師匠を訪ねて(トポ村編)Ⅲ
今回は時間が無かったため短いのと、
下準備の為かなり大味となっています。
ご注意ください。
「滅ぶってどういう事だ」
リーダー格が聞いてくる。
「簡単な事ですよ。飢餓状態が続いている場所に食料が豊富な所があったらどうなりますか」
「そいつを巡って争いになるだろうな」
渋い顔をするリーダー格。
「つまり、ここに食料があるとばれるとそれを求めて多くの魔物が襲い掛かってくるって事か」
リーダー格の発言にようやく滅ぶ理由に男達は気付いた。
「はい。ですので不本意では有りますが、村から離れた場所に食料を撒き分散させます」
「なるほど。上手くいけば被害を3分の1に抑えられると言う訳か。だが、どう運ぶつもりだ」
「私がやるわ。そう考えていたんでしょお兄ちゃん」
アリシアが告げる。
もちろん彼女一人に押し付けるつもりは最初から無い。
「俺も手伝うが、悪いな此処ではアリシアにばかりに頼っているな」
「ううん。大丈夫寧ろ嬉しい」
「そういってもらうと助かるよ」
彼女が乗り気で安堵した。
「と言う訳で、俺達は森の上を浮遊して適当な所に箱を投下してきます」
「いや。それはまずいのだ」
リーダー格の顔が曇る。
「まずいですか」
「この森で最近になってワイバーンがよく目撃されていたのだ」
「ワイバーンですか………」
困った事になった。
ワイバーンは空を飛ぶのだ。
縄張りに入ったら攻撃を仕掛けられる。
だが、食料投下は絶対行わなければならない。
「ちなみにどこら辺で目撃されているとかはわかりますか」
「これをみてくれ」
リーダー格は懐から一枚の地図を出した。
地図には所々赤い点が打ってある。
恐らくこれが、目撃地点だろう。
その点の情報から見て森の南側の奥で集中的に目撃されているようだ。
おそらく縄張りはそこにあるのだろう。
「南にあると思われる縄張りを大きく迂回して、南東側と南西側に撒けば何とかなると思います」
「わたしも大丈夫だと思う」
「そうか。私に手伝えることは無いか」
リーダー格が言うと男達も真剣な眼差しでこっちを見てくる。
「そうですね。とりあえず村を襲う魔物の撃退をお願いします」
「あぁ。わかってる」
リーダー格は簡単に言うが、数人の男達は少し顔を曇らせた。
やはり、どこかトラウマがあるようだ。
「念のために結界を張っておくわ」
「それは助かる」
アリシアはそう言うと呪文を詠唱し、村全体に結界を張った。
それにより男達の暗い雰囲気が少し無くなる。
ナイスアシストだアリシア。
☆
「じゃあ、撒いてきます」
空間次元収納魔法で一時的に撒く為の食料を仕舞って貰いアリシアと共に杖に乗る。
「ナビゲートはするから、任せてくれ」
「ん。任せた」
☆
俺達は先ずは西に飛んだ。
そうして、縄張りと村から十分離れたところで南に向かう。
思った以上にすんなりと行き少し怖くなりそうだ。
「ここら辺で良いだろう一個目を投下してくれ」
アリシアは一つ目の箱を投下した。
投下した衝撃で箱が壊れ食料が散乱する。
その時、俺達を追いかけていたゴブリンの数匹がの箱に押しつぶされてお亡くなりになった。
なんとも報われないゴブリンだ。
ゴブリンたちが餌に群がるのを確認した後次のポイントへと進目指す。
「あれが、ワイバーンじゃない」
アリシアがその途中、ワイバーンを発見する。
ワイバーンは大きな何かをつかんでいるように見えた。
縄張りの範囲外でしかも、餌をとった直後だったからだろうか。
襲われる事は無かった。
運よく逃げ切れた、俺達は次のポイントにたどり着き一つ目と同様に二つ目を投下した。
餌に群がるのを此方も確認できた。
「村に戻ろう」
俺はアリシアに指示をだし戻ってもらった。
お読みいただき有難う御座いました。
もっと早く、そして上手く書けるようになりたいです。