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灯りのあるこの街で (短編集)

神の所業

作者: 新垣 電燈

とある神が大地を作り、人を作り、人々が様々な生活をしているのを雲の上から眺めていた。話している内容は分からないが、どんな話をしているか想像するのが楽しみだった。

しかし次第に飽きてきた。朝起きて、昼に食料を集めて、夜に寝る。その繰り返しをいつまでも見るのはうんざりだった。

神はなんとなく、隕石を落としてみた。もちろん人のいない場所に向けて。落下地点に次々と人が集まった。長いヒゲを生やした人が何か言うと、人々はきれいな皿に食料を盛り、松明に炎を灯し、深々と頭を下げた。

「なるほど。人々は空の神が怒ったと思い、お祈りを始めた訳か。別に怒っているわけではないが、人々のこの姿勢に免じて、隕石を落とすのはやめよう。思ったよりありきたりな反応で面白くなかったしな」

定期的に見るお祈りとさほど変わりなかったので、満足しなかった。

他の反応を見たかったが、災害だとお祈りだし、故意に人を苦しめるのは嫌だ。考えに考えた神は、西の地方の地質を変え、作物が育ちやすいようにした。


そして収穫日、当然のことながら、東の地方より西の地方の方が収穫量が多かった。このことに気づいた西地方の人は、 西地方に行った。神はそれを見る。

「何か交渉しているようだな。おや、東のやつがいきなり殴りかかったぞ。どうやら交渉は失敗したらしい。ああ、さっきまで止めようとしていたものまで殴り始めた。誰も神の仕業だと思ってないのだな。あ、西のやつが勝った。西にはジョン(仮)がいるからな。いやあ面白かった」

神は満足して、次の大地の製作に取り掛かった。だが人々は殴りあいを止めず、しまいには今まで収穫に使っていた尖った石を持ち出して……

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