正反対の政治思想を持つ両親の巻
日本の若者は政治に興味がない。今でこそ私はその事を実感しているが、22歳に
なるまではそれを実感したことがなかった。私自身も政治に興味がなさ過ぎて
日本人の政治に対する関心度にすら関心がなかったからだろうか。あるいは彼女を
作ることに必死すぎて政治どころではなかったからだろうか。
いや、そうではない。多分。。
私の父は共産主義者で、私が物心ついた時から時たま~価値は労働によって
生まれる~や資本家による労働者の搾取だのああだこうだ言っていた。当然
小学生の私に理解できるはずもなく、国語の教科書にのっていた
~おれはかまきり~という詩と同じくらい聞き流していた。共産主義者の
活動家というほどではなかったが、左派系の団体が主催のイベントにはしばしば
連れて行ってもらった。労働組合主催の登山、平和行進、メーデーなどである。
どのイベントもさほど政治色や主義主張の激しいものではなかった。
唯一、疑問に思ったのは、労働者の権利を主張するメーデーの場になぜか、
原発反対や自衛隊反対のプラカードを掲げる方がいたことくらいである。
一方私の母の実家には某自由で民主な資本主義政党のポスターが貼ってあった。
あえていうが日本は資本主義経済を基盤とする資本主義陣営の国家である。
どちらの主義が優れているかはどうでもいい。ただ時には戦争になるほどの
正反対の考え方である。よく結婚できたものだ。見合い結婚だったらしいが
結婚前に気づかなかったんだろうか。。。あるいはお互い結婚相手を捕まえる
ことに必死すぎて政治どころではなかったのだろうか。いや、そうではない。
と言いたいところだが十中八九これだろう。
正反対の思想をもつ両親のもとで、適度に政治の話を聞かされて育った私は、
どの家庭でもこうなんだろうと思いながら大きくなった。10年後、政治の世界に
本格的に足を踏み入れ、同級生に軽い政治の話をした際、見たこともない
くらいのポカンとした顔をされるまでは。。