破滅の始まり
これはある中学校で起こった奇妙な怪奇事件の話。
それによって蝕まれていくクラスメイト達の友情。
疑心暗鬼になり心が壊れていく生徒たち。
そんな彼らの非日常の物語。
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キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り散らばっていた生徒が席に戻る。
ガラガラガラ、 バタンッ
先生がドアを勢いよく扉を開け一瞬生徒の方に目をやり、ゆっくりと扉を閉める。
生徒たちははいくつかののグループに分かれていて楽しそうな声があちこちから聞こえてくる。
孤立している生徒は見当たらない。
とても仲の良いクラスだ。
みなは一斉に入り口を見ると、すぐに自席に戻り一人が号令をかけた。
「きりーーーつ きをつけー れいっ ちゃくせき」
元気の良い声が教室中に響いた。
みなが座ったことを確認すると先生は口を開いた
「今日は昨日言った通り授業変更があるので二時間目が終わったらすぐに講堂に移動するように。あと放課後に補習がある、該当者は後ろの掲示板に張り出されているので見ておくように。」
ホームルームが終わり、先生が退出すると生徒たちは教室の後ろに集まる。
「よっしゃー補習回避ー」
「うわー補習かよーめんどくせー」
自分の名前がなく喜んでいるものもいれば、名前を見つけて落胆する者もいる。
「あれっ、なにこれ」
一人の生徒が端に貼ってある紙を指さした
「富岡中学校・・・新聞部?」