スローライフ
スローライフ?現実味に欠けるな
なろうさんに限ったお話ではありませんが、ファンタジー系で「○○したのでスローライフ」みたいな作品を
よく見かけます。
今回は、作品にケチをつけるつもりはありませんけど結果としてはケチをつけることになります。
私は地方都市の郊外に実家がありまして親戚には百姓をしている家が幾つかあります。三十代の頃に
「収穫した米の乾燥が終わったから蔵への搬入を手伝え」
と言われました。日頃からお世話になってますので断わることも出来ず手伝いましたけど…
半日ほどで死に損なうくらいバテました、ええ。運動不足もありますけどね。
二十キロ入りの袋を担いで運ぶ。何回も何回も往復して…意外にシンドイですよ。他にも農薬散布も蒸し暑い
風の吹く中で機材を背負って何時間も作業するとかね。
祖母に
「無農薬に出来ないのか」と聞きましたら
「ムチャを言うな」と。
祖母の幼い頃は未だ農薬なんて使っていなかったそうですが、虫食いやら病害やらで大変だったんだと。
仮にウチだけ農薬を使わずにいて、ウチが原因で虫やら病気やらが広がったらどうする?と。
そう考えたらできる訳が無いんだと言われました。
さて、それらを踏まえて「スローライフをする作品」は如何でしょう?それまでブラック企業の社畜さんだった
転生者が前世の知識を活かして憧れのスローライフ?
「こんなはずじゃない、こんなに疲れるなんてあり得ない」となる方がほとんどじゃないでしょうか。
「領地の人々に教えてやらせる」ですかね?
は?自分で百姓仕事をしない前提かよ、それでスローライフか?と思います。
私に言わせてもらえば
「お利口さんが現実を知らずに、机上の空論を作品にしているだけ」
です。もちろん、そんな作品の中にも私の琴線に触れる作品がありますので、そんな作品を探して今日も
なろうさんを物色しております(笑)。