008 料理
お金を手に入れたので、もふもふたちに何かをしてあげようと思います。
でも、その何かが思いつきません。道具はあまり専門的なものが無いのであまりお金を使えません。装備はみんな使わないので買えません。ハウスに戻って欲しいものでも聞いてみましょうか。
「なにか欲しいものでもある?」
「特に無いの。強いて言えば美味しいご飯かのう。」
「ご飯か〜」
私には料理に対してあまりいい思い出がありません。
忘れられない小学6年生の調理実習...あれは酷かったです。
あの時は炒め物を作ったと思います。一回も作ったことがないけどなんとなく作れる気がしていました。でも、作っていくとどんどんうまく行かなくなって、慌ててる間に焦げちゃって、最終的にコゲコゲの炭を作った思い出があります。あの時の炭は美味しくなかったです。
あの後も調理実習があったけど水がない味噌汁とか焦げしか無いお米とかじゃがいもをゆですぎて完全に消滅しちゃった物とか。今までまともに料理できたことがありません。
ゲームの中だからできるでしょうか?
でも、現実をリアルに再現しているこのゲームだからこそできない気がします。
でも、やっぱり料理を作ってみんなに食べさせてあげたいです。
焼くだけならできるでしょうか?鶏肉を焼いてみましょう!
キッチンはどこに...ありました!
キッチンには冷蔵庫と電子レンジとオーブンとコンロと水道があります。
電子レンジはきっとこの家を作ってくれた人の優しさでしょう。
鶏肉を焼くならオーブンですよね。
でも、鶏肉は大きすぎて中に入りません。小さく切りましょう。
切れるのでしょうか...断面がガタガタになる気がします。
なにかスキルは...スラッシュとかでしょうか。
剣は持ってませんがナイフならあります。スキルポイントも2で取得できますし自衛手段として取っておきましょう。
「スキル「スラッシュ」を取得しました」
鶏肉に向かって包丁を構えて...スラッシュ!
きれいに切れました!やっぱり取ってよかったです。
これぐらいならオーブンに入りそうです。
しばらく焼けるのを待って、取り出してみます。
結構いい感じに焼けました!待ってるだけなので集中して焦げてないかを確認できたからですね!
でも、このままだと味気なさそうですね。塩もありませんしどうしましょう。
う〜ん。街に行って買ってきましょう。
たぶん雑貨屋さんか料理道具屋さんですよね。
雑貨屋さんを見つけました。
塩が売ってますように。
「塩か?少しならあるぞ。大体1000Gくらいだな。」
「どうぞ。1000Gです。」
「まいど。これが塩だ。」
塩をゲットしたらすぐに戻って味付けをします。
まだ冷めていなくてよかったです。料理は冷めていたら悲しいですから。
味をつけたらリビングにすぐ持っていきます。
みんなを呼んで食べてもらいます。
「もうできたのか。この肉は昨日倒した鶏か?うまそうじゃの。」
「うん。塩で味付けしたから美味しいと思う。」
「では早速いただこうかの。」
「わう!」
「…」
「こ〜ん」
「にゃ〜」
どうかな?私にしてはうまくできたと思うけど。
「かなり美味いの。今まで肉を焼いただけで食べていたがこの味付けは美味い。」
「わ〜ん」
「…」
「こんこん!」
「にゃお〜ん」
みんな美味しそうに食べてる。ほわふわには塩が好評みたい。
焼き具合もまずそうじゃないってことはいいんじゃないかな?
そういえば草食の子もいたけど大丈夫かな?ゲームだから大丈夫だよね。
「美味かったのじゃ。また肉を手に入れたらまた作って欲しくなる美味しさじゃ。」
「わう!」
「…」
「こん!」
「にゃん!」
「ありがとう!また肉が手に入ったら作るね!」
結構成功した!みんなからの評判も良かったしまた作っちゃお。
8/14修正 一部文章を変更
「もっともふもふを!」「癒やされる...」「どんなもふもふだろ〜」
「こんなもふもふが欲しい」「手入れの仕方が間違ってる...」
と思ったら感想を送っていただけるとありがたいです。