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あの星空の下で  作者: 神城 奏翔
改正前
15/38

第13話 ~腐れ縁~

加那 翔です。


前回、キリは良いところで終わったはずなのですが……


この話だけ見ると、意味がわからなかったので、

前回の最後の方を最初に少し載せました。


決して文字数稼ぎではないのであしからず。





「で、なんでこうなるんですか?美琴さん///」

家を出てから20分後、学校一階に存在してる放送部部室に俺はいた。

のだが、状況がかなりおかしなことになっている。



「うん、可愛いよ。蓮ちゃん」

(……ホント、なんでこんなことに)

なぜなら俺が現在着ている服が、女物だからだ。




~10分前~



「確か部室って、ここだよな」

俺の記憶を辿ってついた場所は、南館一階のとある部屋だった。

「……でも、こんな感じだったっけ?」

ふとそう思ってしまうのも仕方ない。

そう思えるほどおかしくなっていた。……こう、空気的に。





「なんか急に帰りたくなってきた」

会長の呼び出しだからな。帰ったら悪化するような気がするんだよね。

「まっ、帰らなくても悪化はするけどね」

ガシッ、という効果音がついたかと思うくらい力強く腕を掴まれる。

「……会長?な、なにを」

「良くも去年は、私に仕事を放り投げてくれたわね」

仕事……?なんのことだ?

意味がわからないんですけど。



そう思っていた時間は束の間に消える。





(あれっ、ちょっと待てよ。なんか当てはまる件があるんだけどなんだったかな)

部活?ーーいや、違う。

クラス委員?いや、違うな。

クラス委員は、会長が……

「あっ!?クラス委員補佐」

「正解♪」

「ちょっ、待て!!アレには事情が……」

具体的には親の超危険な仕事をしていて、

学校にくる事自体、超無理だったんですけど。




「問答無用!!」

そう宣言し俺を部室に引きずって行く会長。


「り、理不尽だーーっ!!」≪12話~悪巧み~より≫





    ◇


    


……そうだった。

無理矢理、部室に引きずり込まれたんだ。

そして会長に全てを丸投げした罰という意味で女装させられてるんだった。



(アレだな。人間、嫌なことはリアルに忘れるもんだな。

さっきまですっかり忘れてたよ)



「どう、可愛いと思わない?ヒロくん?」

会長は部室にいる男子生徒に話しかける。

「そうですね……。これはかなりレベルが高いですね。可愛いですよ、蓮」

「うるさい」

女装した俺に可愛いと言ってくる、この金髪天然パーマの名前は【加藤 浩紀(かとうひろき)】。

俺の幼馴染み……もとい腐れ縁だ。





「はぁ~、またツンですか?

せっかくデレさせたのに、また攻略しなおさないと」

露骨にため息をつき、文句を言いまくる浩紀。

……気のせいかな?

俺を見て言いやがった気がするんだが。

「……浩紀。お前、何の話をしてるんだ?」

「何の話ってそりゃあ、水無月蓮ちゃんの話に決まってるじゃないですか~」

その言葉を聞いた瞬間、ブチッという音が俺の頭から聞こえた。




「誰がツンツンだ!

しかも一回もデレたことねぇし、これからデレるつもりもねぇ!

後、お前に攻略されたつもりもねぇぞ!」

今まで溜まっていたストレスを全てぶつけるように、浩紀に大声でツッコム。



「ええーっ、それじゃあの夜のことも嘘何ですか!?」

「あの夜のことって、何だよ」

俺の記憶の中に、こいつと夜に会った記憶はないんですけど。

「僕が不良に絡まれていたとき、助けてくれたじゃないですか」

ああ、そんなこと合ったな。





うん、あったんだが……

「お前が不良に絡まれていたのは朝だろうが!!」

「あれ、そうでしたっけ?」

「ああ、そうだっての。勝手に捏造するな!!」

こいつが朝っぱらから駅前で絡まれてたから、めんどくさくて助けたんだったかな?

どちらかといえば、めんどくさいというか不良がうるさかったの方があってるな。





そんな感じで浩紀と言い争っていると、会長は………

「まぁまぁ、夫婦喧嘩はそれぐらいにして」

とか、抜かしやがった。

それに俺は『誰が夫婦だ!!』と言いたくなったが、

言った後、めんどくさくなりそうだからやめた。

と、いうか……高確率で絶対、めんどくさくなるし。




「まずは蓮ちゃんに説明しないとね」

「説明?」

何の話だ? 後、蓮ちゃんって呼ぶな。

「これは今から35日前のことじゃった」

「いや、そんな昔話ネタみたいに言わなくていいから」

てか、今から35日前って何日だよ。えっと、今日が4月15日だから……3月10日か。

うわっ、時期的に何の話かわかっちまった。




「ぶー、仕方ないわね。なら普通に話すわ」

「(それが普通とは思いませんが)お願いします」

アンタの日頃の口調って、そんなんだったっけ?

なんか違うような気がするんだが……。



「……卒業する直前、去年の部長さんが言ったのよ」

「何てですか?」

以外に普通そうな話だったので、真面目に聞くことにした。



「『蓮に女装させなさい』って」

「なんでだよ!!」

前言撤回、全然マトモな話じゃねぇや。

というか、話が飛びすぎて意味がわかんねぇ。



「というのは、冗談で……去年の部長が言ったのよ。

『全然、部活に来ていない蓮にたっぷりとお仕置きしてあげて』って」

「はぁ、なるほどね。

で、思いついたお仕置きがこれってわけか?」

「そう」

そういうことか。

でも、学校にこれなかったのは仕方ないと思うんだけど。

仮にも先生方に話は通してあるし。





「……はぁ、わかった。

で、これでお仕置きは終わったよな?帰っていいか」

一応、無理矢理とはいえ着たんだから良いよな。帰っても。

「いえ、ダメよ。

これから部活紹介なんだから、それで出てもらうわ」

この人、なんて言った?

男の俺にこの姿で新入生全員の前に出ろと。バカじゃないの!?




「はぁーーーー!?そんなの却下するに……」

「却下すると、これより露出が多い衣装を着せますよ」

「……わかったよ。出ればいいんだろ」

現在、着ている衣装はありきたりなメイド服。

だが、これより露出が多い衣装となると着たくないので、おとなしく従っておく。





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