表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/17

第十章「動き出す歯車」

《登場人物紹介》

レキシントン

所属

アメリカ合衆国海軍第49任務部隊

年齢

13歳(1941年12月1日現在)

誕生日

11月9日

身長

161cm

年齢

20歳


サラトガの姉で最古参の空母艦魂であり、そのためか空母艦魂たちのまとめ役となっている。

妹のサラトガをよくからかったりするが、時々アドバイスもしてあげている。

自分の身長が低いのを気にしている。


サラトガ

所属

アメリカ合衆国海軍第49任務部隊

年齢 

14歳(1941年12月1日現在)

誕生日 

11月16日

身長 

191cm

外見年齢

19歳


ツンデレキャラ。

アルフレッドのことが好きだが、素直に言えない。

姉とは反対に背が高く、自分の背が高すぎることがコンプレックスになっている。


アルフレッド・J・ウェーバー

所属 サラトガ戦闘機隊第一中隊三番機

階級 開戦時 海軍中尉

年齢 25歳(1941年12月1日現在)

誕生日 1月5日

身長 178cm

体重 65kg


サラトガの戦闘機パイロットで艦魂を見る能力がある。

性格はマイペースで温和。

サラトガの頭を撫でるのが好きで、彼女に嫌がられながらもよく撫でている。

また、童顔のために私服で外を歩くと学生に間違われることもある。

彼の機体には矢のマークが描いてあるが理由は不明。

その時、青年は零戦に乗っていた。

彼は周りを見てみると、彼の零戦のほかにも多数の零戦や彗星、天山が編隊を組んでいる。

彼らの目的は唯一つ。


『米機動部隊を殲滅すること』


それだけである。


単調な景色に飽きた彼がふと上を見ると、編隊の5百メートル上から十機ほどのグラマンが降ってくるのが映った。


「敵襲だ!」


彼を含め、グラマンに気付いた十数機の味方が回避運動をする。

しかし、他の機はまだ気づいていないのか、悠然と直線飛行を続けている。

そうしている間にもグラマンの群れはどんどん降下していく。


「畜生っ!マトモな無線があれば!」


思わず彼は叫んでいた。

零戦には無線があることにはあるが、性能が悪いために雑音が酷く、ベテランの中には邪魔だからと無線機を降ろし、さらにはアンテナさえもノコギリで切り落とした者もいる。

それほどまでに帝國の無線機は劣悪な代物なのだ。


だが、そうやって青年が悪態をついても事態が好転するはずが無い。

グラマンが通り過ぎる轟音とともに、何十条ものアイスキャンデーが通り過ぎた。

そして、その後に残っていたのは阿鼻叫喚の地獄絵図だった。

火を噴きながら堕ちていく零戦。

爆弾に機銃弾が当たったのか、その場で爆発して跡形もなくなった彗星。

風防内が血で真っ赤に染まり、黒煙を吹きながらもなお飛行している天山。


青年はそれらを目に入れないように再度敵の奇襲がないか周りを見渡す。

幸いにも自分の小隊は無事なようだが、味方の十数機が撃墜破されたようだ。

そして、彼は五百メートル上空にさらに十機ほどのグラマンがいるのを発見した。

彼は劣位戦ではあったが、単機で果敢に敵編隊に挑んでいった‥‥‥


トラック環礁の上空では、空母の艦載機部隊が月月火水木金金の猛特訓をなっていた。

トラックへの移動途中に『慧龍』で起こった着艦事故の結果、第二艦隊司令部は空母を使って行う訓練はまだ危険である、という結論を出した。

『幻龍』級が配備されている七航戦と八航戦は搭載機を陸上の基地に上げ、現在に至るまで編隊飛行や空戦訓練など、基礎的な訓練が徹底的に行われている。

無論、ベテラン搭乗員が多い『翔鶴』級が配備されている五航戦や六航戦の搭乗員も、陸にあがって同様の猛特訓が行われている。


その内容を示すと、五百キロ以上の長距離を飛行した後に、約30分の戦闘訓練を行い、また往路の分を飛翔して飛行場に着陸するという、いわば機動部隊の戦闘をそのまま再現したものである。

この訓練は言うのは易いが、実際にやると精神と肉体の両方を消耗する超過酷なものである。

そのために、練度が低い七航戦や八航戦はもちろん、ベテランが多い五航戦や六航戦ですらほぼ三日に一回は何かしらの事故が起こり、殉職者や重軽傷者は後を絶たなかった。

だが、訓練はなおも続き、ヒヨコだった者がしだいに海の荒鷲に育っていく。


そして、運命の12月8日。

その日の朝、急に訓練が中止になり、基地にいる将兵は基地の指揮所の前で整列していた。

突然の召集に彼らは疑問に思ったが、大部分の者はいよいよ米国と開戦したのだろうと思っていた。

そして、演台に飛行場の司令である小園こぞの 安名やすな中佐が立つと、一同は水を打ったように静かになる。


「今日、皆に集まってもらったのは他でもない。

わが国は遂に米国との開戦を決定し、米国に対して宣戦を布告した!」


小園がそう言うと、将兵たちはざわめきだした。

しばらくしてざわめきが収まると、小園は言葉を続ける。


「やがて米国は対日攻略作戦のオレンジプランに従って帝國に向けて侵攻してくるだろう。

諸君らの任務は侵攻してくる米太平洋艦隊を何としても撃滅することだ!

今まで月月火水木金金の猛訓練に耐えてきた諸君らには必ずできるはずだ!

だが、まだ米太平洋艦隊の来寇まで時間がある。

それまで、諸君らはよく訓練し、よく食べ、よく寝ること!

くれぐれも、当日になって体調を崩さないように!以上ッ!」


小園がそう締めると、将兵からは歓声があがった。

やるぞー!と大声で言う者や静かに闘志を燃やしている者、さらには感動のあまり涙を流している者まで反応は様々であったが、部隊の士気は格段に上昇したことは間違いない。

だが、彼方や菅野のように、苦い顔をしている者もごく僅かながらいた。

そして、今まさに演壇を降りていく小園もその一人であった。

彼らは皆、米国と戦うことがどういうことか知っている者であった‥‥‥



現地時間12月12日午後3時 オアフ島沖


「敵艦発見!艦種は空母3、巡洋艦3、駆逐艦18‥‥まだまだ増えています!」


「むぅ、米機動部隊か‥‥」


そう唸るのは帝國の潜水艦である『伊-49』の艦長の橋本はしもと 以行もちつら中佐である。

彼は過去にドイツの駐在武官を務めていたことがあり、通商破壊の戦術に造詣が深く、潜水艦戦の第一人者として有名である。

そして、彼の乗艦である『伊-49』は通商破壊用の巡潜6型であり、16隻が建造されている。

現在、彼女のほかにも多数の潜水艦がハワイ沖で哨戒行動を取っており、米艦隊の動向を探っている。


「艦長、どうしますか?即座に通報して退避するか、そのまま敵をやり過ごして通報するか‥‥

攻撃は断固慎むようにと言われてますからね。」


副長が彼の判断を仰ぐ。


「‥‥よし、通報してから退避しよう。通信士官、統合参謀本部に通信だ。

『敵機動部隊出撃す。戦力は空母4隻以上、巡洋艦4隻以上、駆逐艦多数。』と送れ!

送信後、急速潜行だ!」


橋本は即決する。

ぐずぐずしてるとせっかくの好機を逃しかねないからだ。


『了解!』


その後、『伊-49』は無線で通報した後にすぐに退避した。

だが、米艦隊は彼女を攻撃することなく北西の方向へ去っていった。

橋本は後に、この時に危険を冒してでも魚雷攻撃を行わなかったことを後悔することになる‥‥‥


霜月「ようやく十章をあげました。本当は昨年の内に書き上げたのですが、部活の大会が終わったので投稿することにしました。」


三笠「ほんとにようやくだね。しかも短いし。というか、もう新学期始まってない?」


霜月「それには様々な事情が‥‥‥」


宝鶴「ふ〜ん‥‥‥」


翔鶴「‥‥‥(ジトッ)」


瑞鶴「‥‥‥」


三笠「そういえば、なんで今日は翔鶴ちゃんと瑞鶴ちゃんがここにいるの?」


霜月「なぜなら今日はゲストが来てくださったからです!」


宝鶴「そういえば前回でそんな話があったわね。作者が公約守ったなんてものすごく意外だわ。」


霜月「さすがに今回は死んでも守らないといけないので。

‥‥さて、今日は草薙先生の《独立機動艦隊『紀伊』―連合艦隊大勝利!》から翔鶴さんと瑞鶴さんに来ていただいております!」


楓「どうも、『翔鶴』の艦魂で真名は楓です。それでこっちは妹である『瑞鶴』の艦魂で真名は陽子です。」


陽子「よろしくお願いします。あっ、べつに真名を呼んでもかまいませんよ。」


三笠「よろしく☆ わたしは『三笠』の艦魂の三笠だよ。あっ、作者は例外ね。真名呼んじゃダメだよ。」


霜月「なんで!?」


三笠「外伝書いたの?」


霜月「すみません、書いてないです。」


三笠「じゃあ、真名で呼べないよね?」


霜月「はい‥‥‥」


翔鶴「えと、わたしは『翔鶴』の艦魂の翔鶴です。違う世界のわたしと会うなんて不思議な感じです。」


瑞鶴「‥‥わたしは『瑞鶴』の艦魂の瑞鶴。よろしく。」


宝鶴「わたしは翔鶴姉さんの妹で『宝鶴』の艦魂の宝鶴よ。よろしくね。」


三笠「さて、自己紹介も終わったところで、お酒でも飲んで話しましょうか。」


楓「賛成!」


宝鶴「‥‥‥(錦鶴を連れてこなくてよかったわ。)」


陽子「なんか、こっちのわたしって何だか無口だね。」


宝鶴「それは作者が無口無表情キャラが大好きだからよ。長○有希とか綾○レイとかの画像を携帯の待ち受けにしてるくらいだから。」


陽子「そうなんだ‥‥(汗」


霜月「誤解を招くことを言わないでくださいよ。あくまでも一時期です。今は普通の待ち受けですから。」


くいくい


宝鶴「姉さん、なに?」


瑞鶴「‥‥‥食べ物は?」


宝鶴「ある訳ないわ。だって姉さんが全部食べちゃうし。それより陽子さんと話でもしなさいよ。」


瑞鶴「‥‥‥うん。和菓子いる?」


陽子「えっ‥‥いいの?」


瑞鶴「‥‥‥(コクリ)」


瑞鶴は頷いて手に力を込めると、彼女の手のひらが輝いた。

そして光が消えたあとには一個の八つ橋があった。


瑞鶴「はい。」


陽子「ありがとう。‥‥‥うん、なかなか美味しいわ。」


瑞鶴「‥‥‥よかった。」


宝鶴「珍しいわね。姉さんが他の人に食べ物をあげるなんて。和菓子の分のカロリーを使うからいつもは嫌がってるじゃない。」


瑞鶴「‥‥‥今回は特別。」


宝鶴「‥‥‥(よく考えてみると、これってダ・○ーポのパクリじゃないかしら!?)」


翔鶴「ひゃっ!楓さん、やめてください!」


楓「こっちのわたしってよく見ると結構かわいいわね。」


陽子「あっ、姉さんまたやってる!もう、いい加減にしてよ!」


宝鶴「えっ、楓さんどうなっちゃったの?まさか酒乱の気がある人?」


陽子「そうよ!姉さんは酒を飲むと『究極のエロ魔王』になるのよ。それよりも早く姉さんを止めないと!」


三笠「大丈夫よ。わたしがとめて見せるわ。」


陽子「三笠さん!」


楓「ん?三笠さんも脱がしてあげようか?」


三笠「あなたが起きていられたらね。いくわよっ、三笠百裂拳!」


霜月「ちなみに僕は北○の拳を見たことが無いので、使用法が間違ってても一切苦情は受け付けません。」


宝鶴「作者、何か言った?」


三笠「‥‥3、4、5!」


楓「うっ‥‥‥」


三笠が5まで数えた瞬間、楓は突然その場に倒れてしまった。


陽子「姉さんっ!」


三笠「大丈夫よ。本来この技は体の秘孔を突いて死亡させるものだけど、手加減したから気絶程度で済んでるわ。

しばらくすると目が覚めるはずよ。」


陽子「ふぅ、よかった。‥‥翔鶴さん、姉さんが迷惑かけてすみません。」


翔鶴「べっ、別に大丈夫ですよ。楓さんから色々アドバイスももらいましたし。」


霜月「おっと、そろそろ時間のようですよ。」


陽子「そうですか‥‥今日はわざわざ呼んでくださいましてありがとうございます。」


三笠「陽子さんも元気でね。」


翔鶴「また来てくださいね。」


瑞鶴「‥‥バイバイ。」


宝鶴「あっちでも元気でね。」


霜月「あっ、そうそう。ちょうど僕の実家がある函館から毛ガニが届いたので、よかったら持っていってください。」


陽子「本当ですか!?ありがとうございます!」


宝鶴「ちなみに作者はカニとかマグロが嫌いなのよね。可哀想に。」


翔鶴「人生の半分を無駄にしてますね。」


霜月「別にいいじゃないですか!どうせ僕は魚介類が嫌いですよ!

それより、二人とも大変とは思いますがあちらの世界でも頑張ってくださいね。」


陽子「はい、ありがとうございます。」


翔鶴「あっ、本当に時間のようです。」


翔鶴がそう言うと、楓と陽子の体が光り始める。


霜月「それでは、お二人に対し敬礼ッ!」


ザッ!


陽子「皆さん、また会いましょうね!」


楓「‥‥ん、ここはどこ?翔鶴は?」


そして、二人は光の粒となって消えてしまった。


三笠「行っちゃったね。」


霜月「そうですね。」


宝鶴「瑞鶴姉さんは陽子さんと話せてよかったね。」


瑞鶴「‥‥うん。」


翔鶴「わたしも楓さんからいっぱいアドバイスをもらいましたし‥‥今度試してみよう。」


霜月「えと、若干一名がなにやら不穏な動きを見せていますが‥‥さて、次回はいよいよ連合艦隊が出撃します。」


三笠「次は零戦先生の艦魂をお呼びする予定だね。」


宝鶴「作者がまともに書けるか不安だわ。」


霜月「正直僕も不安ですが、粉骨砕身の努力で頑張りたいと思います。」


翔鶴「草薙先生、こんな感じでよろしいですか?作者的には今回はかなり頑張ったらしいので、大目にみてくださるとありがたいです。」


瑞鶴「‥‥それでは、ご意見・ご感想を待ってます。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ