表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
京都夢現〜儚い無限の命〜  作者: ありあ
4/12

夕日は人に無限を魅せる 参

 自転車をカラカラと押して涼介の後ろについていく。涼介はときたま鞄を掛ける肩を変えつつ、どこへ向かっているのかは未だに蓮花には教えてくれない。

 「どこに行くん?」

 耐え切れず蓮花はもう一度聞いた。

 「お前、どうして人を避けてるんだ」

 涼介は質問には答えず、逆に質問をした。

 「え?」

 空は紅く染まってきている。西から差し込む光が、涼介と蓮花を照らした。

 「この一ヶ月、お前まともにクラスの奴と話してないだろ。最初の自己紹介もずっと下向いてたし」

 朝とは違う雰囲気のまま、涼介は淡々と言葉を並べる。蓮花の質問には答えてくれない。

 「だってさ、その猫ちゃんも妖怪やろ?そんなのが見えるとか、嫌われるかもやし......」

 「ヤマトだ。別にだからといって嫌われるわけでもないだろう」

 涼介の言葉に、蓮花の心の底が少し、痛む。

 「......私は、それで嫌われちゃったの」

 小さな、本当に小さな声で蓮花は呟いた。涼介は聞こえているのか聞こえていないのか解らず、ただ歩き続ける。

 「ちなみに俺が向かっている先はとあるバーだ。あと三分程で着く」

 涼介は蓮花の質問にやっと答え、蓮花は少し安心した。どうやら自分の事もきちんと見てくれているようだ。

 「なあ、朝とちょっと雰囲気が違う気がするんやけど、なんかあった?」

 蓮花はもう一つの気になることを質問した。本当はまだまだ質問はあるのだが、これが一番気になっていた。

 「ん?あぁ、後で説明するよ。それでいいか?」

 ふいに涼介が後ろを向いた。鋭い目は相変わらずだが、夕日と笑っている頬を見ると、この男が優しく、悪い男ではないことと、恐らくモテるのであろうことが解る。蓮花はその笑顔をついまじまじと見てしまい、頷くことしか出来なかった。

 ふいに辺りを見回すと、かなり人通りは少なくなっている。和風な建物と洋風な建物が並び立ち、まるで異世界の中に紛れ込んだような雰囲気の路地だ。

 「着いたぞ」

 涼介は真っ白な壁をした、西洋風の建物の前で止まった。蓮花は自転車を止めて、その建物をきちんと見た。看板にはこうか書いてある。「BAR 儚夜」

 「なんて読むん?」

 漢字が読めず、涼介に訪ねる。

 「ほうや。多分当て字だろうな」

 涼介は木製のドアに手をかけ、ゆっくりと押す。カランコロンという音をたてたのはカウベルだろうか。そのまま涼介は店に入っていった。

 「......え?私は?」

 取り残された蓮花。ドアの脇に自転車を止めなおすと、止めなおしたすぐそばに大きなバイクがあることに気付いた。少し威圧感まで感じるバイクから逃げるように、そしてドアの中には誰がいるのか、涼介は何故私をここまで連れてきたのかという好奇心も混ざり、ドアを開けた。

 カランコロンというカウベルの音が聞こえ、バー、儚夜の中へ。

 まるで新しい世界へ踏み出すように、蓮花は一歩を踏み出した。

バーの名前は当て字です。意味はありません。

涼介の性格が変わっているのは次辺りで説明したい。

次から内容を増やして投稿していこうと思います。


そういえば、チャリは自転車のことです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ