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リアコ


 叶わない恋だと初めから分かってたし、叶うわけないと気付いてる。そんな事知っているのにどんどん貴方の沼にハマり込んでいく。悲恋なんて幾度もしてきた。でも、こんな恋愛は初めてだ。


 「はじめまして。歌が素敵だなって思ってフォローをさせていただきました。」

 この世界ではこう言うのが常識である。しかし、面と向かって放つのではなくて、スマートフォンという機械をイジり、青い鳥のアプリを起動させて文で送るのだ。この2文から貴方とのコミュニケーションが始まり1年が経つ。この頃には歌声が好きという事だけではなくなり、貴方の全てが好きになっていた。ネットじゃん。本当のこの人はどんな人か分かんないでしょって自分に言い聞かせるけど貴方からのリプライが来るたびに感情が昂ぶり幸せな気持ちになってしまう。


親友の家で談笑している時に自分は恋愛として好きなのだろうかと相談してみた。

 「リアコじゃん」

と返された。なにソレ?と聞く。親友が言うには活動している方に本気で好きになる、リアルに恋をするヲタクのことをリアコというらしい。リアコってなんか可愛い。いやいや待て待て私リアコなんだ?!

 「ねえ、リアコって叶うの?」

 「叶うわけないじゃん。何言ってんのウケる。」

と滅茶無茶に笑われた。鴉がアホーアホーと鳴いている。ああ、はいはい。阿呆ですよね。そう返して魂が抜ける思いがした。

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