『棲家』
まだまだ未熟なので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。
※この作品は、少し残虐なシーンが含まれます。また少し刺激の強いシーンが含まれます。以上のことが苦手な方はご観覧をお控えください。
この作品は、私の溜め込んできた物語をひたすらに詰め込んでいます。
それでも楽しんで頂ければ幸いです。
私は夢を見た。正確に言えば、昔の思い出である。
それは私の歳が九つの時のものである。
私はその日、故郷を離れ、家族の元を離れ、王都の最北端に位置する街『ポルタ』へとやって来た。
ここでは日夜、世界の中心たる王国を守護する兵士を育成する訓練が行われている。生き残って卒業すれば一兵士に、離脱や死んでしまえば訓練も徒労になり果て、学校に支払う金も溝に捨てることとなる。
――そして私はその中の一人になった。
ポルタに到着したその日からハードさを極めた調教もとい訓練をさせられる。他から来た訓練生も同い年であるが、私とはまるで世界が違った。
そもそも私がここに来ることを決意したのは、言わば逃避の為である。ろくに運動もしてこなかった私にとって場違いも良いところであろう。本当に兵士を目指す者からすれば、私の愚かしい姿は侮辱にも思えたかもしれない。
実際、私は四百メートルトラック五十周という人外的なウォーミングアップであり得ない程吐きまくり、周りのヘイトを一気に限界まで上げることに成功した。ありがたくない。要は失敗することに成功したのだから。
結局、私はウォーミングアップすら日が出ている内に終えられず、五十周を走り終わったのは日が一周してきた頃である。そのまま本練習に参加させられ、そこでも幾度となく吐いた。胃酸も空になる程吐いた。
最終的に私が訓練中に嘔吐しなくなったのは、育成学校に入ってから一年が経過した辺りである。
元々の基本ステータスが低い私にとって、ここは正に地獄であった。辛さの度を越えた訓練も地獄ではあったが、何よりも恐ろしいのは訓練生同志での模擬戦である。模擬戦の相手はランダムであるが、私の相手は皆私と戦うことなど眼中になかった。
――如何に私の行動を封じ込んで限界まで倒すかである。
見ている者もまた私のことなど気にも留めない。私がただ一方的に負かされるのを退廃的に楽しんでいるだけなのだ。
相手も私のことが決して好かないが為に殴っている訳だが、その他にも理由はある。
早い話、評定である。
教官の前で如何にアピールをできるか――無論相手に対し圧倒的なパーフェクトゲームをすれば、評定も高くなる。その上では私は格好の餌食であった。
教官も模擬戦の開始の合図はすれど、終了の笛を鳴らすことはない。終わりはどちらかがダウンするか、降参するかである。
尚、降参すると今度は無条件で教官にダウンさせられるので、初めの見せしめの者以外誰も降参を使おうとはしない。
したがって、痛めつけられたくなければフリでもダウンをすればいいのだが、私は決して自ら倒れようなどとしたことはなかった。何度殴られようと、何度殺されかけようと、私は意識が在る限り――体が動く限り相手に喰らいついた。
何故ならば、すぐに倒れればその分評定も下がる。下がり続ければいずれは学校を追いやられることになる。すなわち――退学処分。
それだけはならなかった。何を以てならないのかはその時は分からなかったが、本能的にこの学校から規則に基づいて居場所を消されるのは、どうしてもならなかった。
けれど、その答えも今なら分かる。容易く解ける。恐らく既にあの場所に居場所がないせいだろう。
果たしてその答えは――もう逃げられなかったからだろう――否。逃げればその先には道が無かったからだろう。
逃げた先でまた逃げて、のこのこと故郷へ帰れば今度こそ私の居場所は無くなる。私はこの世から亡くなってしまう。私は聡明な人間じゃない。けれど、それを本能的に知っていたのだ。
――だから、どれだけ蔑まれようとも、体を圧し折られようとも、倒れることはできなかった――逃げることはできなかった。
今はそれで、良かったのだと思う。
ちゃんと絶望して、良かったのだと――
〇
翌朝起きると目の前には、オールが四つん這いで私の上に乗っかっていた。
勝手に入ってきて何をしてんの、この子は。
大体私の視点とオールの体勢のコンボが際どいんだよなあ。オールの寝間着は緩々の上にダボダボの私があげたシャツで、襟がはだけていて、彼女自身下着も何も着けずに寝て、からのこの角度でもう色々と見える。何がとは敢えて記すまい。
「……何してんのかな、オールちゃん」
「早く起きろ。海行こう」
「…………」
今何時だ。
部屋の壁掛け時計を確認すると、短針は四と五の間を、長針は七を指していた。嘘かよ。本当だけれど。
「まだ寝てようよお。せめてあと一時間。朝食が用意されるまで」
私は半分民宿の食事を楽しみにしているのだから、食べさせてくれよ。
「否。私は早く海で泳ぎたい。全身で海水を飲み干したい」
何言ってんの。訳分かんねえよ。
大体ビーチの立入許可時間もまだだろう。少なくともあと一時間以上はあるはず。朝食食べれんじゃん。それに――
「ナキはどうしたの?」
「部屋で寝ているんじゃない?」
「そっち先に行けよ」
結局オールは私の上から退かず、そのまま朝食の時間になった。
「フィンさん、ご飯ですよ」
一階から宿の主人の声がしたので、私は返事をして着替えた。勿論オールは退出済みだ。私が着替え終わるとまたすぐに入ってきたが。
どうせすぐに水着に着替えるので、今日は黒のパンツに白のラフな無地Tシャツに薄手のカーディガンを羽織っただけである。
部屋を出ると丁度ナキと会ったので「おはよう」と言うと、ナキは私の部屋からオールも一緒に出てきたことに驚いたらしく、手を口に当て固まった。
恐る恐る口を開き「……お楽しみ……だったの?」と、訊いてきた。一体どこで覚えたんだ。
「違う違う。何も怪しいことも疚しいことも無い。潔白だよ」
そう言うと素直に安堵したらしく、彼女は自身の巨大な胸を撫で下ろした。
朝食を済ませた我々は間髪入れずに海に行く準備をする。今朝の卵サンドは特に美味であった。
もしかしたら、オールの気が変わって私の行きたい場所に行かせてくれるかなという小さな期待はさよならの向こうへ消えていった。
しかし、そんなことは今の私にとって些細なことに過ぎない。今はただ昨夕貰った幸福と二人の少女の笑顔を見る為、期待を膨らませるばかりである。私はこの二人との幸福を望むだけなのだ。
水着に着替えた私達はパラソルで拠点をこさえ、海へと一直線に駆けて行った。浮き輪も抜かりなくレンタル済みである。
今日も水着を借りた訳だが、皆昨日とは違う水着を選んだ。
私は昨日と同じ半ズボンの海パンで、青をベースに丈の終わりに白のグラデーションがかかっている。
「ふん、代わり映えしないな。ブーメランとかあっただろう」
「生憎そんなのを好んで穿く度胸も無いのでね」
「この甲斐性なしめが」
そこまで言われる筋合いはないのだが。
オールの水着はタンキニという代物で、下は普通のパンツだが上がタンクトップのようなビキニである。露出が減った分昨日よりもさらに幼さが増した気がする。
「相変わらずおへそは隠すんだな。何か気にしているのか?」
「む、失敬な。若干セクハラだぞ」
怒られてしまった。そう言ってオールは私が言ったことを気にしたのか、タンキニの裾を二つに分けて引っ張り、腰の辺りで結んだ。するとタンキニの丈が短くなり、オールの締まりのある艶やかで可愛らしいお腹が露わになった。
「これで言葉も出まい。どうだ、私の腹には気にするべき箇所など一つとして見つからないだろう」
確かにこれ以上ないくらい完璧なラインであった。しばらく見つめていると「……そんなに見るな」とオールは急に照れる。
そして、ナキの水着はと言えば、白地で片側の肩にしか紐がないワンショルダーのタイプの上と、薄く淡い青緑でひらひらとした長めのスカートが付いた下の、上下別ビキニである。恐らくは上がオールの選んだもので、下はナキが選んだものだろう。
ただ、上のワンショルダータイプのビキニは中々見ない上に、人によって向き不向きがあるらしいのだが、ナキに関してはどハマりだった。紐が片方無いだけで、首から胸までの肌が一つに繋がって見える為、昨日の水着とはまた違った色気がある。
また、下のスカートが良い感じに清楚さを保っているので、もう溜まんない。上下が別々というイレギュラーかつ色の違いによるコントラストがデザイン的にも何だかお洒落。素人なのであんまり適当なことは言えないけれど。
私がナキの水着姿をまじまじと眺めていると「……変じゃない……?」と上目遣いで訊いてきた。こんなにも自然で愛くるしい上目遣いが存在するだろうか。最高ですな。
私は平常心を保ち、あくまでも紳士的な態度のまま「変じゃないよ、似合っている。とても綺麗だ」と答えた。
オールが私の顔をじっと見る。
「鼻血出てるぞ」
「えっ嘘」
昨日も同じようなことを言っていたような気がする。
浅瀬の辺りで三人揃って水に浮かび漂っていると、オールがまた新たな提案をしてきた。
「先程更衣室で聞いたんだがな、シュノーケリングというマリンスポーツがあるらしい。次はそれに行ってみないか?」
ふむ、そんなスポーツもあるのか。
海の中を遊泳するものらしく、海の綺麗なリゾートだからこそできるレクリエーションである。
よし、ここまで来たら何だろうと叶えてやろう。
「そうだね、行ってみようか」
「私、溺れないかな」
「大丈夫。沈んでも私達が浮かび上がらせてやるし、焦らず息を止めていれば水も飲まない」
心配するナキをオールは頼もしく安心させた。まあ、インストラクターもついているだろうから大丈夫だろう。
というか、私やオールは魚人などの鰓呼吸の生物にもなれるので、わざわざ料金を払ってシュノーケルやフィンを装着する必要もないのだけれど(今気づいたがフィンと私は同名であった。そしてどうでも良い)、そこは思い出を買うということなのだろう。大体ナキは鬼人のままだ。
何にせよ、シュノーケリングは私も楽しみである。
斯くして、私達は海から上がった。
〇
シュノーケリングの受付まで来ると中々の数の客が並んでいた。やはり人気なのだな。
数十分程でやっと受付へ辿り着くと、その先には海へと長く伸びる桟橋があり、その先端に二人の魚人の方がいた。
一人は背が高く、鍛えられた腹直筋が目立つ男性。一人は小柄で、腕に大きな棘がいくつもついている可愛らしい女性。
「ようこそ、シュノーケリングルーム『海の庭園』へ。私達がインストラクターを務めさせて頂きます、鰹の魚人のパラミダと」
「笠子の魚人のセイバーです。よろしくお願いします」
おお、さすがはプロのインストラクター。どことなくテーマパークのキャストを思わせる。
ただ、こうして魚人の方をまじまじと見ると、結構人間寄りなんだな。肌の色はその魚に相当するので、パラミダさんは首から腰にかけて黒い筋があったり、セイバーさんは腕からいくつもの棘が生えている。他にも、宿の主人は烏賊の魚人で主に腕が軟体である。
魚人は魚介類の遺伝子を持った亜人であり、魚の魚人だけではない。蛸の魚人もいるし、牡蠣の魚人もいる。
また外見の共通の特徴としては、首の横に鰓がついていること、首の後ろや腕や脚に鰭があること、手や足の指の間に水掻きがついていることと、様々である。あとの特徴はそれぞれ何の魚人かに寄る。
因みに、パラミダさんのような鰹などの出世魚は大きさではなく、歳によって何の魚人と呼ばれるかが変わる。もともと出世魚の呼称は極東の国の文化なのだが、まあ気にしまい。
「それじゃあ、早速皆さんに潜って頂きましょう」と元気良くセイバーさんは笑ってみせた。
とりあえず言われるがままにシュノーケルと大きなゴーグル、そしてフィンを身につけ、海へと入る。
その景色は一瞬で私の目の前に現れた。
水面下に入ると、透き通る水の向こう側には鮮やかな魚がそれぞれ群れを成して舞い踊っていた。桜のような珊瑚礁は海底で咲き誇り、海の彩りと化している。数えきれない程の気泡が空を目指して浮かんでいき――実に幻想的な世界であった。
「すごい」と言おうとして咥えていたシュノーケルのマウスピースが外れ、そのまま息を吸ってしまい水を飲んで水面から顔を出した。そんなに外れやすい物ではないはずなのだけれど。理由は簡単、私が不運であるからだ。
けれど、本当にすごかった。水面を破り、潜って目を開くだけでこんなにも美しい光景が広がっていたとは。身近にあっても気づけなかった絶景である。
私はマウスピースを咥え直し、再度水中へ身を沈めた。すると、すぐに感嘆に値する水の舞台は私の目に留まったが、それよりも強く私の目を奪った者がいた。
ナキが仰向けで海底に沈んでいた。その場にいた皆が即行で救助に向かう。
ナキを抱き上げ、水面から出すと彼女は大きく息を吸った。
どうやら溺れて倒れた訳ではなく、体が浮かばずに沈んでしまい、下手に動いても仕方ないので、息を止め救助を待っていたらしかった。ナキはオールの言いつけを守り焦らなかったのだ。意外と肝が据わっている。それとも私達を信頼していたのか。どちらにせよ無事で良かった。
「良かった。無事で」
パラミダさんは本当に心配した声で言った。
「今度は私がついていますから。毒はないけれど、棘に気をつけて下さいね」
セイバーさんもそう言い、気遣ってくれた。
それからしばらく、水中の眺望を堪能し陸に上がった。皆楽しめたようで、満足げに笑っている。
装着していた物を外し、返す時に少し話をした。
「今日は楽しめて頂けましたか?」セイバーさんは訊いた。
「はい。中々できない経験でしたし、何より景色が最高だ」
私は答える。すると、二人とも笑顔を見せて「やっている甲斐があります」と言った。
「私達は水が無ければ、いずれ渇いて死んでしまう。体も――心も。だから、私達は臆病なんだと思います。山に囲まれ、海が広がるこの土地に固執して、きっと外にも綺麗な水は沢山あるはずなのに、無かったらどうしようって――」
セイバーさんはそんなことを言う。物憂げな哀しい顔で。
「私達はあなた方のような存在がきっと羨ましい。異国の地に赴き、そこでちゃんと楽しめるのだから……ああ、だからといってあなた方のことが憎いなんて思いませんよ、絶対に」
パラミダさんはそう言ったが、すぐに補足した。
「羨ましさは一種の憧れです。あなた方のような存在が居るからこそ、それを迎える私達は希望にも似た感情を持てる。だから、私達は感謝しているんです。来てくれてありがとう、と」
「――そして願ってもいるんです。また来てくれることを待っています、と」
そう言い終えると、二人は急に顔を赤くし「何かすみません。熱く語ってしまい」と、つけ加えた。
私はそれを聞いて、応えられずにはいられなかった。堪えることなどできなかった。
「いえ、聞けて良かったです。この国がどうしてここまでの観光地になったのか分かった気がします」
私は二人の目を順番に見て言った。二人の目を見て言った。
「美しい海も然り。白く光る砂浜も然り。綺麗な街並みも然り。そして何より――それらに溶け込み育まれた国民の心がどこの誰にでも受け入れられる、この国を発展させるものなのだと思います」
「気づけて良かった」と私は言った。
すると、パラミダさんは優しく微笑み、セイバーさんはぽろぽろと涙を砂の上に零した。
「よく言った」と、オールは私の背中を叩いた。
私達は道具を全て返し、二人に別れを告げた。
「ありがとうございました。また来ます」
そして――再会を誓った。
「はい、ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」
〇
昨日の日暮れ、グリーンフラッシュという、澄んだ空気の中で稀に起こる現象を見た。それを見た者は幸せになるという。
私は今日が幸せになるはずだった。
けれど、私は生まれ以て不運を鎧を纏う奇怪極まる生物。
この場における不運が何なのか――判断基準は私ではない。
――そして、不運は答えを出した。
私達はシュノーケリングを終え、昼食を摂ろうと海の家を訪れた。
今日は何にしようかメニューを眺めていると、突然耳を劈くサイレンの音が国中に鳴り響いた。
何事かと慌てて外へ出ると、水平線の向こう――海に浮かぶ巨影が見える。
「何……あれ?」
どこかで誰かがそんなことを漏らした。
その時である。謎の巨影から何かが飛ばされ、自身のすぐ近くの海面に突っ込み、静かに揺蕩う水面を激しく打ち上げる。
――どうやら砲撃のようだった。すなわち敵襲である。
しかし、敵襲だとしたら何故こちらまで弾を飛ばさないのだ。飛距離が足りないのか――否。それならばわざわざ撃つ必要はないし、着弾点も発砲地点からあんなにすぐ傍なのも意味不明だ。
では、敵ではないのか――否。それならばこんな観光地のビーチの前で砲撃をする必要もないし、仮にエンターテインメントで行われていることだとしても、もう少し姿を現してから行うだろう。演技ならば誰も喋らないのもおかしい。妙にリアルな反応過ぎる。そもそもサイレンが鳴っていることが何よりの証拠だ。
では、武器の性能のせいか――否。いくら性能の低い武器でも、さすがに目の前までしか弾の飛ばない武器も無い。そんなもの、下手に撃った本人が被弾しかけない。だからといって、飛距離の短い銃から海を引っ繰り返す程の威力が出るとは思えない。周りにいた生物は即死だったろう。恐らく大砲から放たれた一撃だと思うが、飛距離が十メートル前後の大砲も無いだろう。
「…………」
影は未だ正体を見せない。何故、自分の目の前に弾を落としたのか。敵の目的は――敵の標的は何か。もしも、狙っている相手が我々ではないとすれば、敵の正体とは果たして――
その時、巨影の方から何かが大量に水飛沫を上げながら、陸に向かって泳いで来ていた。どうやら巨影はそれらを狙って砲撃をしてきているようだ。そして砲弾がこちらへ向かっている大群を捉え、撃たれた弾は群れの中心に打ち込まれ、周りにいた者全てを打ち上げた。吹っ飛ばされた者が宙を舞っては次々と陸に叩きつけられる。
私は落ちてきた者を救助する為、砂浜に倒れる者へと近付いた。
果たしてその者の正体とは、腰から上は人間の裸体――腰から下は魚の鱗のついた一つに纏まった脚と尾鰭――首には魚人と同じ鰓がある。
伝説のような存在であり、海を彷徨う船を沈める美しき種族――人魚であった。
そして、それを頻りに攻撃し続ける巨影もまた姿を現した。
大砲を全方位に睨ませ、天に向かって伸びるマストには大きな帆を張り、追い風を受けて船は止まることなく進む。マストの先端には髑髏が描かれた旗。そして轟くのは、夥しいまでの雄叫び。
それこそが敵の正体――
「…………海賊」
次回にご期待ください。
本作品は、不定期更新となります。次の物語をお待ちください。