ご存知だろうか?
手足、目、耳など、左右対称の部位にはすべて「 利き 」がある。
左右のどっちかがメイン、どっちかがサブになってるの。
★ 当然ながら、脳ミソもだ。
さて……私の脳はどうだろうか?
脳も左右が分かれている。
どちらをメインに使うかは、人によって違うのだ。
ここからが人体の不思議なんだけど、逆なの知ってる?
脳と体って、逆に連動してるのよ。
【 右利き 】の人間は、《 左の脳 》が発達している。
《 左利き 》の人間は、【 右の脳 】が発達している。
さっきも言ったが、私は【右利き】だ。
つまり私は《左脳タイプ》の人間ということになる。
あなたは聞いたことないだろうか?
いわゆる、その……
《左脳人間》と【右脳人間】のちがいってヤツ?
☆【 右利き 】《 左脳タイプ 》
・言語、分析が得意
・記憶力・論理的思考に優れる
・研究者に多い
☆《 左利き 》【 右脳タイプ 】
・図形、空間認識が得意
・芸術性・創造性に優れる
・アーティストに多い
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ん~と……
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ○ ○ ウソつけ。
ノノ 人С川 w )
正直どう思う?
あなたの周囲で、そういう実例はあるだろうか?
「そういえば、あの音楽家は左利きだわ!」
「言われてみればあの作家は右利きだ!」
みたいな知り合い、いる?
私にはピンとくるような例が思いつかない。
美術家や音楽家は《左利き》が多いとかいう説。
これを、この論文にて完全否定したい。
いや否定っていうかさ。
パブロ・ピカソも、ベートーベンも右利きだぞ?
話がぜんぜんちがうじゃないか。
もしあえて実例をあげるなら、なんと言っても私だ。
なにしろ私は【右利き】だからな。
この論文が論理的思考に優れているのはなぜか?
私の《左脳》が発達してるから、ってことなのか?
はてさて……
ここで、ハッキリさせておかねばならない。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● なんで逆なん?
ノノ 人С川 ₋ )
需要なことなので、もう一度言うぞ。
人間の脳は、左右が完全に独立している。
それはいいんだ。
問題は、なぜか体の神経が逆につながってるのよ。
《左の脳》が【右の体】をコントロールしてるの。
【右の脳】が《左の体》をコントロールしてるの。
つまりだよ?
事故や病気で《左の脳》が損傷したとしよう。
この場合、マヒなんかの後遺症が出るのは【右半身】なのだ。
……なんで?
なんでそんな、わざわざ複雑なことするのか。
【 右脳 】 → 【 右半身 】
《 左脳 》 → 《 左半身 》
これでよくない?
どうして逆になっているのだろうか。
……じつは理由があるのよ。
それも、とんでもなく壮大な理由が。
われわれ人類が、哺乳類に進化するよりも前の話。
人類が、まだ魚だった時代までさかのぼる。
3億7500万年も昔の、古い話だ。
我々の祖先は、かつて海の中で生活する魚だった。
祖先は弱かった。
自分より大きい魚に襲われたら、ひとたまりもない。
だから常に、左右を見張っていた。
どこから敵が来るのかわからない。
母なる海とは、世界であり胎内であり、地獄だった。
あ、右から……
化けもの。
逃げねば。
どうやって?
泳いで逃げるしかない。
電光より早く、閃光より早く、逃げねば……
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ウソウソ!
ノノ 人С川 w )
わかった。
マジメにやるから。
食われる!
逃げねば!
逃げねば!
見た?
これが、脳の左右逆転の理由である。
【右目】で確認した敵から逃げるには、どうする?
そう。
体を《左》に曲げねばならない。
《左目》で確認した敵から逃げるには、どうする?
そう。
体を【右】に曲げねばならない。
体の反対側を電撃より早く動かす。
そのために中枢神経は、左右を逆に進化した。
どうでもいいよ、そんなこと。
このイラストを見てほしい。
今日は、このイラストを自慢したくて論文を書いたのよ。
ジャジャーン!
若松ユウ氏に寄稿いただいた。
優しいタッチ。
私はこういう、原作に敬意がこめられたイラストが大好きだ。
そして、そしてこの絵から!
若松氏が【 右利き 】であることがわかるのだ。
脳ミソの左右とかの話じゃないぞ。
絵を見れば、描いたひとの利き手がわかるのだ。
右上から左下に流れていれば【右利き】。
右腕の構造上、必ずそうなるのだ。
左上から右下に流れていれば《左利き》。
左腕の構造上、必ずそうなるのだ。
かのレオナルド・ダヴィンチは左利きであった。
その事実は、彼の残したデッサン画の斜線が証明している。
斜線部分をもって、絵師の利き腕を想像するのは非常に楽しい。
古典美術を、こういう視点から見直してみるのはいかがだろうか。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ⦿ ⦿ うるあア!!
ノノ 人С川 ꐦ w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ⦿ ⦿ あニャア!!
ノノ 人С川 ꐦ w )