表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

第3.5話 幻夢

「ここは……どこだ?オレは……ああ、死んだのか。」

なぜ、自分が死んだと理解できたのかを上手く言葉で説明することはできなかったが、それでも言葉ではなく感覚で確信していた。

「はは……そうか。死んだのか、オレ………。」

これであのヤンデレ女神どもから解放される!と思った。しかし、なぜだろう。なんだかよくわからない感覚―もしも生きていたら涙が出ていたであろうと確信させられるような、それでいて生きていた時には感じたことのない違和感―を感じていた。

「なんだ……なんだかんだ言ってオレ、あのヤンデレ女神どものこと、案外好きだったのかな……。」

そう言いながらオレはあいつらと過ごした3日間を思い出していた。

まず、オレがあいつらと出会ったのは2日前だった。オレが自宅で1人でラーメンを食べていたら、いつの間にか召喚されてて目の前にはリエスママがいた。そして、シュガーお姉ちゃんとハルも現れた。最初はもうちょいマシな召喚シーンにできなかったのかとか、名前も服装も地球のセンスと違いすぎだろとか思ったことも今となっちゃいい思い出だ。そのあと、道の真ん中でハルに殺された挙句、リエスママに赤ちゃんプレイさせられたのは今でも納得いかないけどな。

「そして、宿に泊まって一夜明かして……2日目は最悪だったな。」

自然とそんなセリフが口から出た。当然だ、なんせ悪い意味で一生忘れられない思い出になったからな。もう死んだけど。

「昨日は朝、起きたら縛られてて、そのまま昼過ぎまで放置。当然、トイレにも行けないから女神たちが帰ってくる頃にはお漏らし……。」

あの時は顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。しかも風呂に入ったあとは全裸を見られた挙句女装させられたんだから最悪の1日だ。

「そんで3日目……今日は女神たちと一緒に散歩して、シュガーお姉ちゃんにこの世界の国のこととか通貨とか色々教えてもらったんだよな。武器屋で引き算しただけで天才扱いは反応に困ったな。」

まあ、内心は久しぶりに誰かから褒められて嬉しかったんだけどな。

「それで…武器屋のおっちゃんに貰った剣と鎧を装備してテンション上がって……調子乗って腕試しにモンスターと戦ったらハルに殺されたんだっけか……。『イッセー君!今、イッセー君を殺せばイッセー君は僕だけのダーリンになるよね!イッセー君は永遠に僕だけのイッセー君ってことだよね!』とか言いながらモンスターもオレもまとめて殺しやがったからな……。」

あんのやろう……と怒りがわいてきたが、同時に寂しくもなってきた………。

「オレ、あの3人と会えないんだな……。もう二度と……。」

オレはあいつらのこと、案外嫌いじゃなかったって……好きだったって気づけたと思ったら、もう二度と会えないとか残酷すぎないか?生まれ変わりとかあるのかな………。マンガみたいに来世でもう一度あいつらと会えたりしないかな………。そんなことをオレが考えているとどこからか声がした。

「………ん!イ………………ゃん!」

この声は…………。

「イッセーちゃん!」

次の瞬間、オレは生き返っていた。

「よかった……、なかなか生き返らないから心配したんですよ!?」

「リエスママ………。」

オレは無意識にそう呟いていた。今までは恥ずかしくて嫌だったのに、今はリエスママと呼ぶのに抵抗がなくなっている。

「ちぇ〜、せっかくイッセー君が僕だけのダーリンになったと思ったのにな〜。」

ハル、てんめぇ!夜中にお前の靴下裏返しにすんぞ!!

「イッセー!お姉ちゃん、心配だったよ〜!!」

わかった!わかったから!!泣きながら抱きつくな!鼻水つく!!ちょ、ほっぺたに鼻水が〜!!


ちくしょー!やっぱり、こいつらのことなんか大っ嫌いだー!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ