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肉親の不可解な死 , 新ジラン vs モリサト

新ジランと森里、二人の同領域の猛者による壮絶な戦い──勝者はただ一人、最強の者だけが生き残る。

その激闘を経て、立倫は初めて、親を失う痛みを身をもって知る。

まだ真相も、なぜ優しい両親が命を奪われたのかも分からない──だが、立倫の胸に誓いの炎が燃え上がった。


「必ず……あの犯人を突き止めて、俺の手で復讐してみせる!」


痛みも怒りもすべて力に変え、少年は新たな戦いへの決意を固める──。

二人はしばらくにらみ合った後、森里が先に動いた。

一歩で新ジランの目前に迫り、雷電をまとった拳を振り下ろす――その瞬間、新ジランは瞬間移動で森里の背後に回り、鋭い蹴りを放った。


森里は地面に倒れ込むも、決して諦めない。

再び一歩で突進し、今度は計画を練った上で、掌から放たれる電撃砲で新ジランを襲う。

新ジランも同じく瞬間移動で背後に回り込むが、森里はこれを予測していた。

反手で電撃砲を後方に打ち返し、その強烈な衝撃で新ジランは吹き飛ばされる。


その瞬間、森里の足元に稲妻が走った。

新ジランそっくりの雷電の幻影が四体、森里を囲むように現れ、猛攻を仕掛けようとする。

しかし森里は素早く跳躍し攻撃を回避――だが、新ジランは一瞬で森里の頭上に瞬間移動し、蹴り返す。

雷電の猛攻を見事に受け止めながら、新ジランは冷静に森里の弱点を狙った――頭部である。


蹴りを受けた森里の頭部に小さな火傷を負わせることに成功するも、決定的なダメージには至らない。

森里は衣服の中から、まるで金箍棒のような武器を取り出し、新ジランに振り下ろす。

さらに背後には二つの紫色の電球が現れ、電撃砲を発射する。


新ジランは電網で防御しつつ、脳内で高速計算――現状、実質的なダメージを与えられるのは頭部のみ。

しかも、電気の高温を利用すれば、頭部に大ダメージを与えられると判断する。

瞬時に彼は新たな技を編み出す――数百発の雷を一つに凝縮し、想像を絶する高温の雷撃として放つのだ。


その雷が森里の頭部に直撃すると、瞬時に炎が上がる。

森里は無意識に火を叩き消そうとするが、逆に自らの雷電特製戦闘服に引火してしまう。

服は瞬く間に炎に包まれ、全身に火が広がる。


その隙に新ジランはさらなる一撃、「極危雷龍」を放つ。

数百発の雷を束ねた必殺技が、森里の全身と頭部を丸ごと炎で包み込む。

森里は痛みに呻き声をあげ、数分後には完全に燃え尽き、力尽きて動けなくなった。

ただ目の前の新ジランを見つめ、不本意ながらも敗北を受け入れるしかなかった。


森里の命が尽きた瞬間、赫比スは立倫を救い出すことに成功した。

その傍らで戦っていた龐と羅克もすでに西利亞を打ち倒していたが、莫迪亞克の戦線は依然として危険だった。敵はあまりにも多く、全員の体力も限界に近づいていた。


その時、さらにもう一体の巨人が大きな斬刀を振り下ろす。莫迪亞克は辛うじて受け止めるも、長くは持たない。

突然、天を裂くような雷鳴が轟き、巨人の顔が瞬時に焼け焦げる。


新ジランと莫迪亞克はすぐに刀を手に取り、電流を伝わせて巨人の首へと一閃――一刀で巨人の首を切り落とした。

新ジランは全員に逃げるように叫ぶ。声を聞いた皆はすぐに走り出し、彼は最後尾で全員を確認しながら追う。ついに、全員が揃い、先ほどのエレベーターを探し出した。


しかし背後から、あの馴染み深い声が聞こえた。

休憩していたディバスと特安だった。ディバスはすでに完全に回復していたが、その後ろには大勢の敵が迫っていた。

彼らに急ぐよう促し、全員を揃えた上でようやくエレベーターに到達する。


上昇する途中、待ち受けていたのは数千、数万の敵――その数は彼らの五百倍にも及んだ。

敵が発砲しようとしたその時、空から轟音と共に降臨したのは、克力亞軍團。まるで神の兵士の如く、大部分の敵を一網打尽にする。

彼らは莫迪亞克の救援要請を受け、偶然近くにいたため駆けつけたのだった。


克力亞軍團の護衛により、神妖軍團はようやく飛行船に乗り込み、波克倭克星から脱出することに成功する。

今回の戦利品――甦醒之劍を手に、莫迪亞克と皆の顔には喜びと達成感が溢れていた。

神妖軍團は心から克力亞軍團に感謝を述べる。もし彼らがいなければ、今日ここで命を落としていたかもしれない。


宇宙を航行する飛行船の中、莫迪亞克は皆に《世界事》の戦闘板と武器板を見せる。

戦闘板にはこう記されていた――「神妖軍團は波克倭克星に乱入し、五龍軍團三強者を打ち破った森里、哈里、西利亞を撃破。團長龐は剣神梟惑克を討ち取り、三強者も救出された。最終的には克力亞軍團によって救援された。」


皆の写真も掲載されていたが、立倫だけは欠けていた。

その状況に立倫は胸の中で小さく反発するが、莫迪亞克は淡々と告げる。

「今回はほとんど動いていない。ディバスや特安の写真も無いだろう?」


立倫は下を向き、傷ついた仲間たちを見つめる。

そこで初めて、戦争がゲームとは

そして胸に熱い決意が燃え上がった――自分ももっと強くなる、と。


ポケットから黒い布を取り出し、頭に巻く。それは自分の努力と決意の象徴だった。

だがその時、立倫は思い出す。アシタ星を出発する際、両親に別れを告げていなかったことを。

四日間も帰宅せず、両親はきっと心配している――そう思うと胸が締め付けられた。


立倫は通信機を使い、家に電話をかけるが応答はない。父親、母親の携帯にも連絡するが、やはり返事はない。

近所の人に家の状況を確認してもらったが、返答はなく、ついに立倫は自ら家に入る決意をする。


扉を開けた瞬間、目の前に広がった光景に立倫は息を呑んだ。

隣人も最初は声を潜めて告げられず、何度も尋ねた末に現実を打ち明ける――両親は自宅で亡くなっていたのだ。


立倫は信じられず、最初は冗談だと思った。しかしそれはあまりにも残酷な現実だった。

視訊で確認すると、両親の遺体が目の前に――胸が引き裂かれるような悲しみが溢れ、涙も止まらない。


莫迪亞克と新ジランがそばに寄り添い慰めるが、悲しみは言葉では埋められなかった。

その悲しみが徐々に怒りに変わる瞬間、立倫の拳は固く握られ、目に赤い炎が灯る。

「必ず、両親を殺した者を見つけ出し、生き地獄を味あわせてやる――!」


宇宙の闇も孤独も、立倫の胸に燃える怒りを覆い隠すことはできなかった。

この瞬間、立倫の成長と決意が、正式に動き出したのだった。

文章の表現方法を少し変えてみました。効果が良くなるかどうか試してみます : )

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