表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/111

2章1節 アトランティスの最期(10)

ほとんどの人たちが不安な表情をしているので、ディプレ王は話を続ける。

「そこで、みんなでこれから準備を始めよう。南の大陸に移住する準備だ。南の大陸の山脈は、ここから見えている。その山脈の南側には広大な砂漠があるから、山脈の北側には危険な獣たちが近づけない」


「北の大陸には、千年以上前に移住したガディル王の一族が住んでいます。我々も北の大陸に移住してはいけませんか?」

王のお供の一人が、みんなの疑問を代表して口にした。


「なるほど、それもよいだろう。しかし、北の大陸では、氷河が溶けて大洪水が起きたり、狼などの危険な獣たちが襲ってきたりして、豊かな街造りができていないようだ。一方、南の大陸なら、洪水や獣たちの危険が小さいから、安全な街を造れるはずだ」

みんなはディプレ王の言葉に納得したようだ。


「やっぱり、アトランティスからアフリカ大陸に移住したんだ。そうだよな、ヒロ」

ケンがヒロに同意を求める。


「うん、モロッコに行ったのか、エジプトに行ったのかはわからないけどね。それより、ロンのことが心配だよ」


ヒロがそっと神殿の前の人々から離れると、ケンも同じように離れ、二人はロンのいる大型船に向かった。


大型船の船室の中に、ミウ、マリ、サーヤの姿が見える。

近づくと、床に横たわったロンの頭をサーヤの両手が包んでいた。


「サーヤ、ロンの容体はどうなの?」

ヒロがたずねると、サーヤはゆっくり首を横に振った。

「意識が回復して、ケガも治るはずだけど、時間がかかりそうね」


*** おーい、ヒロ、影宇宙の中にケガ人用のベッドがあるよ・・・

突然、タリュウが天から顔を出した。


「あっ、タリュウ、ちょうど良かった」

ヒロがほっとした表情で天をあおぐと、タリュウの口の中にロンとサーヤが吸い込まれた。


「俺たちも影宇宙に戻りたいな」

ケンの声に応えて、ジリュウ、サブリュウ、シリュウが天から顔を出した。


三匹の竜の口の中に、ヒロ、ケン、ミウ、マリ、サスケ、カゲマル、コタロウ、ヒショウ、ハンゾウが吸い込まれた。


ー「2章 2節 オリンポス惑星の住人」に続く ー


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ