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楽したい男の本末転倒譚  作者: ジン
12/14

買い物6

お金の計算を端折ってます。

 次は食事だ。教えてもらった店に向かって歩く。2つ聞いたが今回は近い方へ行く。


「お前たち、食べられないものってあるか?」


「???」


 唐突に聞いたので誰も反応しない。もしくは答えたくないのかもしれない。会話がなくて少し気まずかったので、話題を作ったのだが、まぁいいか。もう店に着いたことだし。


「嫌なんでもない、気にするな」


 店に入るとギルドの酒場よりを大きくしたようなつくりの内装になっていた。木でできた丸いテーブルや四角いテーブルがあり、バラバラにしかし動きやすいように配置されている。


 人もまばらにいて、それでも昼の時間には少し遅いのか、多いとは言えない。


 少し奥に四角い机に6つの椅子が分かれた場所があったのでそちらに行く。

 俺が端の席に座るとローザたちは床に座る。通り道を邪魔してとても邪魔だ。4人もいるので余計に邪魔さが増している。

 人は多くないので迷惑にはならないが俺の気分が悪くなるので椅子に座ってもらいたい。


「お前たちこっちに座れ、ルカは俺の隣、それ以外は自由に座っていいぞ」


 俺がそういうと、全員立ち上がるがそこから動かない。俺と椅子を見てどうしたらいいのがわからないという顔をする。ローザが3人の不安そうな顔を見て俺に話しかける。


「ご主人様、私はどこに座ればよろしいでしょうか」


 俺は全員に指示をすれば動き出すと考えた。


「じゃあローザは俺の前、その隣にアリア、その次がシャルナだ。」


 ローザはかしこまりました。と言って軽く3人を見ると席に着いた。それを見て3人とも席に着く。


 メニューは大まかに言って、よくわからない肉が数種類、パン数種類、酒たくさん、果物数種類、と言った感じだ。


 俺はメニューを見て、頼むものを決めるとすぐに店員を呼んで注文した。とりあえず2人分注文して後から頼めばいいだろう。とにかくお腹が空いたのだ。


 待っている間にローザからライムを受け取り、膝に乗せて撫ぜる。いつまででも触って入らせるほど気持ちがいい。ライムの感触を楽しんでいると肉が来た。


 なかなか量が多い。中華料理みたいだ。1人分頼んだはずなのに、どう見ても2人分あるみたいな感じだ。


 ライムは肉が目の前に出て来ても全く動かなかった。

 俺はライムを褒めらがら撫ぜる。ライムは嬉しそうに体を震わせている。


「それじゃあ食べるぞ。もし食べられないものがあるなら言えよ、新しいの頼むからな」


 小声でいただきますと言ってフォークで鶏肉のようなものを1切れ突き刺して口に運ぶ。大味だが食えないことはない、というか美味しい。


 腹が減っていたのでどんどんフォークが進む。

 

 4分の1ほど食べ進んだ時にルナを隣に置いた理由を思い出した。


 肉を突き刺すと自分の口ではなくルナの口に持って行く。


「なかなか美味いぞ、食べさせてやるから食いたいやつ言えよ」


 ルナは少し戸惑ったような顔をした後、覚悟したように口を開き肉を食べる。


 他の3人は俺の行動に驚いているらしく口を開けてぽかんとしている。


「なんだよ、なんかあったか?てゆうかお前たち全然食べてないじゃん。食べないとダメだぞ、お前たちには早く元気になってもらわなくちゃいけないんだからな。元気になるんだったら多少のわがままは聞いてやろう」

 今の俺めちゃくちゃ偉そうだな……と思っているとローザがフォークを持って肉を食べる。


 ローザが食べ始めると横の2人も食べ始める。ルナの世話をしながら、何枚か注文しているとルナが泣き出した。


 いきなり泣き出したので原因がわからない。とりあえず頭を撫でながら、どうして泣いているのか聞いてみる。しばらく間、理由を話そうとしては泣き、話そうとしては泣き、を繰り返していたが、おさまってきたからゆっくりと話してくれた。


 今日買った手ぬぐいで涙を拭いて鼻をかませた。


 ルナが泣いた理由を一言で表すなら、こんなに優しくされたのは久しぶりだったから、らしい。6歳までは優しかった周りの人がいきなり冷たくなってそれからは、誰からも優しくされたことはないと、また泣き出しそうな顔で話してくれた。


 ルナが大泣きしてから他の3人も泣きそうだったがなんとか我慢したらしい。


 俺の胸に顔を沈めるルナの頭を撫でる。



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