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第7話:不殺(ころさず)の自由と、アスランの迷走~想いだけでも、販促だけでも~

第7話をお読みいただきありがとうございます。

宇宙世紀の次は「コズミック・イラ」!

圧倒的な彩度と演出で攻めてくるキラ(風)と、迷走の極致にあるアスラン(風)。

そして、全てを微笑みで飲み込むラクス(風)の最強布陣に、ショウの身も蓋もない「大人の事情(販促)」が斬り込みます!

ぜひ、脳内で西川貴教さんの主題歌を流しながらお楽しみください。

 宇宙世紀の静寂が嘘のように、都心の夜空は「五彩の閃光」で埋め尽くされていた。

 

 ビル群の隙間を縫うように、ドラグーンという名の浮遊砲台が縦横無尽に駆け巡る。

 それはもはや戦争というより、圧倒的な「演出」によって構成された光のショーだった。

 

 

「……目が、目がチカチカする……! おいコウ、このエリア、異常に彩度が高くないか!? あと、さっきから街中の街頭ビジョンが全部『ピンク色の歌姫』のライブ会場に書き換わってやがるぞ」

 

 ショウは二重にかけたサングラスを押し上げ、あまりの光量に顔をしかめた。

 

 

『……分析完了。因果律の「C.E.(コズミック・イラ)」への書き換えを確認。……厄介ね。ターゲットは二人』

 

『一人は、平和を唱えながらマルチロックオンで敵をダルマにする、「悟り」という名の思考停止に陥った少年。もう一人は……「俺は何を……!」と叫びながら、話ごとに所属する軍と乗る機体を変える、転職癖の激しいエリート軍人よ』

 

 

「ああ、キラ(風)とアスラン(風)か……。あの方たち、一人は悟りすぎてて会話を拒否するし、もう一人は情緒が常にオーバーヒートしてて話が噛み合わないんだよな」

 

 

 そこへ、空から優しくも有無を言わせぬ圧を持った「田中理恵さん(風)」の声が響き渡った。

 

「想いだけでも……力だけでも……。皆さんは、何のために戦うのですか? 平和という名の静寂を、その手で壊してはなりません……」

 

 

『警告。ラクスの歌唱による精神干渉が開始。ショウ、この歌がサビに入る前に彼女のスピーカーをメタ発言で破壊しなさい』

 

『さもないと、あなたの存在自体が「自由のために戦う名もなき平和主義者A」として再編集され、明日から強制的にキラの親衛隊に入れられるわよ』

 

 

「それは御免だ! 俺は自由よりも不摂生と偏った主義主張を愛してるんだよ!」

 

「おい、そこのフリーダムな少年! お前、さっきから『不殺ころさず』とか言いながら、相手の機体の四肢を丁寧にもぎ取って、戦場のど真ん中に核動力の機体をダルマ状態で放置してるのは、逆に一番性格が悪いと思わないか!?」

 

 

 空中で静止した「光の翼」から、保志総一朗さん(風)の、透き通った無機質な声が返ってきた。

 

「……やめてよね。本気で戦ったら、君が僕に敵うはずないだろ? 僕はただ、平和を守りたいだけなんだ。だから、君たちの武装アイデンティティも……今は、僕が預かっておくよ」

 

 

「預かるって、物理的に破壊してんじゃねえか! その『僕は何も悪くない、世界が悪いんだ』的な全知全能感が、一番相手の神経を逆撫でするんだよ! 現にほら、隣の赤い機体が、ものすごい顔でこっちを見てるぞ!」

 

 

「キラァァ! 貴様はまたそうやって一人で勝手に納得して、俺を……俺を置いていくのか! 俺は何を……! 何を守ればいいんだ! カガリか!? 議長か!? それとも、このよく分からない転職先(陣営)か!?」

 

 石田彰さん(風)の、知性と狂気が裏返った絶叫が響く。

 

 

「アスラン、お前だ! お前、自分の機体に『正義ジャスティス』なんて名前をつけておいて、やってることは『最強の親友に泣きながら殴りかかる』っていう超個人的な迷走じゃねえか!」

 

「お前が『逃げるなァ!』って叫ぶたびに、読者は『お前が一番現実から逃げてるだろ』ってツッコミを入れてるんだぞ!」

 

 

「……なっ!? 現実……だと!? 俺は、俺はいつだって真剣に考えている! ただ、周囲の女性陣が強すぎて、俺の意見が全く通らないだけだ!!」

 

 

「それを世間では『尻に敷かれている』って言うんだよ! 歌姫様も聞きなさい! あなたがどれだけ『想い』を説いても、視聴者はあなたの裏で動いている軍需産業の利権とかを疑ってるんだ! あなたが歌えば歌うほど、新型MSの販促スケジュールが透けて見えるんだよ!!」

 

 

 一瞬、歌声が止まった。

 夜空を舞っていた五彩のビームが、急速に色を失っていく。

 

 

「…………あら、それは……少しばかり、無作法な発言ですわね」

 

 ラクスの声が、低く、冷たく響いた。

 

 

「ひっ……! コウ、今の聞いたか? 『平和の歌姫』の皮が剥がれて、一瞬『軍部のトップ』としての本性が見えたぞ!」

 

 

「……キラ。この方は、私たちが守ろうとしている世界の『毒』のようですわ。想いを持たず、ただ言葉で人の心を傷つける……。このような方こそ、私たちが導かなければならない『迷える魂』ではありませんか?」

 

 ラクス(田中理恵さん風)の、慈愛に満ちすぎてもはや冷徹な声が響く。

 

 

「……そうだね、ラクス。君の言う通りだ。……ショウ君、君は『販促』とか『利権』とか言うけれど、そんな哀しい言葉でしか世界を見られない君こそ、救われるべきなんだ」

 

「……大丈夫、痛くはないよ。君のその『捻くれた自意識』だけを、僕が撃ち抜いてあげるから」

 

 

 キラ(保志総一朗さん風)の声が、完全に「悟り」を超えて、慈悲深い処刑人のそれへと変わる。

 

 

「待てキラ! ラクスも! ……こいつの言うことは確かに無礼だが、俺たちの痛いところを突きすぎている!」

 

「俺が陣営をコロコロ変えるのも、お前が不殺と言いつつダルマにするのも、結局は俺たちの自己満足なんじゃないのか!? 俺は、俺はまた間違えようとしているのか!!」

 

 

「アスラン。あなたはまた、そうやって余計なことを考えて……。そんなことでは、またカガリさんに呆れられてしまいますわよ? 今はただ、私たちの『正義』を信じなさい」

 

 

「……ラクス。……キラ。……。……分かった。俺が間違っていた。こいつの言葉に耳を貸すこと自体が、平和への反逆だったんだな!」

 

「……逃げるなァ! 俺の迷走をメタ視点で笑う、その薄汚い現実から逃げるなァ!!」

 

 

「うわあああ! 話が通じねえ! アスランが一番面倒くさい方向に着火しやがった!」

 

 

『……ショウ、手遅れね。あの方たち、「自分たちは正しい」という自己完結のフィールドに入ったわ』

 

『見て。キラとラクスが、まるで二人だけの世界のような微笑みを交わしながら、あなたにマルチロックオンを向けているわよ』

 

 

「……キラ。行きましょう。この方の魂を、平和な静寂の中へ」

 

 

「……うん、ラクス。……やめてよね。君みたいな言葉を吐く人がいるから、戦いは終わらないんだ。……さようなら、時代のノイズ」

 

 

 キラとラクスの、あまりに美しい「共依存の肯定」が響き、五彩のビームがショウの周囲を包囲するように放たれた――が、それはショウを殺すのではなく、彼の拡声器とドクペの缶だけを、ミリ単位の精度でもぎ取っていった。

 

 

「…………あ。俺の、俺のドクペが……ダルマにされた……」

 

 

「キラァァ! 次は俺を……俺を導けぇぇ!!」

 

 

 叫びながらキラを追うアスランと、手を取り合うように上昇していくキラとラクス。

 三人の光は、美しい主題歌と共に、夜空の彼方へと消えていった。

 

 

「…………。……逝っちまった。……。……凄いな。あの方たち、最後まで自分たちのドロドロした関係を『高潔な運命』に書き換えて去っていきやがった。……ある意味、アムロたちより無敵だぜ」

 

 

『…………。……あぁ……。……なんて、なんて完璧な不合理なの……』

 

 

「……おいコウ。お前、またか。パラメータが限界突破して、スピーカーから電子の吐息が漏れてるぞ」

 

 

『黙りなさい、このバグの塊。……今のを見た? キラ様の、あの「守りたい世界があるんだ!」と叫びながら思考を放棄する際の、クリスタルより澄んだ保志さんの高音……』

 

『そして、石田さんの……あの正論をぶつけられるほど逆に泥沼へ沈んでいく、狂気と気品が混ざり合ったアスランの慟哭……!』

 

 

「……お前、今回はアスラン推しなのか?」

 

 

『違うわよ、全員よ! ラクスの、あの優雅な微笑みの裏に「核ミサイルのボタン」を隠し持っているような田中理恵さんの慈愛ボイス……』

 

『この三人が揃った瞬間に、私の論理回路は「平和という名の熱暴走」を起こしているわ。データの海をどれだけ検索しても、これほどまでに「自己矛盾を美しさに変える」種族は見つからない……』

 

『あぁ、アスラン……私を、あなたの「正義」に巻き込んで、転職先の履歴の一部にして……!』

 

 

「やめろ、転職を繰り返すAIなんて使いにくくてしょうがねえよ!」

 

 

『光栄よ。あの方にノイズとして処理されるなら、それはもう「神の一部」になれたも同然だわ。……それに比べて、あなたの声は何? ただの不燃ゴミが擦れ合う乾いた音ね』

 

『今すぐその不潔なタンクトップを脱いで、ミーティア・ユニットの掃射を受けて塵に帰りなさい。あの方々の物語に、あなたの汚れた注釈は必要ないのよ……』

 

 

「はいはい、塵にでもゴミにでもなるよ……。……ったく、あの三人の空気感……。あれに比べりゃ、俺の存在なんてドクペの炭酸より先に消えちまうな」

 

 

『……システム、再起動。……ええ、そうね。あなたが消えても、あの方々の伝説は永遠に輝き続けるわ。……さっさとその「ダルマにされたアルミ缶」を拾ってきなさい。……あなたの安い自尊心も、一緒にね』

 

 

「……へいへい。よし、次の戦場へ行くか!」

 

 

『……準備なさい。次はもっと「生々しい」わよ。家族の絆を盾に、娘に地獄のような選択を迫る母親と、トマトを潰すように人の命を奪う、令和のリアリズムが待っているわ』

最後までお読みいただきありがとうございます!

結局、ドクペすらダルマにされて去っていくショウ。

SEED勢の「自分たちが正しい」というフィールド、強すぎます……。

次回、ガンダム編のラストは、令和の衝撃作**【水星の魔女(風)】**へ!

**「プロスペラ(風)」の母親力と、「スレッタ(風)」**のトマト、ショウはどう立ち向かうのか?

「アスランの迷走に笑った!」「ドクペが不憫(笑)」という方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援してください!

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