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冒険者になるのは大変だった

冒険者ギルドに登録したこともあり、タクヤは冒険者として依頼を受けに行く。


「Fランクでもできる簡単な依頼はありますか?」

タクヤはギルド職員に尋ねる。

「どうでしょう?ソロ依頼ですか?パーティーですか?」

「あ。ちょっと待ってください。このギルドカードは仮発行です。先日は商人ということで身分証として作成させていただきました。

本格的に依頼を受けるのであれば、その、試験を受けて頂いて、実力を示していただけなければなりません。

簡単に死なれてしまっても困るので、実力を測るための試験です。落ちたからと言って、ギルドカードを失効するものではありませんので、ご安心ください。」

「な・なんと!はい。試験受けます。」

驚いてはいるものの、即答した。


「早速ではありますが、そちらの闘技場へ行ってください。試験官をお呼びしてきます。」

ギルド職員も慌てて控室に行き、何やら試験官の調整を行う。

言われた通り、タクヤは闘技場に行ってまっていると女戦士らしき人が現れた。


「タクヤさんでよかったかしら?私は、Bランク冒険者ルビーです。とりあえず、剣の技術と魔法の技術を見せていただきます。

遠慮せず、全力でかかってきてくださいね。Fランク冒険者には負けませんから♪」

簡単な説明を受け、木刀を渡された。


「は、はい。よろしくお願いします。」

タクヤは礼儀正しく挨拶をする。


「それでは、始めてください。」


タクヤは、ルビーに切りかかる。が、普通に避けられる。連続攻撃をするも簡単に避けられてします。


「Fランクでは、そのぐらいが本気かしら?魔法も使って大丈夫ですよ。」

ルビーは煽ってくる。


「はぁ、はぁ。ちょっと休憩」

タクヤは、煽らえれているがものともしない。マイペース。


「このぐらいで根をあげていたら、モンスターは待ってくれませんよっと!」

ルビーから攻撃を仕掛ける。その攻撃は早く、タクヤを的確にとらえ、打ち抜く。

タクヤが真っ二つになってしまった。


「ルビーさんやり過ぎ!度が過ぎますよ。死んでしまったじゃないですか?」

「え?あ?え~~~~!」

ルビーは、驚きのあまりと手加減していたつもりなのに、想像を上回るほど弱すぎてしまい、木刀ですら真っ二つにし殺してしまったことに、泣きそうになっている。


次の瞬間

「僕の勝ちだね!」

ルビーの後ろからタクヤの声が聞こえ、首に木刀を突きつけられていた。


「え?あ?え~~~~!」

ルビーは、驚きとFランクとバカにしていたものに動きも捉えることもできず、マジ泣きしている。

「す、少しはできるようね、認めてあげるわ」

泣きながらも、タクヤを認めているようだった。


無事に試験も突破し、いよいよ依頼が受けられるようになった。


受付に戻ったタクヤ

ギルド職員は、タクヤに話しかける。

「すごい動きでしたね。どうやったんですか?やっぱり秘密ですか?」

「いえ、水魔法に偽装スキルを重ね掛けして自分を作っただけですよ。」

あっさりタネを明かす。

「この間も言いましたけど、冒険者は人前で自分の特技をそんなに披露しないものなんですよ。だれか聞いてるかもしれませんよ~」

自分からこの話を振っておいて、こいつ何を言っているんだと思いながらも、とりあえず話を進める。

もちろん、ギルド職員は、冒険者の情報を他に言うことはないが、受付で堂々と話すのには問題がある。


「えっと、これで依頼受けられますよね。定番の薬草採取お願いします。後、錬金術の講習を受けたい、もう一つ魔術に関する講習も受けたいです。」

タクヤは、一気にギルド職員に伝える。

「あ。はい。ちょ、っちょっとまってください。薬草の採取は、わかりました。後、えっとなんでしたっけ?」

慌てている様子のギルド職員。ポンコツか?とタクヤは思ったが、大人対応する。

「ごめんなさい。一気に言い過ぎましたね。薬草はOKですね。あとですね。錬金術の講習を受けたいです。」

「あ。はいはい、ちょっと調べますね。3日後、錬金術の講習がありますので申し込んでおきますね。あとは?」

「魔術の講習もあったら、受けたいです。」

「魔術もですか、え~っと、1週間後でしょうか。講習があります。こちらも申し込んでおきますね。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

「ほか分からないことがあれば、二階に資料室もあります。文字は読めますか?」

「商人の親に育てられましたので、一通りの読み書きはできます。」

「それなら、資料室もご利用ください。ただし、暴れたりしないでくださいね。暴れたくなったら、先ほど試験をした闘技場もございます。模擬戦もできますのでご利用ください。

3日後の講習の際は、一度受付に立ち寄ってください。」

丁寧にギルド職員は教えてくれた。


早速、薬草採取だーと思い、ギルドを出ようとしたとき声を掛けられた。

「さっきの戦いすごかったな。よかったら、俺のパーティーはいらないか?」

仲間らしき者が、後ろでニマニマ笑っている。

「結構です。」

「そういわずに、分け前も均等だし悪いようにはしない。」

明らかに、無理な勧誘だった。見かけだけでパーティーに入ったら、ひどい扱いになりそうな雰囲気であった。

「他にパーティー組んでいますので、たまたま今日は一人で来ただけです。」

「下手に出てればいい気に成りやがって!!」

やっぱりギルドに来ると初級冒険者は絡まれる運命なのねと思いながら

「暴れたいなら、闘技場へどうぞ。ギルド職員も言っていましたよ。」

「お前が生意気な態度だから、こうなってるんだよ。わかってるのか?」

「だから、断ったじゃないですか?じゃー闘技場で相手してあげますよ。」

言い争いだけでは、この場が収まらない雰囲気。仕方なく、一戦しようかと、力を見せつけようかと思った。


闘技場


闘技場に行くと仲間らしき者もいて、3名のパーティーで闘技場にいる。

「くっくっく。3体1で勝てるかな?痛い目合う前にやめるならいまだぞ!」

「いやー先輩。さすがに卑怯でしょう?初級冒険者虐めですか?」

タクヤは、皆が見ている前で大声で話す。


「こ、こいつ、なんでそんな大声で、他の者に聞こえるだろう。」

冒険者は、評判を気にする。悪い噂、評判があると指名依頼やいい依頼が流れてこない。信用も失う。タクヤはそれを知っていたのだった。


「さっきなりたてのFランクの僕を3人で虐めるなんて、もしかして先輩は、Fランク以下の冒険者ですか?そんなランクってあるんでしたっけ?ね?先輩?」

タクヤはバカにしたように大声で話す。


観覧者達は、笑っている。


「あいつら、ミニスクワラーじゃないかww相変わらず、弱い者いじめ好きだな」

どこからかヤジが飛んできて、観覧者達は、笑っている。


「くそ!あいつら。笑ったやつら覚えてろよ。」

絡んできた連中は、スクワラーというパーティ。一応、Dランクの冒険者集団だ。タクヤよりも2ランクも上の先輩冒険者だ。

しかし、評判はだだ下がりのようではあった。(タクヤの煽りが効いていた。)


「さ~はじめようか?」

こんな空気の中、スクワラーの3人は武器を構える。

どうやら、スクワラーは、2人は前衛、1人は後衛っぽかった。


「本当に、やるんですか?もしですよ。僕が勝っちゃったら、どうするんですか?

Fランク冒険者の僕が勝っちゃったら…3対1で、この見ている人の中で負ける事があったらランク外の冒険者ってことになってしまいますよ。?

僕は、か弱いFランク冒険者、僕が負けても、あなた達は、評判が下がる一方ですよ。大人として矛を収めた方が良いですよ?」

タクヤは、演技を交えつつどんどん評判を下げる。


「負けたら、弱小スクワラーじゃないかww」

どこからかヤジが飛んでくる。


「負ける事なんかないんだよ!!」

頭が弱いのか、勝っても負けても評判が落ちると言っているのに、そんなパフォーマンスをタクヤはしているのに気づいていない。


「ここまで言って、戦いを挑むなら、火の粉は払いますよ。」

タクヤは、闘技場にあった木刀を構える。


結果を語る必要もなく、あっさりスクワラーはやられる。

身体強化と剣術の同時発動、姿をとらえることなくあっという間に終わった。


「弱い者虐めもほどほどにしろよwww」

どこからかヤジが飛んでくる。


戦闘が終わっても会場は盛り上がり、タクヤの雄姿が残っているようだった。

帰り際にも、色々声を掛けられてしまう。少々タクヤは、目立ち過ぎたようだった。


やっと、タクヤは町の外にでる。

町から少し離れた草原で平和に薬草採取。鑑定もあるので楽ちん。

その他にも役に立ちそうな、野草を採取していく。いっぱい取っていくと


「うーん。取り過ぎた。重い。持てない。」

独り言をぶつぶつ言っている。

愚痴を言いつつも、採取した物を持って帰る。


色々ありつつも無事に帰り、ギルドで薬草採取の依頼を完了させる。

余った素材は、家に持ち帰り保存するのだった。(お店で売れるしね)

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