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男装お嬢様の冒険適齢期  作者: ONION
第2章 侍女の生活
59/124

2-25 侍女とお嬢様と休日(5)


遅くなりました。

今週末は引篭もれるので、次回はいつもどおりにお届けする予定。

…予定。

 神暦720年 王の月24日 森曜日


「お姉様、早く早く!」


 マリオンが微笑みを浮かべながら私の手を引っ張り、勝手口へと急かす。

 講義の後に自室へ戻り、着替えてからは買い物だ。

 今の格好は、ズボンとシャツはそのままだが、シャツの上に薄めの外套(コート)を羽織り、腰には凍える大河(フローズンリバー)を吊るしている。

 ちなみにマリエルやナターシャとは後で合流する予定だ。

 部屋に戻ったところ、ナターシャはいつものようにベッドに寝そべって本を読んでおり、夕方までそうしているとの事だった。

 そんな私たちに、ケープを羽織ったジョゼが続く。

 今の彼女は侍女と言うだけではなく、マリオンのお財布役でもある。


「そんなに急ぐと、転ぶわよ。」


 彼女の行動に田舎の(アレリア)を思い浮かべながら、そうたしなめる。

 だが彼女はさらに笑みを強くし、


「その時は、お姉さまが助けてくださいますわ。」


 と満面の笑みを浮かべた。



 通用門を潜り、執政館の敷地を出る。

 今日も普段と同じように、通りを多くの人と荷車が行き交っている。

 日は西に傾きつつあるが、まだまだ十分に明るく黄昏てもいない。

 視線を周囲にめぐらす…と、門の脇にもたれかかる男と目があった。

 テオだ。

 鎧下に着る上下の上から、この前も見かけた目立たない色のマント。

 こちらと目が合うともたれていた壁から起き上がり、腰に吊るした長剣の束をぽんと手でたたく。


「何、また護衛?」


 私が呆れたように問うと、彼は不本意そうに表情を歪めて頷いた。


「ああ。お前でも一応はお嬢様だから、護衛は必要だ。何、邪魔をするつもりは無いから特に気にしないでいい。」


 また自主的に護衛か…ご苦労な事だ。

 だが、今日はマリオンもジョゼもいるから、厄介事から遠ざかれるのはありがたい。

 大人しく護衛されるとしよう。

 ふと右腕にかかる重みにそちらを向けば、マリオンが腕を掴んだまま、私の影に隠れるようにしてテオを睨んでいた。


「お姉様、またこの男ですの?訓練といい、お昼といい、少し馴れ馴れし過ぎるのではありませんか?」


 そう言って頬を膨らませる。

 だが、その表情がこれまた故郷の妹そっくりで、思わず噴き出した。


「あん?俺はただの護衛だ。別にそんな関係じゃ…ってユーリア、何腹抱えてるんだ?」


 思わず蹲った私に、訝しげな視線を向けるテオ。

 私は目に涙を浮かべつつ立ち上がり、「なんでもない」と返す。


「ただの訓練仲間よ。まぁ、結構関わる機会も多いし、色々(・・)と世話になってるけどね。」


 そう言ってマリオンの頭を撫でると、彼女は不満げながらも「分かりましたわ」と頷いた。


「そんな事より、まだ日は高いけどそれほど時間に余裕があるわけじゃないから、さっさと買い物に行きましょう。」


 私が提案するとマリオンは素直に頷いた。



 買い物する店だが、まずは新通りへ行ってみることにした。

 色々な店を回ってあれこれと見て楽しもうと考えたのだ。

 それに、城通りの大店で高級品を買うのは、お嬢様のマリオンはともかく現状侍女をしている私には似つかわしくない。

 あまり金遣いが荒いのも質素倹約を旨としたヴィエルニ家の家風にも反する。

 なので、マリオンにも庶民的な買い物を楽しんでもらえたら…と思ったのだ。


 4人で通りを歩く…私とマリオンが先頭、その後ろにジョゼが続き、最後がテオだ。

 最初は私の手を取って引っ張るように前を歩いていたマリオンは、何時からか私の左に立ち、その腕を私の腕に絡ませて、私の肩にもたれかかっていた。

 多少歩くのに邪魔ではあるが、あんな物がある、こんな物がある、と見える物を報告する彼女の表情は楽しげで、まぁ別にいいかと気にしない事にした。

 だが、彼女が体を振るたびに二の腕に伝わる胸の感触…それが私の心を苛んでいた。

 …この感触は、今の私では出ない。

 きっとごつごつとした感触しかないだろう。

 一年後には…これぐらいになっていると…信じよう。

 …信じたい。



 マリオンにエスコートされるがままに、適当な小間物屋に入った。

 若い女性向けのアクセサリー等が置いてある店のようだ。

 ちなみにテオは店の外。

 流石にこういった雰囲気の店には居づらいのだろう。


「まぁ、かわいい!」


 マリオンは早速店員にアクセサリーを見せてもらっている。

 店の商品の傾向としては、アクセサリー類はきれいな艶や木目のある木や甲虫の殻を加工したもの、一部に銀製…だが、高価な宝石は見当たらず、ついている石もみな半貴石…飾り石程度だ。

 また、デザインも貴族がつけるような上品なものではなく、図形や動植物を象ったものが多い。

 庶民…でも多少生活に余裕がある層の若い娘向けか。

 これなら、仕事中につけるのでなければ、侍女や女中でも買う事ができるだろう。


「お姉様、これなどは如何でしょう?」


 そう言って、マリオンが私の髪に髪飾りを付ける。

 銀製…でひとつだけ付いている石は虎目石か。

 鏡で見れば、私の黒髪に銀、そして虎目石の金が映えていた。


「悪くないわね。でももうちょっと手が入っているものの方が好みね。」


 たとえばこれにワンポイントで彫刻が入っているものとか…。


「そうですか。それでしたら…。」


 そう言いつつ、彼女は次々にアクセサリーを手に取っては、私に合わせる。


「ちょっと、自分のはいいの?」


「はい。お姉様があまり着飾るところを見た事が無いので、すごく新鮮ですわ。お姉様ももっと着飾ればいいのに…。」


 そうは言うが、行儀見習いをやっている間はそんな機会もないだろうし、持っていた数少ないドレスも故郷に置いて来たままだ。


「当分は無理ね。でも、ドレスを着るのもあれはあれで肩がこるし、やっぱり動きやすい服のほうがいいわね。」


 そう言いつつ、私もアクセサリーを見せてもらい、マリオンに合わせてみる。

 マリオンの髪は明るい栗毛…だったら、落ち着いた色のほうが似合うわね…。

 私たちはそうして、しばらくの間お互いのアクセサリーを試していった。



 結局、その店では何も買わずに外に出た。

 マリオンに似合いそうなものをプレゼントしようかとも考えたが、すぐにでも倍返しされそうなので躊躇してしまった。

 …彼女のことだから、絶対5倍じゃ済まない。

 10倍程度でジョゼのストップが掛ることを期待するにしても、あまりにも打算的だ。

 私の体質を考えれば自分用に銀製のアクセサリーを購入するのも有りか…と考えたが、アクセサリーをジャラジャラと身に付けて鍛錬に出る訳にも行かないので断念した。

 まぁ、銀製程度じゃ効果もたかが知れてるわよね。


 そんな感じで、小間物屋を何軒か梯子して見て回った。

 その他にも見て回ろうとも思ったが、仕立て屋…はマリオンは既製品を着るような身分じゃないし、靴や帽子もドレスに合わせたものをいくらでも持っているだろう。

 マリオンは私にアクセサリーを合わせては、プレゼントを提案してきたが、一応こちらにも年上の矜持というものがある。

 年下に一方的にプレゼントされるのは御免蒙る。

 たとえ家格に差が有るとしてもだ。

 …マリエルの耳にタコができるくらい言って聞かせたいわね。


 そうして店を見てまわっているうちに、新通りから北通りに折れ、中通りを越えて工房街へとやってきた。


「あら、もう工房街なのね。ここはひとつ気色を変えて、魔導具屋なんかどうかしら?」


 私がそういうと、「それは素晴らしい考えですわ、お姉様。」と同意するマリオン。

 そしてその向こうで苦笑するジョゼ。

 マリオンに付き合うのも楽しいけど、少しぐらいこっちに付き合ってくれてもいいでしょうに。


 通りから一本入った裏通り。

 日は西に傾き茜色の空の下、表通りの商館の裏に樫の古木商店(エルダーオーク)はひっそりとあった。

 雨風で角が取れた石壁は蔦に覆われ、その窓からはランプのものと思われる光が漏れている。

 この時間でランプを使用しているという事は…店内はかなり薄暗いのだろう。


「これは…随分と雰囲気が出ているわね。」


 いかにもな雰囲気に、マリオンがしがみ付く腕に力がかかるのを感じながら、年季の入った扉を開け、それをくぐる。

 カランカランと小さく鐘がなり、その余韻を残す中、暗さに目が慣れるのを待つ。

 やがて目が慣れると、今居る周囲数歩分の向こう、狭い店内に所狭しと並べられた棚、そしてその上に雑多に置かれた商品が目に入ってくる。


「ひゃっひゃっひゃっ、初めて見る客じゃのう。」


 かけられた声に振り向けば、扉の横にカウンターがあり、その奥でローブを着た老婆が揺り椅子に揺られていた。


「若い娘とは、珍しいの。だがどこぞのお嬢様かえ?懐が暖かそうで何よりじゃ。ひゃひゃっひゃ。」


 店に入った私たちとジョゼ、そしてテオが続いて入って来ると、老婆はほうと表情を変える。


「なんじゃ、騎士団の坊主も一緒かえ?逢引…といった雰囲気ではなさそうじゃが、何ぞ入用かのう?」


 老婆がテオに声をかける。


「いや、今日はこいつらの護衛だ。特に欲しいものは無い。…しかし、こっちの店は半年ほど前に一度来たきりなのに、よく憶えているな。」


 テオの言葉に、老婆はまた笑う…というか、かなり笑い上戸なのか?


「客の顔はすべて覚えているとも。おかげで客の好みに合ったものも出せるし、不逞の輩にもすぐに気づくて。」


 そう言ってまた笑う老婆。

 こんな店をやっているだけあって、ただ商売が上手なだけではなく、かなり頭もよさそうだ。


「まぁ何じゃな。入り口にそう固まられては狭くて敵わん。なんぞ見てまわるか、奥にでも行っとくれ。」


「わかった。そうさせてもらう。」


 テオは老婆の言葉に、ずんずんと店の奥に入って行った。

 店の奥に何かあるのか?


「さて、お嬢様方は何をお望みかのう?」


 老婆の言葉に、私は頭を振る。


「特に目当ての物は無いわね。まぁ色々と見させてもらうわ。」


「見るだけなら只じゃが、商品が商品だでの。気になったものがあったら、まず声をかけてくれるかのう?」


 私は頷いてからマリオンに視線を送って腕を外すと、棚の商品を見て回る事にした。



 棚に色とりどりの液体を満たした小瓶が並ぶ。

 どうやらここは魔法薬(ポーション)の棚らしい。

 また瓶だけではなく、引き出し式の薬箱があるので丸薬や散薬などもあるのだろうか?

 その向かい側は錬金素材か?

 干物や液体漬けの動植物やら拳大の鉱物やら、その他によくわからない物が並ぶ。

 この液体に浮いている物グリーンボールか?

 赤いのも混じっているが紅の森で採れたものだろうか。

 と、棚の一番奥まで進んだところで、突き当たりの壁に扉の無い出入り口があるのに気付いた。

 向こう側には広い空間が広がっており、さらにその向こうの5パーチ(14.8m)程度の所には重厚な扉がある。

 それにそっちの空間は、こっちに比べてかなり明るい。

 テオは向こうだろうか?

 好奇心に誘われて足を向けてそっち側に入ったところで、横手から声をかけられた。


「おや、珍しい。っと、これは失礼、樫盾商会(オークシールズ)へようこそおいで下さいました。」


 声に振り向けば、そこには恰幅のいい男と少し離れた所に若い女性がおり、その手前のカウンターや壁には、武器や防具が飾られていてテオもそこに居た。

 その男は、清潔で上品そうな服を着ていて腰には前掛け、口髭を生やした格好は裕福な商人といった出で立ちだが…樫盾商会?

 あの話に出た武器屋か?


「なんだ、結局こっちに来たか。」


 振り向いたテオが呆れ気味に言う。


「ここは?」


 私の疑問の声に、テオに視線を向けられた男は微笑を浮かべて頭を下げる。


「いやいや、驚かせてしまった様ですな。申し訳ございません。」


 そして顔を上げると、私が入ってきた入り口のほうを掌で指し示す。


「そちらの店の店主は私の母となります。女手ひとつで私を育て上げた自慢の母なのですが、多少頑固な所がございまして、私が王都で商人として独り立ちし、故郷であるこの街に店を構えた際に引退を勧めたのですが、頑としてそれを受け入れず、結局は2世帯商店…といった感じになっております。手前共は主に武器や防具を扱っておりますが、何かご入用ですかな?」


 武器屋か…鍛錬で使う防具一式が欲しかったのよね。

 流石に防御魔法があるとはいえ、ガツガツと剣が当たるのは痛いし、当たり所によっては痣になる。

 まぁ司祭様たちに頼めば治癒魔法で何とかなるけど、だからといって無防備で挑んで良い訳じゃないわよね。


「何が頑固じゃ。おぬしも同じ様な物じゃろうに。」


 と、背後からの老婆の声に振り返る。

 こちらに近づいてくる彼女は、杖を突いているが歩みはしっかりとしたものだった。


「こんな婆に構わずに、王都でよろしくやっていれば良いものを。」


「親孝行は大切だろ?それに呼んでも来ないだろうし。」


「ふん、当たり前じゃ。耄碌もしとらんし、人生まだこれからじゃ。当分は息子の世話にもならんて。ひゃっひゃっ。」


 息子と言葉を交わし、そしてひとしきり笑った後、老婆がこちらに振り向いた。


「まぁそれは良いとして、いいとこのお嬢様で黒髪の男勝り…そこの小娘、カロンの所のユーリアじゃろ?イーリアの娘の。」


 そう言って、こちらを強く見つめる。

 …もはや睨むと言っても良いくらいに。

 私がこくりと頷くと、老婆は満足そうに頷いた。


「昨日カロンが掛売りの代金を払いに来たときに言うておってな。もしやと思ったらやはりそうか。言われてみれば何処と無くイーリアの面影もあるわい。で、カロンに氷血華(アイスブラッド)を売った分の収入があるんじゃろ?こっちから売れなかった分は取り返せねばならんしのう。さぁ、何にする?魔法薬か?それとも武器でも買うか?」


「おいおいお袋、こっちの商売には口を出さないでくれよ。さてお嬢さん、何かありますか?」


 商人の言葉に、少し悩む。

 とりあえずは鎧について聞いてみる事にするか。


「そうねぇ、剣術の訓練用に防具一式が欲しいんだけど。動きやすくて、丈夫なのを。」


 私の言葉に、テオがさもありなんと頷く。

 彼も気になっていたのだろうか?


「ご予算は如何程で?」


「そうね…4千ゴルダ程度かしらね。」


 大金貨4枚。

 革鎧のオーダーメイドとしては相場の倍額ぐらいだろうか?

 訓練に使うにしても、多少はデザインにも凝りたいし、どうせ使うのならいい物にしたい。

 今の手持ちでは足りないが、氷血華の収入があれば余裕の額だ。


「ふむ、練習用…となりますと耐刃よりも耐衝撃ですね。それでしたら、表面には草竜(グラスサウルス)の硬革を使用して裏地に護謨驢馬(ラバーロバ)の毛で織った布を重ねるのは如何でしょう?これに鎧下を着込めば、大抵の衝撃には耐えられましょう。これでしたら、一月ほどでご用意可能です。」


 ほう、草竜か。

 革鎧の素材としてはかなりのものだ。

 革でありながら金属並の硬さを持ち、金属よりも軽い。

 まぁ、先日売り払った中古の硬革鎧よりもよっぽど予算をかけるのだから当然か。

 ちなみに最上級と言われるのが飛竜(ワイバーン)の革。

 あまり硬くはならないが、その状態でも並の硬革よりも丈夫で滑らかだ。

 だが、出来上がりが少し早いな…カロン殿からの支払いが翌々月なので、それまで支払いを待って貰うか、受け取りを延ばすか…あと、欲を言えば…。


「手甲や脚甲は金属製にする事は可能かしら?できれば白銀鋼(ホワイトスチール)以上で。」


 私の言葉に、テオは表情を歪め、老婆は目を見開いてひゃひゃっと短く笑う。


「おうおう、若い癖に剛毅じゃのう?いや、若さゆえの特権かのう?ひゃっひゃっ。」


「白銀鋼…ですか。ご希望に添う事は可能ですが、予算と時間がさらに必要となります。私としては中古を探す事をお勧めしますが、女性用となると滅多には…。」


 そう口を濁す商人。

 目線で在庫があるか母親に尋ねるが、彼女も首を振るばかりだ。


「ふーん。ちなみに、いくらぐらいになるの?」


「白銀鋼で作るとして…概算で鎧一式と合わせて1万ゴルダ程度ですね。」


 ふむ、その程度か。

 それだったら氷血華の代金で…って、ちょっと待った。

 3年程度しか使用しないものに、そこまで使っていいものだろうか?

 それに支払い期日の問題がある。

 できれば早めに手に入れて使用したいし、今回は見送った方がよさそうか。


「そうね、今回は諦めるわ。あと、収入もまだ先だから、来月辺りにまた来る事にするわ。」


 私がしぶしぶ添う言うと、老婆が驚いたように声を上げる。


「なんじゃ、カロンからのあてがあるのじゃろう?だったら、今注文しても問題なかろう。なんなら、ウチが代わりにカロンから取り立てても…。」


「はいはい、母さんは自分の店で店番をしていてね。それに、他にもお客さんが居るんじゃないのか?」


「店番?ああ、知り合いに任せた。」


 任せる…って、随分と気安いわね。


「まぁ、大丈夫だろ。お屋敷勤めの上、騎士団長の親族だから身元ははっきりしているし。」


 横からテオが口を挟む。

 む、できれば小父上は頼りたくないのだが。


「それでしたら支払いに不安はありませんね。それでよろしければ、採寸を行いますが?」


 そう言って店主が視線を向ける先、女性店員が巻尺を手に採寸室の入り口横に立っている。

 うーむ、外堀を埋められたか。

 まぁ、必要なものだし、カロン殿からの支払いが滞ったら、その時は樫の古木商店に付け替えてもらう事にしよう。

 そう考えながら、私は女性店員のほうへ向かった。

読んでいただき、ありがとうございました。

次の話を楽しみにしていただけたら、幸いです。


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