川の上流で / バーベキュー 航side
前半はありさside、後半は航sideです。
たくさんの人に読んでもらえてうれしいです。
ありがとうございます。
少し歩いて、人気のない所に着き、航がありさを見つめた。
「ありさちゃんさ、どうして水着に着替えないの?」
「えっ?だ、だから。その、見苦しいものをお見せするわけには・・・」
ありさはそう言った後、下を向いた。
たかが水着ごときでこんな場所まで連れてこられるとは思っていなかった。
あまり歩いてはいないが、周りにサークルの人たちの気配を感じることはない。
航はじーっとありさを見つめた後、にっこりと笑った。
「何が見苦しいの?誰も気にしていないよ。」
「あ・・・う・・・」
実は、この日に向けてありさは2週間前からダイエットをしており、一応効果もあったので今も下に水着を着ていた。
しかし、瑠夏のすばらしいスタイルを見た後ではどうしても上の洋服を脱ぐ気になれず、調理班に回ったのだった。
「ね?じゃあ、今から水着着てきて!」
「いや・・その、着ては、いるんですけど・・・」
そう言った瞬間、目の前の男の眼がらんらんと輝いた。
どうやら、墓穴を掘ったらしい。
「じゃあ、それ脱ぐだけ?泳ごうよ!せっかくだし!今は二人しかいないんだから。いいだろ?」
「あ、の・・・・う・・・は、はい・・・」
二人しかいないから恥ずかしいんです、とは言えず、ありさはしぶしぶ承知してしまった。
気の弱いありさが人の頼みを断ることなんてほとんどない。
ありさはしぶしぶといった感じで木陰に入っていき、パーカーのチャックを下した。
そして一度ためらってから、ミニスカートを下す。
「・・・・可愛い。」
「・・・・あ、り・・・がとうございます。」
ありさが木陰から出てきたのを見て、航は言葉を失った。
着ていたのはビキニでも何でもないフリルのついた水着だったのだけれど、真っ白い腕や足、胸元が大胆に露出されていて、航は先ほど感じた血の高まりを感じた。
≪一応、これでも露出の少ない身体のラインが分かりにくいものを選んだつもりだったんだけど・・・≫
そうは思っても、所詮は水着。
おなかはほとんど出ないが、セパレートタイプなので少し腕を上げるとおなかが見える。
二人とも、どこかそっぽを向いたように川に入り、でも遊び始めるとあまり気にならなくなり時間ぎりぎりまで遊んだのだった。
************************
結局、時間ぎりぎりまで遊んだ二人は戻ってきてバーベキューを楽しんだ。
ありさは一応ダイエットをしているつもりなので野菜を多めに、航は大学生の男子らしく肉ばかり食べていた。
それに気づいたありさが野菜炒めをとりわけると、航は嬉しく思った。
≪やっぱり気も効くし、いい奥さんになりそうだ。≫
「今日はこのあと花火と肝試しやりまーす!一回バンガローに戻ってしたくしたらここに集合してね!今日が最初で最後だから盛り上がっていこう!!」
部長がそう大きく声をかけると、周囲から歓声が上がる。
みんなお酒が入ってテンションが上がっているようだ。
未成年のありさと航は飲んでいないが、瑠夏と玉城は飲んでいるようだった。




