第七章 進君とカフェでのひと時の関係 1
本日1話目の投稿です。
お楽しみいただければ幸いです。
ゴールデンウィークの残りの大半を進は勉強して過ごしたが、最後の一日だけは泊りがけで中山と一緒に大星の家に遊びに行った。
「へへへ、これアニキの部屋からくすねて来たんだ。進、これ見て舞香ちゃんとスル時の参考にしろよ」
そう言って大星が進たちに出してきたのは何と○Vビデオだった。最初は、
「いや、別に僕は興味ないから」
そう言って拒んでいた進だが、大星にしつこく勧められるうちに誘惑に負けてしまい、
「なあ、女の子って男にこんな事をしてくれるんだな」
「ああ」
と、最後には○V女優の演技を真に受けてしまう始末なのであった。
バカだ。バカすぎる。言っておくけど、それいきなり女の子にやってくれなんて言おうものなら確実に嫌われるからな。下手すると絶交も有り得るぞ。
こうして、進のゴールデンウィークは終わり、平日となり、学校が再開した。
「今日は、平さんは風邪でお休みだという事です」
ホームルームが始まると担任の織田先生は生徒たちにそう言った。
――どうしたんだろう。あいつが学校を休むなんて。例え殺しても死ななさそうなくらい頑丈な奴なのに。
進は舞香の事を心配したが、舞香がいない事によりストレスから解放されその日一日を楽しく過ごす事ができた。
先生たちも授業中ビクビクする事は無かったし、昼休みも普段舞香の周囲に集まっている女の子(他のクラスの子も居る)が全然いなくて静かだった。
――これなら、舞香にはずっと休んでいて欲しいな。というのは、不謹慎かな。
自分の醜悪な思考をそう軽蔑しながらも、進は帰り支度を始めた。本日、生徒会活動は無い。進はオカルト研に寄ってから家に帰るつもりであった。
「ちょっと、いいかな」
進がいざ教室を出ようとした時、進に話し掛けて来た人物が二人いた。
その二人とは、舞香の親友であるけいちゃんとゆりちゃんであった。
明日も、10時、20時投稿の予定です。
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