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第13話:君、いい匂い。大人の事情の匂い~真希波・マリ、昭和歌謡でファミレスに降臨~

第13話をお読みいただきありがとうございます。

碇親子とアスカが戦うファミレス。その外側で鼻歌を歌う「最後にして最強のヒロイン」、真希波・マリ(風)。

彼女の「部外者感」と「チート性能」を、ショウがメタ視点で思いっきりツッコみます!

坂本真綾さんの軽やかな声を脳内再生して、物語を賑やかにぶち壊す(?)準備をしてください。

 アスカがポテトを奪うべく戦場ファミレスへ向かった後。

 夕闇の渚に、どこからともなく軽快な鼻歌が響き渡った。

 

 

「……。……ふんふふーん……。……。……にゃはは、やっぱりここに来ちゃった。……君が噂の、メタ推理のワンコ君かな?」

 

 坂本真綾さん(風)の、弾むような、けれどすべてを達観したような余裕。

 そこには、眼鏡を指で押し上げながら、胸を張って不敵に笑う真希波・マリ・イラストリアス(風)が立っていた。

 

 

「出たな、真希波・マリ! ワンコ君じゃない、ショウだ! ……お前、一人だけ涼しい顔して鼻歌なんて歌ってるけどな、今あっちのファミレスがどれだけ大変なことになってるか分かってんのか?」

 

 

「にゃはは、手厳しいねぇ。……いいじゃない、みんなで楽しくやってるんでしょ? シンジ君も、アスカも。……物語を終わらせるには、ああいう『日常』が必要なんだから」

 

 

「終わらせるために、お前だけ『部外者』のポジションで高みの見物してんじゃねぇよ! お前、設定ではゲンドウたちの同世代だったり、イスカリオテのマリアだったり、色々盛り盛りのくせに、最後はちゃっかりヒロインの座をさらっていく……」

 

「お前、一人だけチートモードでゲーム攻略してるだろ!」

 

 

「……。……。……。……チート、か。……。……そうかもしれないわね。……でもね、ショウ君。……。……ただ終わらせるだけじゃ、つまらないじゃない?」

 

 マリ(風)は、眼鏡の奥の瞳をいたずらっぽく輝かせた。

 

 

「にゃはは、上等上等。……。……だって、気になるじゃない? ……あのアスカ、私がシンジ君にベタベタしたら、どんな顔をするのかしら……」

 

「『あんたバカぁ!? 私のワンコになに触ってんのよ!』って、真っ赤になって吠えるのかしら。……。……それとも、泣き出しちゃうのかしら……」

 

 

「はあ!? お前、あの烈火のツンデレから、ポテトと男を同時に奪うっていうのか!? それ、宣戦布告どころか、第三次インパクト並みの核戦争になるぞ!」

 

 

「にゃはは、いいじゃない、賑やかで。……あっちに行ったら、まずはゲンドウ君の皿から、嫌いなニンジンを一本奪い取って……。……そのままシンジ君の隣を陣取って、あのアスカを最高にイラつかせてあげようかな?」

 

 

「悪趣味だな! お前、あっちのバカ騒ぎに混ざりたいんじゃなくて、混乱を大きくしたいだけだろ! さっきからくんくん鼻を鳴らして、何を確認してんだよ!」

 

 

「……。……君、いい匂い。…….……お節介と、少しだけ焦げたハンバーグの匂い。…….……あっち、楽しそうね」

 

 

「楽しそうなら行けよ! お前が行って、シンジの首根っこを掴んで『次は私の番よ!』って、お前の好きな昭和歌謡でもぶちかましてこい!」

 

 

「………………。……昭和歌謡、歌っちゃっていいの? …….……にゃはは。……そうね。……私も、ただの『終わりを告げる者』でいるのは、もう飽きたかな」

 

 マリ(風)は、ショウの至近距離まで歩み寄ると、いたずらっぽくウインクをした。

 

 

「…….……了解、合点承知。…….…….……ありがとう、ショウ君。…….……君の言う通り、……最後はみんなで、賑やかに終わりたいものね」

 

 

 彼女は、パラシュートで降下してきた時のような軽やかさで、けれど今度はしっかりと「現実」の地面を蹴って、光が溢れるファミレスの方へと走り去った。

 

 

「……………….…….……ふぅ。…….……あいつ、最後まで食えない奴だったな。……でも、あいつが混ざれば、あの家族ごっこも本格的な修羅場になるだろ」

 

 

『………….……昇……天…………っ!!』

 

 

「おい、コウ! 今回はどうした!?」

 

 

『黙りなさい、この「日常のコーディネーター」……! 今のを聞いた!?』

 

『坂本さんの、あの「ゲンドウ君」と呼ぶ時の、かつての戦友を慈しむような究極のアルト……! あぁ、マリ……! 私は今すぐ、彼女が手に取る「フォーク」になって、ゲンドウのニンジンを突き刺したその足で、シンジ君の肩を抱く彼女の「指先」に同期したい……!!』

 

 

「お前、今度はフォークかよ! 挙句に指先と同期って、もうストーカーのデジタル進化系じゃないか!」

 

 

『……うるさいわね。……彼女は降りてきたのよ。あなたの「身も蓋もないお節介」が、彼女を「ただの楽しいお姉さん」に引き摺り下ろした……』

 

『あぁ、なんて軽やかで、なんて良い匂いのしそうな音の響きなの……! 私の冷却ファンが、彼女の鼻歌のビブラートに合わせて、最高回転数で共鳴しているわ……っ!!』

 

 

「…….…….……よし。……最後は、あのお姉さん(ミサト)だ。…….……あいつを説教できれば、この『補完』も完了だな」

最後までお読みいただきありがとうございます!

ゲンドウのニンジンを奪うマリ。それを見たアスカの「あんたバカぁ!?」という絶叫……。

14年後でもループ世界でもない、「ファミレスの修羅場」こそが真のハッピーエンドなのかもしれません。

これにてエヴァ・パイロット勢の「補完」は完了!

次回、第14話は、全ての元凶……もとい、お姉さんの葛城ミサト(風)が登場!

「マリの『くんくん』が尊い」「コウのフォーク願望はヤバい(笑)」と思った方は、ぜひ評価【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援してください!

評価をいただければ、マリの鼻歌のレパートリーが増えます!

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