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掌編小説集6 (251話~300話)

使われていない番号

作者: 蹴沢缶九郎

男がどこかに電話を掛けた。しばらくした後、電話向こうの音声が言う。


「現在、この番号は使われておりません。もう一度お確かめの上…」


受話器を置き、男は首を傾げる。


「おかしいな、確かにこの番号で合っているはずだが…」


再び、今度は番号を確認しながら掛ける。しかし、


「現在、この番号は使われておりません。もう一度お確かめの上…」


と、結果は同じだった。


「やはり間違えているのだろうか…。いや、そんなはずは…」


納得のいかない男は電話を切り、三度(みたび)同じ番号に電話を掛けた。


「現在、この番号は…」


ガチャ…。


再度掛ける。


「現在、この…」


ガチャ…。


また掛ける。


「現在…」


ガチャ…。


また掛けた。


「何度掛けても一緒です」


ガチャ…。


「!?!?」


電話を切った後、今までと違う音声に気づき驚いた男は、何度目かの電話を掛けたが、二度とその番号に繋がる事はなかった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 自我が芽生えたと思うと非常に萌える
2016/08/24 13:59 退会済み
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