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プロローグ 夕食は今日も異世界で

 何とか今日も定時までに仕事を片付けた。


 飲み会の誘いを断り会社を出てダッシュし、何とか最速の電車に乗り込む。

 駅からの帰り道途中、近くの格安系スーパーへ。


 買い出した物は唐辛子粉、コショウ粉末、バジル乾燥葉等香辛料。

 出来るだけバラバラになっていて原型を留めず、万が一漏れても発芽したり原型の植物を特定できない物を選んで購入。


 今日は薬局はいいんだよな、と確認して自宅マンションの方へ。

 格安系スーパーから徒歩5分で俺の住んでいるマンションだ。


 部屋に帰り香辛料を用意してあったデイパックに詰め込む。

 忘れ物は無いよな。

 さあ、帰るぞ。


 俺の部屋の間取りは名ばかりの1DK。

 団地間6畳の狭いダイニングと同じく6畳の狭い寝室。


 あまり部屋に生活感は無い。

 台所も部屋も、家具もホコリを被っている。

 だが別にいい。

 ここは仮の宿りだ。


 俺は寝室のクローゼットを開けて一歩踏み込む。

 俺の周りの景色が急変した。


 殺風景で狭っ苦しい安マンションの一室から、いかにもログハウスですという感じの丸太造りの広々とした部屋に。

 俺は収納庫の扉を閉める。


「ただいま」


 隣の部屋から足音が近づいてくる。


「おかえりなさい。ご飯にする、お風呂にする、それともわ・た・し」

「って柄じゃないだろ」


「まあそうなんだけどさ」

 彼女はにやっと笑う。

 実際まだそういう仲でもない。

 今のところは。


「飯の用意はしといたぜ。食べるだろ」

 そう言う彼女は松戸彩夏。

 高校時代の同級生で俺をこの世界に引っ張り込んだ張本人だ。

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