表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
楽したい男の本末転倒譚  作者: ジン
11/14

買い物5

長くなりました。

「あの……口答えをするわけではありませんが、ビゲル様がお話ししていた気がするのですが」

 ローザがおそるおそると言った感じで言ってきた。何か話していると思ったら説明してくれていたのか。

「俺はお前たちの口から聞きたいんだ」

 とりあえずごまかす。

 催促するとルカが話しはじめた。


「私は猫の獣人です。年齢は14です」

 無感情な感じの子だ。身長は俺よりも頭1個ぶん小さくて、頬が痩せこけている。髪と瞳は空色をしている。


 俺は頷いてローザを見る。


「私の種族はエルフです。こちらに来た時から顔と耳を焼かれていたのでこのことはビゲル様も知りません。20歳です。傷を治していただきありがとうございました」

 綺麗な人だ。天使ほどでないにしろ綺麗であることに変わりはない。髪は金、瞳は栗色。身長は俺よりも少しだけ高い、多分10センチくらい。胸が大きい。


 深く頭を下げるローザに気にするなと言って、シャルナを見る。


「私は人族、17歳」

 白髪、肌も少し白ぽい。白いのはあんまりご飯を食べさせてもらっていないからかも。ルカの感情がない感じと違って、彼女は感情が表に出にくいだけなような気がする。こちらは胸が残念だ。


 最後はアリアだ。


「あ、あの、えっと、わ、わたしは犬の獣人です13歳です戦闘には自信があります」

 聞いていないことまで一気に言い切った。髪も瞳も黒で、すごくおどおどしている。部屋に入ってくる時も耳がしおれていた。臆病な子なんだろうか。


「次に聞きたいのは戦闘に忌避感のあるやつはいるかどうかだ、戦いたくない奴がいたら言え」


 最初に反応するのはローザだ。年上だから責任感を感じているのか、それとも話せるようになったことが嬉しいのか。


「わたしは魔獣と戦うことも、人間と戦うことも、もし、エルフと戦うことになったとしても、ご主人様のためだったら怖くはありません!精霊魔法が使えるのでお役に立てると思います!」


 なぜかとても元気がいい。あんまりローザに戦闘は期待していないので、どちらでも良かったのだが、俺のためなら戦えると言われると嬉しくなる。そこまでの感情を抱かせるほどのことはしていないし、そこまでの信頼を築けるほどの時間があったわけでもないのが不可解ではあるが。


「わ、わたしも問題ないです。お役に立てると思います」

 続いてアリアが終始おどおどしながら、反応する。

 彼女が戦闘に関しては1番期待しているので、活躍してもらわねばならない。


 それ以外でもローザたちの怪我を全て治すまでは彼女とのツーマンセルになるので、できれば信頼関係を築けるといいと思う。


 ルカとシャルナも問題ないらしい。


「お前たちの怪我に関してはそのうち全て治すので気にしなくていい。ルカには協力してもらはなくてはならないのでそのつもりで」

 俺はルカの目を見て、期待しているぞ、と伝える。


 この発言にはみんな驚いていたが何か言ってやれるわけでもないのでスルーする。


「聞きたいことはこれで全部だ、あと俺が回復魔法を使えることは黙っておくように。ポーションで直したことにするのでそのつもりで」


 ビゲルの話し方から強い回復魔法の使い手は少ないようだし、回復魔法が使えることがバレた上で、彼女たちの怪我が治ったことが、伝わると面倒なことになる気がするので黙っておくことにした。


 伝わる前に他の街に行くのもいいかもしれない。


「何か質問はあるか?」

 ローザが少し手を上げながら

「失礼な質問をお許しください。ご主人様は全員をお買いになるのでしょうか?」


「そのつもりだ。もし他に買って欲しいやつがいたら、そのうち買ってもいいが誰かいるか?」

 全員が首を振るので、回復魔法のことだけ念を押して鈴を鳴らす。


 聞かれていたら全部台無しだなと思いながら待つ。

 5分ほどでビゲルが店員を2人連れてやってきた。


「お話はできましたかな?」


「はい、良かったので全員買いますね」


「それは良かった、それでは金貨4枚になります、と言いたいところなんですが、アリアのことで注意事項がありまして。まず1つ目がアリアを購入する場合、返品、クレームは受け付けません。これが金貨一枚にする条件です」

「そして、2つ目が、アリアが攻撃をされた場合又はされそうな場合、アリアに攻撃許可を出さなくてはなりません。もし出さなかった場合勝手に奴隷魔法の効果が少しの間発動しなくなるのでご注意ください」


「この2つがアリアを購入する条件ですが大丈夫ですか?」


「もしアリアが2つ目の条件をなくしてもいいと言ったら無くなりますか?」


「もちろん無くなりますよ。彼女がしっかりと宣誓すれば」


「なら、大丈夫です。彼女たちにフード付きの外套とシャルナに同じ長さの杖を2つもらっていいですか?」


「かしこまりました。アリアを引き取ってもらえるようなのでその代金はこちらで負担しましょう。外套と杖がくる前に、契約だけしちゃいましょう。手を出してください」


 俺はお金を払って右手の甲を差し出す。


「奴隷の扱い方の注意点を、教えてもらってもいいですか?」

 ビゲルは俺の手の甲を軽く触りながら話す。


「奴隷は基本的にどう扱っても構いません。ただ最低限の食事を与えることと、自分から命を絶つ命令はできないようになっています。それ以外なら契約の時点で、なにか条件をつけていなければなんでも命令できますよ。自分の意思と違う命令をすると反応が鈍くなったりしますので注意が必要です。そして奴隷が主人に害を加えようとしたり、命令違反をすると首輪が閉まるようになっています」


 これで契約は終了です。と言って俺の手の甲から手を離す。別に変化は見られないが終わったというなら終わったのだろう。なんとなく彼女たちが俺のものになった感覚がある。


「主人が死ぬと彼女たちも死ぬようになっていますので気をつけてたださいね。変更することもできますが今はしない方がいいでしょう」


 さらっと大変なことを聞いた気がするが変更しない方がいいらしいので、死なないようにするしかないだろう。


 ビゲルがローザがエルフだったことや、火傷が治っていることをさりげなく聞いてきたが、さらっと受け流す。面倒なことは受け流すに限る。


 そうこうしている間に外套と杖がきた。大きさも長さもぴったりだったので、礼を言って奴隷商を出る。


 とても長くいたような気がする。あたりはまだ赤くはなっていないが、依頼をこなす時間はないように思う。腹が減ったので市場を歩きたいが足がないやつがいるので店の方が良いだろう。


 俺は今までずっと持っていた重くはないけど微妙にかさばるライムをローザに渡した。頭に乗せたり肩に乗せたりと工夫をしていたが、やはりずっと持っていると疲れる。


 とりあえず彼女たちの服を買ってそこで近くの食べ物屋を聞こうと思い歩く。すぐ近くなのですぐ着くがシャルナに合わせるのでどうしてもゆっくりだ。


 彼女たちに自分たちの服を選べというがなかなか動かない。


「何枚でもいいから自分たちに必要なものを持ってこい。少し店員と話すからそれまでに選んでおけよ、命令だ」


 そう言い捨てて店員と話しに行く。店員はおばちゃんでなかなか話が長い。まだ2店舗しか話していないのに10分はたったと思う。オススメの店はわかったの彼女たちを呼んで会計をしてすぐに店を出る。


 全員肌着などを2枚ずつ買ったようだ。




感想お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ