【いち末端看護師のお願い】政治不信とコロナ対策についてのお願い
筆者の住む北海道は5月2日、感染者数過去最多の326名を記録しました。それでも5月5日、東京五輪を見据えたマラソン大会を強行するという狂気の沙汰が巻き起こっています。
学生時代歴史の勉強をしていると〝何でこんなバカなことしたんだ?〟という事象が多々御座いますが、今我々は後の歴史で嗤われる時代を生きているのかもしれません。
ネット上では様々な議論が起こっていますね。〝陽性者は操作しているだけだ〟〝コロナなんてただの風邪だ、エボラと同じ第二類なんておかしい〟など、色々な考えの方も居ます
ただ、コロナウイルスによって医療体制が崩壊し――〝逼迫〟や〝崩壊の危機〟と言っていますが、救急車内で亡くなる方、40時間かけて他県の病院まで搬送されなければならない患者が居る時点でそれは〝崩壊〟と筆者は考えます――本来であれば助かった命が救えずにいる事は無視できない現実であり、直視しなければならない問題です。
その上で……政治は上記したように、最早鋼の意思でオリンピック開催に突き進んでいます。どんな権謀術数が蠢いているかは知りません。一看護師風情が知れることでもありません。
しかしながら〝政府が信用ならないから自分たちも政府の命令なんて聞かない!〟というのは、子供の駄々っ子と変わりません。わたしたちは残念なことに、この残酷で理不尽で不愉快で救済の無い現実の中、自分の身を自分で守らないといけないのです。
【命の問題】について、筆者は経済を優先させる方を否定しません。日本は資本主義社会です。お金の問題はそのまま命の問題に直結します。なので現在政府に狙い撃ちされている飲食業界の方を責めるつもりはありません。
しかし、〝政府が適当なことばかりするから!〟と言う言葉を免罪符に遊び歩いたり、不要不急の外出をすることは控えて下さい。マスク・手洗い・うがい・消毒を徹底してください。
大阪の惨状が、そのまま故郷北海道でまき起ころうとしています。しかしそれは他人事ではなく、コロナウイルスは未だ表れて1年と少し……そして変異を重ねる未知のウイルスです。
〝自分の県は感染者少ないし……〟と侮らない事を願います。〝感染者少ないし……〟と緊急事態宣言を前倒しに解除した大阪が現在どのような惨状を呈しているか思い出してください。
明日は我が身です。そして医療資源は無限ではありません。わたくし事ですが、上記と同じような主張をしたところ、〝医療従事者だからって何でも許されると思うな!〟と反駁が飛んできたこともあります。
皆ギリギリで余裕などないことは解っています。しかし、医療が崩壊すれば、現在発表されている中傷者・重傷者の数がそのまま死者になります。
一医療現場から、伏してお願いを申し上げます。医療現場は最早、政治が頼りない以上、皆様だけが頼りなのです。