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あの星空の下で  作者: 神城 奏翔
改正前
16/38

第14話 ~部活紹介~

第13話の続きです。


なので、13話を見てから見ることをオススメします。



そして時間は流れて。


『……どの部活もかなり楽しそうですね。

そう思いますよね?みなさん』

現在、部活紹介の時間だ

俺は舞台袖で憂鬱になりながらも、出番をまっていた。

(なんかアクシデントが起こってなくなったりしないかな?)

しまいにはそんなことを考えていたほど憂鬱になっていた。



「出番は、次ですけど。大丈夫ですね?

言葉は全て女の子の口調でお願いしますよ」

「……わかってる」

女の子口調か、難しいこと頼んでくるよな。


ーーというか、なんで一番最後なんだよ。

最後となると、注目度が変わるじゃねぇか。

なんか急に出たくなくなってきたな。そう思った。

『次で最後の部活紹介となります。……放送部です。どうぞ』

だが、現実は無情だ。

全然、甘くもなんともない司会者の呼び出し(ラブコール)を受ける。



「では、よろしくお願いしますよ。蓮」

とどめと言わんばかりに、後ろから幼馴染の応援の言葉が届く。

(別にそんな応援はいらねぇ。

ってか、ぶっちゃけプレッシャーしか感じないんだよ!!)

『おーい、放送部ーー?どうしたんですか?』

「ほら、呼んでますよ!!っと」

「おっ、おい!!」

浩紀に背中を押され、舞台に出てしまう俺。

そんな俺を見てキョトンとする全校生徒達。



ーーって、ちょっと待て。

なんで全校生徒がいるんだ、1年生だけじゃねぇのかよ!!





「え、ええっと、これから放送部の説明を始めます」

空気はさっきと変わらず凍ったままだが、

さっさと終わらせたいので説明をし始める。

「私達、放送部はどんな活動をしているのかと言うと、

ラジオ・映画作成・音楽作成など色んなことをしています。

……まぁ、ぶっちゃけていうと放送関係なら何でもありですね。

なので放送関係の活動に興味のあるかたは、

是非、放送部に来てください。以上です」

『……あ、ありがとうございました』

司会者の言葉を無視して、俺は舞台裏へと向かう。



「……蓮、ナイスです」

その途中、浩紀が満面の笑みを浮かべ、

親指をたてながら言っていたので、一発、蹴り飛ばす。

「ぐはっ」

「……一回、死んどけ」








超恥ずかしかった部活紹介を終え、俺達は部室に戻ってきていた。


「はぁ……、やっと終わったよ」

椅子に深く座り込み、ため息をつく。

……もう、こんなことはしたくない。


「お疲れさまでした。どうぞ、ジュースです」

気遣うように缶ジュースを渡してきた浩紀。

「おぉ、悪いな。助かるぜ」

(悪乗り癖がなかったら、完璧なんだけどな。こいつは)

缶ジュースを受け取りながら思う。



「そういえば、あいつは?」

「あいつ?」

ああ、あいつじゃあわからないかな。

「ああ、深琴さんですか?」

「おぅ」

俺があいつ、と言った人物をピンポイントにあてられ、ビックリする。



「良くわかったな」

「まぁね、蓮のことなら何でも知ってますよ。それに何でもわかります」

「……すぐに出てこなかったくせに、良く言うよ」

浩紀から目線を逸らし、小さい声で悪口を言う。



「ーー確か蓮の初恋の相手は……」

「あ~~、悪い。俺が悪かった」

浩紀が何かを言おうとしてたので、すぐに止める。


そうだった、こいつには話しちゃったんだよな。

初恋の人の話。




(今頃、どうしてるのかな?

あの女の子は……)

当時、かなりシャイな子供だったからか、名前を聞けなかったんだよね。

一応、一緒に遊んだりはした仲なんだけど。





「……って、おわっ!?」

考え事をしながら作業をしていたせいか、

部室のところどころに転がっているケーブルに引っかかり倒れかける。

……やばっ、このままじゃ浩紀に。

「おっと……」

大きな荷物を持ち運んでいる、浩紀にぶつかって大惨事になる。

と思っていたのだが、そんなことにはならなかった。



「大丈夫ですか?蓮」

「ああ、大丈夫だ。あ………」




ガラッ



「二人ともー!!

新入部員が二人、増えたよ……」

「「あっ……」」

タイミング悪く、俺が浩紀に寄り添っている状態のときに会長が帰ってきた。

そしてその後ろには、新入部員二人……というか、

ぶっちゃけて言うと優奈と理恵がいた。




あっ、最悪だ。

一番、見られたくなかったやつらに見られた。

「……ごゆっくり」

私ってば空気を読める子。

みたいな感じの表情をして部室のドアを閉める会長。



「ちょっと待って。

これは事故、事故なんだって」

『ええ、わかってるわよ?事故なんでしょ?』

なんだわかってるのか。良かった。

『だから……ええっと、1時間ぐらいあればいいかな?』

1時間あれば何がいいってんだよ。



「はい、充分です。

それぐらいあれば蓮と続きができるので」

ん?続きができる?


……ま、まさかな。

あれ、この会話の様子だと会長はわかってないのか。

ってことは、言う言葉は一つしかねぇよな。





「だから、誤解なんですってばーー!!」




     ◇






「つまり蓮ちゃんがケーブルに足をとられ、倒れかけたところをひろ君が助けたと。そういうことだね?」地獄の部活紹介を終えた後、起こってしまった小さな問題の話を俺達はしていた。

んだけど、なんかな納得出来てないことがあるんだよね。


「はい、そんな感じですね」

「…………」

「蓮ちゃん、どうなの?」無言になっていた俺に話しかけてくる会長。

「いや、あってるんですけど……。なんでちゃん付けなんですか?」

さっきから抱いていた疑問、どうしても気になったので聞いてみる。



「だって、こんなに可愛い子なんだもの。ちゃん付けしないとおかしいよね?」後ろで話を聞いていた優奈と理恵に話を振る。

「ええ、そうですね。こんなに可愛いんですから。……ホント、男のクセになんでこんなに可愛いのよ」

最後のほう、聞こえなかったんだけどなんだろう?

聞きたいんだけど、聞きたくない気もするんだよね。

なんか聞いちゃ負けみたいな感じがして。



「やっぱ理恵ちゃんもそう思うわよね?」

「え、ええ」

なぜか戸惑いながら答える理恵。

「じゃあ優奈ちゃんはどう?」

「そうですね……」

優奈、お前だけは俺の味方だよな?

そんな思いを込めて、優奈を見つめた。




「……可愛いですよ。姉さん」

はずだったのだが、現実は非情である。

……優奈、お前だけは俺の味方だと思ってたのに。

「ゆうなぁ~」

「ふふっ、ごめんなさい。

私は嘘、つけないんですよ」

微笑みながら言う優奈。

お前、絶対、嘘つけないっていう嘘をついてるだろ。


「……絶対、嘘だろ」

そう小さく呟くと、優奈はーー

「なんですか姉さん。お仕置きしますよ?

(1週間、どんな料理にも兄さんの嫌いな食材をいれますよ?)」

普通に脅してきた。

……ってか、1週間ずっとナスを入れられるなんて耐えられないな。





「ごめんなさい」

その場で土下座をする。

プライド?なに、それ?




「そんなに許してほしいの?」

「はい」


……って。



「いつまで続ける気だ。この茶番をーーっ!!」

我慢の限界がきたので、全力でツッコム。


「えっ、いつまでって、最後まででしょう?

ですよね?現在も撮っている深琴さん」

「はっ?」

現在も撮ってるって、どういうこと?


振り向くとビデオカメラをこちらに向けて構えてる会長がいた。



「……会長」

「あーあ、バレちゃった。もう、せっかく最後まで撮ろうとしてたのに」

残念そうに言う会長。

だが顔は全然、残念そうではなかった。




ホント、この人は…………




主要キャラのイラスト

描いてくれる人、募集中ですwww


ま、描いてくれる人はいないと思いますけどね。



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