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大切な君
気がつけば…
いつもそばにいた。
彼女に出会ったのは、覚えていないけれど
私が赤ん坊のころだったと母上はいっていた
彼女は小さなころから少し、いや…
かなり。ほわっとしていた。
そんな彼女はそそっかしくて、
危なっかしくて…
私が守ってあげなくては…
私が…
そう思っていた。
でも…
あの日。
彼女は…
リリィは、
大好きないつもの笑顔で…
「クラリスの…」
気がついたらリリィを押し倒していた。
悲しかった。
苦しかった。
悔しかった。
鈍いって、わかっていたのに…
そんなリリィが残酷に感じて…
そんなふうに感じてしまった自分が大嫌いだった…