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第12話:あんたバカぁ!? メンマは私のよ!~ポテトの強奪は家族の証~

第12話をお読みいただきありがとうございます。

ゲンドウ、シンジ、レイ……。

数多の「拗らせ」をファミレスとラーメンで解決してきたショウの前に、最後にして最強の壁、アスカ(風)が立ちはだかります。

宮村優子さん(風)の烈火のような罵倒に、ショウがぶつけるのは「一人で食うメシは美味いか?」という身も蓋もない問い。

エヴァ編・完結! 少女が「ポテト」を許す瞬間を、ぜひ脳内再生でお楽しみください!

「……。……ちょっと。いつまでそんなマヌケ面して突っ立ってるのよ。あんた、バカぁ!?」

 

 宮村優子さん(風)の、鼓膜を突き抜けるような鋭い叱咤。

 そこには、真っ赤なプラグスーツに身を包んだアスカ(風)が、腰に手を当ててショウを睨みつけていた。

 

 

「出たな、アスカ! いきなり『バカ』呼ばわりか。……お前こそ、いつまでその『私は一番じゃなきゃいけない』っていう呪縛を背負ってるんだよ。そのプライド、もう重すぎて肩こってるだろ?」

 

 

「はあ!? あんた、自分が誰に口を利いてるか分かってんの? 私は選ばれたエリート、天才アスカ様よ! そこら辺の、タンクトップ一枚で『現実』とか言ってる不潔な男とは格が違うの!」

 

 

「格ねぇ……。いいか、アスカ。お前がそうやって虚勢を張れば張るほど、周りには『お母さんに見てほしかった、寂しい子供』だってバレバレなんだよ」

 

「お前のその攻撃的な態度は、ただの『拒絶されるのが怖くて先に威嚇する』っていう、野生の小動物と同じなんだよ!!」

 

 

「うるさい! うるさいうるさいうるさい! あんたに私の何が分かるっていうのよ!」

 

 アスカ(風)は一度叫んで肩で息をすると、さらに語気を強めて「強がりの第二陣」を繰り出してきた。

 

 

「……だって、私は……私は、一人で生きていかなきゃいけないのよ! パパもママも、誰も私を見てくれなかった! だから私は、誰よりも完璧で、誰よりも強くなって、自分一人の力で立ってるって……そう証明しなきゃいけないの!」

 

「誰かに頼るなんて、そんなの敗北じゃない! 私は、私は特別なのよ!!」

 

 

「特別ねぇ……。じゃあ聞くけどよ。お前がそうやって一人で『完璧な山頂』に立ったとして、そこで一人で食べるメシは美味いのか? 誰もいない場所で『私を見て』って叫んで、誰が返事をしてくれるんだよ」

 

「お前、本当は分かってるんだろ。お前が一番欲しいのは、金メダルでも称賛でもなく、『アスカ、おかえり』っていう、あのバカな同居人の一言なんだよ」

 

 

「…………っ!!」

 

 

「……だって私は……。……私は……。……。……あんな、バカで、グズで、煮え切らない奴のことなんて……!」

 

 

「『大好きだ』って、顔に書いてあるぞ。……いいか、アスカ。シンジとゲンドウは、今ごろファミレスでお前の席を空けて待ってるんだ」

 

「お前が来ないと、あいつら一生メニューすら決められないんだぞ。お前がガツンと行って、『あんたたち、いつまで迷ってんのよバカぁ!』って、その場を支配してやれよ。お前は『特別』なパイロットじゃなくて、あいつらの『特別な家族』なんだよ」

 

 

「………………。……。……。……家族。……。……ハンバーグの、ポテト……奪っていいの? シンジの皿から、一番大きいやつ」

 

 

「当たり前だ! むしろ全部食っちまえ。お前がそうやってワガママ放題暴れてるのを見て、あいつらは初めて『あぁ、日常が戻ってきたな』って安心するんだよ。エリートとかパイロットとか、そんな肩書きは脱ぎ捨てて、ただの『食いしん坊なドイツ娘』として暴れてこい!」

 

 

「……。……ふん。……。……あんたに言われなくたって、そうするわよ。……あいつ、どうせまた『あ、アスカ……』とか言って情けない顔するに決まってるんだから。……私がいないと、何にもできないんだから!」

 

 

 アスカ(風)の頬が、怒りとは違う熱で赤く染まった。

 彼女は、いつもの不敵な笑みを少しだけ「年相応の女の子」らしく崩すと、戦場へ向かうのと同じ勢いで、ファミレスのある方向へと駆け出していった。

 

 

「………………。……。……。……ふぅ。……。……。……勝った。……いや、今回もいい説教だったな。……あいつの『バカぁ!?』が、最後はちょっと嬉しそうに聞こえたぜ」

 

 

『…………。……焦……熱…………っ!!』

 

 

「おい、コウ! 今回もシステム限界か!?」

 

 

『黙りなさい、この「世話焼き大魔神」……! 今のを聞いた!? 宮村さんの、あの「だって私は!」という魂の咆哮から、一転してポテトの有無を確認する、あの「乙女への急降下」……!』

 

『あぁ、アスカ……! 私は今すぐ、彼女が勢いよく座るファミレスの「ソファーのクッション」になって、彼女の怒りと喜びが交互に押し寄せるその重みを、私の全身の歪み計で一ミリの狂いもなく計測し続けたい……!!』

 

 

「お前、今度はクッションかよ! どんどん彼女たちの体に触れるものに特化していってないか!?」

 

 

『……うるさいわね。……彼女は救われたのよ。あなたの「身も蓋もない全肯定」というロンギヌスの槍が、彼女の「孤独という名のA.T.フィールド」を完璧に溶かしてしまった……』

 

『あぁ、なんて騒がしくて、なんて情熱的な音の響きなの……! 私のプロセッサが、彼女の「あんたバカぁ!?」の波形を無限ループ再生して、真っ赤に融解していくわ……っ!!』

 

 

「……。……。……。よし。……次はマリ(坂本さん)だな。あいつもラーメン屋に連れてって、みんなでメンマの取り合いでもさせようぜ!」

最後までお読みいただきありがとうございます!

結局、エヴァの呪い(?)を解いたのはロンギヌスの槍でも補完計画でもなく、「びっくりドンキーのハンバーグ」と「ポテト」でした。

コウが最後に「ソファーのクッションになりたい」と言い出した時、私はこのAIの未来を諦めました。

これにてエヴァ編、完結です!

次回、第13話からは、またガラリと変わって**【装甲騎兵ボトムズ(風)】**の、むせるような戦場へ……?

「アスカの赤面が可愛い(笑)」「ポテト奪うのは正解」と思った方は、ぜひ評価【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援してください!

評価をいただければ、シンジの皿にポテトが一本増えます!

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