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師匠を訪ねて(出発前段階編)Ⅴ

注意

・ 文章力が低く読み辛い

・ ご都合主義

・ スローペースな物語の進行

・ 残酷描写あり


以上の事が大丈夫な方はどうぞ

当初の目的の食料を調達を後回しに冒険者ギルドに行かなければいけなくなった。


「先に冒険者ギルドに行く」


小声でアリシアに伝えるとコクリと彼女は頷いた。


「おばちゃん。俺達用事が有るから行くな。もしかしたら、用事の後で大量に野菜を買わせてもらうかもそのときはよろしくね」

「あいよ。期待しないで待っとくよ」


おばちゃんは、元気な声で返事をしてくれた。


                    ☆


所変わって、冒険者ギルド。

ギルド内は仕事を探す冒険者でごった返している。

今は。この場所が一番混雑する時間帯だったりする。


多くの受付嬢が押し寄せてくる大量の冒険者への対応で追われる中、相変わらず暇にしている受付嬢がいる。

それは昨日、荷物を受け取りに言ったときに対応してくれた彼女だ。

彼女の周りだけには冒険者が居らず、閑散としている。


俺達はそこを目指し、押し寄せる冒険者の間をすり抜け彼女の元までやって来た。


「ねぇなんでここは人が居ないの」


不思議そうな顔を浮かべるアリシア。

魔法ギルドにはないのだろうか。


「研修制度は魔法ギルドにはないのか」

「研修制度?」


アリシアの反応から無いのが見て取れた。


「研修制度って言ってな。見習いの受付嬢が雑務を押し付けられるだよ」

「ねぇ。私の目の前でそんな説明しないでくれませんか、悲しくなるから」


俺達を無視していた受付嬢(見習い)は嫌そうに言う。


「それなら、無視せず声を掛けて仕事をすれば良いぞ」

「御用は何でしょうか」


嫌味で苛々したのだろう、投げやりな態度を見習い受付嬢はとる。


「何でこの人こんなに態度が悪いの」

「あぁ、多分拗ねてるんだよこいつ」

「拗ねてないですし」


立ち上がり声を荒げる見習い受付嬢。

慌てて周りを見るが彼女の声はギルドの騒音にかき消されたらしく誰も此方を気にしていない様に見える。


「馬鹿。声がでかいんだよ」

「むぅ」

「それになぁ。お前が見習いのままの理由解ってるのか」

「知らないわよ」

「それは。お前が人様の事情に興味もって首突っ込んでくるからだ」


見習い受付嬢を指差す。


「良いじゃない。先輩だってギルドでの酒盛りの時に冒険者からあれこれ聞いてるし」

「ギルドで………酒盛り………」


アリシアはカルチャーショックを受けているようだった。


「あれは、ちゃんと公私をわけてるんだよ。あの酒盛りの時は時間外。だから首突っ込もうがどうしようが、個人の責任」

「じゃあ私のは」

「仕事中にそんな事をすればギルドの責任だからな。そこんとこ、解ってんのか」


ショックを受け、頭を抱え込む見習い受付嬢。

本当に気付いてなかったようだ。


「なんと言うか残念な子なんだね」


アリシアの強烈な一言が見習い受付嬢を襲う。


「そうだ、俺はお前の説教をしに来たんじゃない。調べてほしい事がある」

「調べてほしい事って何かしら」

「トポ村周辺で何か依頼が来てないか」

「待ってね」


見習い受付嬢はカウンターのしたから依頼の束を取り出し一枚一枚捲っていく。

ただし、その捲る速度はものすごい速い。

ブロック肉のような厚さの束にもかかわらず読み終わるまでに10分も掛からなかった。


「無いわね」

「えっ、嘘」


アリシアは思わずそう漏らした。


「いや。解った有難う」


見習い受付嬢を見るが、何をしているのか聞きたくてウズウズしているようだ。

トイレを我慢するかのようにモジモジしながら、俺の顔を見詰めてくる。


「勿論。話ないぞ」


見習い受付嬢は、目に見えるほど落胆した。

この様子では、彼女から見習いが外れる日はまだ遠い様に思える。



「まぁ、また今度会えたら聞かせてやる」

「会えたらってどういう事」


彼女は眉をひそめた。

それは、怒っているのか悲しんで居るのかわからない表情だった。


「今日中にここを発つ」

「そう帰ってこないのね」


彼女は理解し、寂しがる。

ここを使っていたのは俺ぐらいものだったし。

また退屈な日々に戻るのだろう。

それは、確かに寂しい。


「アリス」

「ん」


突然の事に何を言っているのか理解出来なかった。


「私の名前はアリスだっていってんの」


何故か、彼女は少し頬を赤らめ視線を彷徨わせている。

クイクイと、裾を強めに引かれそちらを向くと、そこには暗殺者も真っ青になるぐらい怖い顔をしたアリシアがいた。

怖い。

ひるみ一歩下がると突然俺の腕にアリシアが絡みつきアリスに向かって舌を出す。

アリスも負けじと舌を出した。


なんだか女の戦いを見てしまった気がする。

というか、女の戦いに巻き込むのはやめて欲しい。

いくつ心臓があっても足りない。

早く去ろう。

たとえヘタレと言われても構わんわ。


「アリス。俺達はもう行くからな。次ぎ合う時にはちゃんと一人前になっておけよ」

「えぇ。覚悟しておきなさい」

「それは、勘弁してください」


そんな台詞を残し、俺はアリシアと共に冒険者ギルドを去った。



                 ☆


「お兄ちゃんはさぁ。女の人に甘いのよ」


アリシアは俺の少し前を歩きプリプリと怒ってる。


「そうかぁ」

「そうだよ。このままだとあの猿みたいになるよ」


勇者と一緒。

そう言われると生理的に受け付けないものがある。


「じゃあ。甘やかさないように聞くけど。アリシアは俺とどうなりたいの」




お読みいただき有難う御座います。



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