第6話 ~放課後~
加那 翔です。
若干、更新が遅れてしまってすみません。
なるべく遅れないようにしますので、
これからも応援、よろしくお願いします。
「では、今日の授業はこれで終わりだ。
全員、気をつけて帰れよ。……っと、言い忘れるところだった。
お前ら出来るだけ部活には入るように。以上、解散」
それだけ言って川村先生はとっとと教室を出ていく。
……去年と全然変わってないな、この人は。
まぁ、これがこの人の良さなんだろうけど。
「んーっ」
1日の疲れをとるように背伸びをする。
「……兄さん」
背伸びをしていると、不意に話かけられる。
この声と呼び方は………
「んっ?…あぁ、優奈か。どうした?」
「今日、家に理恵さんを呼んでいいですか?」
「別に良いけど、理恵さんって誰?」
他の人の自己紹介を聞いていなかったせいか、全然、人の名前と顔が一致しない。
「佐倉理恵って言って、朝、兄さんがキスした相手ですよ」
あぁ、あの子か。
……そういえばキスしてしまった事を謝ったりもしないといけないな。
「いいぜ。呼んでくれても」
「はい、ありがとうございます兄さん」
「気にすんなっつーの。じゃ、俺はスーパーに寄ってから帰る」
鞄を肩にかけるようにして持ち、手を振りながら教室をでる。
俺達だけじゃないのなら、今日は、少し品数でも増やそうかな。
確か今日の晩御飯は、親子丼だったよな。
外で親子丼を頼むと、何がついてきたっけ?
親子丼と漬け物……これは確実についてるだろ。
後は……味噌汁か。
もうこれでいいかな。
「てか、佐倉は和食でいいのか?」
ふとそんなことを思った。
まぁ、いいや。少し多めに買っておこう。
……それなら急に料理を変えることも出来るし。
でも急に変えるとしたら何に変えるか。
今の冷蔵庫の中の状況を考えると、
洋食ならオムライスは確実に出来るな……卵は追加で買わないと駄目だが。
……で、後はサラダでもつけていたらいいだろ。
「……おっと、通りすぎるところだった」
晩をどうするか考えていたら、
いつの間にか店の前を通り過ぎかけていた。
……ここが俺の駄目なところなんだよね。
集中しすぎると、周りのことが見えなくなるところが。
とにかく、自分が作れる料理の材料を買ったらいいかな。
……親の仕事を手伝って、
かなりのお金をもらってるから余裕あるしな。