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六道転生~異世界にクラス転移で俺だけ魔王になった~  作者: 天道真人
第一章 戦士と魔王の卵
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第五話 敵、襲来(魔王side)

 翌朝


『おはようございます。夢幻様』

洞窟中に健康的な朝日が降り注ぐ。wizに脳内に直接語り掛けられるのがアラームとなって目が覚めた。


簡易的なベッドだったため寝心地悪く、寝違えて背中が痛む。あまりよく眠れなかった。


「おはようwiz...早起きだね......」

夢幻ゆっくりとベッドから降りると、大きくあくびと共に背伸びした。


「おはようございます。夢幻様」

wizが夢幻の部屋に現れる。同時に、映像が浮かび上がった。


「…これは?」

映像を見ながら尋ねた。映像にはたくさんの単語のような物が書いてあった。


「これはスキルです。スキルを知っておかないと、戦闘において有利に立ち回れません。」

wizは一緒に俺のステータスも表示した。


「夢幻様のスキルを説明していきます。スキルには基本のアクティブスキルとレアスキルがございます。レアスキルは滅多に入手することのできないスキルで生まれつき所持している場合や、素質がある人間が入手可能です。スキルは他者を倒すことで手に入れることもできます。スキルの中にはとても強力で、とても希少な7つのスキルがあります。それを【大罪スキル】と呼びます。」


 アクティブスキルやレアスキルはなんとなくわかった。ただ、大罪スキルってなんだ?


「大罪スキルとは()()()()()を着せられた7体の悪魔が所持するスキルです。大罪スキル所持者を倒すことで入手できます。現在、一体も悪魔は討伐されてないので大罪スキルを手に入れるには七つの大罪を倒すしかありません。」

なるほど…まあ、別にわざわざ手に入れなくてもいいか。


「それは出来ません。魔王となった夢幻様には、大罪スキルすべての獲得と、四大魔王を統一し大魔王になる役目がございます。」


え?きいてないよ?何それ絶対やばい奴じゃんか、四大魔王とか七つの大罪とか大魔王とか…まずい。


 体中を嫌な汗が伝った。大分動揺している。


「大丈夫です、夢幻様ならできます!」

wizが両手をガッツポーズにして応援してきた。怖すぎる。嫌だな~…


「大丈夫です。ダンジョン経営していればスキルレベルも増加しますから!」


「スキルレベルって?」


「失礼しました。スキルレベルは上昇に伴いスキル使用にかかるマナ消費量が減少したり、スキルが強化されたり、確率スキルの場合は確定で発動させたりと上げて損はございません。」

wizが腰を90度折ってから説明を始めた。


「どうやって上げれる?」


「スキルを使っていれば上昇致します。また、経験値によって上昇する場合もございます。そのため、ダンジョン経営をして侵入者を倒せば次第に強くなっていく訳です」

「侵入者か…そうだな……罠とか仕掛けられ――」


 爆音。壁や床が崩れ夢幻は一階に落ちる。粉塵が視界を遮る。聞こえるのは何者かの荒い鼻息。


「コドム…大丈夫か!!」

夢幻は瓦礫に向かってペットの名前を叫ぶ。しかし声は返ってこない。


 煙が薄くなってくると何者かの正体は徐々に明らかになってきた。大きな獣のような影が煙の中から見える。その影は徐々にはっきり形を成していき正体を表した。


 (ドラゴン)だ。赤い鱗をし、細く長い髭が威圧特徴的だった。洞窟に収まりきらない巨体は強キャラ感を醸し出していた。真紅の瞳が夢幻を捉える。前足が地についている。蹄が地面をえぐりしっかりと捉えている。


「うわああああ!!!!!」

ドラゴンを視認して夢幻が叫ぶ。腰が抜けて尻餅をつく。


『夢幻様、ドラゴンを退治してください。』

wizがいつもと変わらぬ調子で脳内に話しかける。


「そ、そんなの無理だあ~!!」

夢幻は手をついて腰を浮かしながら後ろに下がる。


 ドラゴンがゆっくり口を開く。ドラゴンの喉に赤い玉が発生する。徐々に玉は赤みを増し、大きくなっていく。玉に炎が纏われる。


 これって…まずいよな……

夢幻は意を決して立ち上がり崩壊によって一緒に落ちた魔剣を手に取った。


「wiz!この状況で一番使えるスキルってなんだ!」

ドラゴンの口の中の火球がさらに大きくなってくる。


『剣術です。マナ10消費で確定ボーナスです。』


「わかった!剣術スキル!俺に力を!!」


「ゴウッ!」

ドラゴンの口から炎が吐かれる。渦巻きながら夢幻目掛け接近してくる。


「うぉおおおお!!!!!」

夢幻が魔剣ハーレーで迫る炎を防いだ。縦に構えたハーレーを軸に炎が左右に分かれ壁を燃やす。高熱で剣を握る手の皮がただれる。苦痛耐性でダメージは軽減されているが身体は悲鳴を上げていた。


 あれ、なんか後ろから焦げ臭い臭いが…まさか!


夢幻は後ろを振り向く。ここで初めて防いだ火がダンジョンを燃やしていることに気が付いた。


「やばいやばいやばいやばい!!」

夢幻は縦に構えていた魔剣を横にして一直線に斬った。炎が一瞬途絶える。その隙に一気にドラゴンへ接近した。ドラゴンに攻撃を与える前にもう一度炎が放たれる。目の前で吐かれたことに恐怖を感じながらも剣を不規則に振り回し炎を防いでいった。


 イメージするんだ。ドラゴンを退治するイメージを…!ジャンプして斬る、ジャンプして斬る、ジャンプして斬る!!


 夢幻はイメージ通りの行動をとる。ドラゴンの目の前で跳んだ。そして剣を振った。


 よし、うまくいった!!


 しかし現実はそううまくいかなかった。跳びながら剣を振り下ろしていた。とても醜いフォームでドラゴンに攻撃を当てていた。が、そんな弱々しい攻撃でも魔剣と神の託宣によるステータス強化のおかげかドラゴンの口を一刀両断した。口が真っ二つに割れる。周囲に鮮血が付着した。夢幻を赤く染める。血特有の臭いが辺りに充満する。


 痛みからかドラゴンが咆哮した。まるで空気を揺らしているかのような爆音だった。

「うっ…」

急激なステータス強化のせいか、骨折したような痛みが両腕を襲った。同時に、夢幻から聴覚が失われる。耳に大ダメージを受け三半規管すらも狂い、平衡感覚を失った。倒れかけるが魔剣を地面に突き刺して杖代わりにしなんとか姿勢を保つ。


 ドラゴンが暴れまわる。巨体がうねる。濃い紫をした元洞窟外壁が崩壊する。土埃が舞う。崩壊によって生じた瓦礫が飛び回る。飛んで来た岩が夢幻に直撃する。そのまま瓦礫に叩きつけられた。


「ぐっ…ああっ!!」

全身から出血する。岩の単色を鮮やかな赤が色づける。


 ああ、やべえ。意識が薄くなってきてやがる…くそっ…


 ドラゴンが前足をばたつかせながら夢幻に迫ってくる。夢幻は残りの力を振り絞り、奇跡的に近くに落ちていた魔剣をドラゴン目掛け投げた。魔剣は勢いよく飛び出し、ドラゴンの眉間に突き刺さった。剣の鍔の部分まで突き刺さった。


 ドラゴンの目が虚ろう。巨体を支えていた前足の力が抜け地面に突っ伏した。ライムグリーンのビー玉大のオーブのような物がドラゴンから出てきた。オーブは勝手に夢幻の許へ行き夢幻に取り込まれた。


 ん・・・あ・・・全身痛え…あれ、ドラゴンは・・・?

意識を取り戻し、ゆっくりと瞼が持ち上がる。いつの間にかドラゴンの姿はなくなっていた。


『意識回復致しましたか?夢幻様。勝手ながら夢幻様のマナを消費してドラゴンを解体させて頂きました。細かく取り分けて調理して今後の食料に致しましょう。ゴブリン用にも分けてあげましょう』


 あ、そっか…食料も自分で狩りなり採取なりで確保しなければいけないのか…それにゴブリンとか召喚したらそいつら用にも食料がいんのか…


「なあwiz。もう身体から痛みが抜けてんだけどどういうことだ?」

俺は地下へ通じる扉を見ながら言った。ゴブリンのことも心配だった。


「それはレベルが上がったからです。最初の相手にしてはとても大きな敵だったので倒した時に得られる経験値が多かったために一気にレベルが上がったんだと思います。ライムグリーンのビー玉サイズのオーブが夢幻様の許へ来てましたよね?あれが経験値です。1つのオーブに何経験値というような具体的な数字は決まっておりません。ちゃんと数値として経験値を見ることができますよ。」

wizはいつも通りの明るい高い声で言った。俺は短い返事をして、地下室へ向かった。


「おい!お前ら大丈夫だったか?」

地下への扉を開け、階段を急いで駆け下り部屋を見渡した。


 あまり見たくないものを見てしまった。


 朝にも関わらず、――――取り込み中だった。



現在のステータス

---------------------------------------------

六道夢幻:魔王:Lv.45:闇


体力 3000

攻撃 950

防御 777

俊敏 788

マナ 0

運 30


所持ラード:6000

スキル:解体/1 感知/1 追加。

ランク 変化なし

---------------------------------------------

一気にスキルとか追加してしまうのでその都度その都度説明したりして説明だらけになってしまうかもしれません...ご了承ください....

戦闘表現をもっとうまく書きたいなと思っております!


創作意欲向上につながるので評価と感想お願いします!!

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