14 明日の審判
アーノルドが連れられたのは、階段を昇り、また下りた先にあった、広い列柱郭だった。
アーノルドはそこの高さが半地下であることに気づき、――というのも、階段を昇った段数と降りた段数を比べると、あきらかに降りた段数の方が多かったからだ(彼の故郷であるノースリントンの初等学校は、機能していないも同然だったが、かろうじて彼に数の数え方は教えていたのだ)――最初に階段を昇った意味について深く考え込んだが、なんということはなかった。
そこに行くためには、いったん階段を昇って、廊下を通って、しかるべき階段を下りなければならない。
そこはいわば柱廊に囲まれた中庭だったが、中庭を囲む省舎の堅牢さは途方もなく、しかるべき経路を通らずにそこに辿り着けるのは、翼のあるものだけということになりそうだった。
しかも列柱郭を囲む建物の壁はべらぼうに高い。
見上げると、はてのない谷を落っこちたような気分になる高さだ。
彫刻の施された白亜の階段には、硝子の覆いのついたランプが等間隔で配されていた。
全てのランプに火が入れられており、辺りはぼうっと明るい。
アーノルドはベリトに連れられるがままに、その階段を下りて、列柱郭に下り立った。
足許は土ではなく、大理石の床だった。
白亜の階段を挟むように、長衣を着たいかめしい顔の老人の彫刻が立っている。
アーノルドはなんとなく、その石の瞳に睨まれたような気分になった。
中庭のところどころは、計画的に大理石の床が排されて黒い土が盛られ、そこから細い木がたおやかに伸びている。
アーノルドは誘導されるがまま、大理石の庭園を横切り、柱廊へと歩み寄っていった。
ぱっと見たところ、この庭園を囲む四方の柱廊のうち、向こう側がのっぺりした壁になっておらず、実のある場所へと続いているのは一面――アーノルドが下りてきた白亜の階段の向かい側だけだ。
ちなみに下りてきた階段については、柱廊の上にかぶさるようにして伸びているので、向こう側に続いているという数え方はしない。
ベリトはのそのそとした動きで、柱廊の向こうが広い空間になっているらしき方向へ、アーノルドをうながしていく。
アーノルドは、彼の足許を前になり後になり、とことこと歩くアットイに声をかけた。
「ここ、どこか分かる?」
アットイは歩きながら、器用に肩を竦めるような仕草をした――猫に肩はないので、それはそれでおかしなことではあったが。
「さあ」
柱廊に入る。
向こう側へ抜けるアーチが開いており、そちらにも明かりが灯っている。
アーノルドが確認の意味を籠めてベリトを見下ろすと、ベリトは肩を竦め、アーチの向こうを手で示した。
進めということだ。
アーノルドがアーチをくぐると、アットイは足許についてきたが、ベリトはアーチの真下に留まった。
アーチをくぐると数段の下りの階段になっており、そこからは一面に緋色の絨毯が敷かれている床が広がっていた。
クッションの一つもない、実直な直線で造られた黒胡桃材の長椅子が並んでいる。
アーチをくぐったアーノルドからすれば、左手を向くような格好で、長椅子がずらりと並んでいる様は、まさに傍聴席を思わせた。
左手――つまりは、この空間の前方にあたる方向――に、長椅子の列をいくつか数えて進んでいくと、そこには艶のある木製の、低い柵がある。
アーノルドはなんとなく、前方――つまるところ、長椅子に人が座っていれば、その視線の先に当たる方向――に向かって歩いていった。
そうしながら、柵の向こうに目をやる。
そこには、アーノルドにそれなりの教養があれば、即座にそこが法廷として準備されているのだと合点するに違いない、マホガニー製の一段高い法壇と、その両脇の、同じくマホガニー製の机、そして法壇に向かい合う形になっている、弧を描く柵を備えた証人台があった。
法壇やその両脇の机の上、そして証人台の柵の上、傍聴席の長椅子の上に、乾燥させたハーブの葉がいく枚か散らばったままになっていた――流行り病を防ぐ意味で法廷にハーブの葉を撒く風習は、今となっては慣習として続いている。
天井を見上げると、そこは二、三階分が吹き抜けになっているに違いないと思える、高いアーチになっていた。
無骨な石造りの天井が、寒々しい印象を与えている。
そしてこの頭上に、省舎の重みが圧し掛かっているのだった。
壁をぐるりと巡っている掛け燭の揺らめく明かりが、不吉な影をアーチに投げている。
そして今、法廷は無人ではなかった。
アーノルドは、自分が進んだ方向が正解だったことを、最初の一歩とともに悟っていた。
なにしろ、彼が足を向けた方向に人がいたので。
法壇の向こうの、やたらと背もたれの高い立派な椅子の、その背もたれの上に、輝くような毛並みの白いオウムが止まっている。
かれはしきりに頭を掻き、身ぶるいし、また頭を掻く動作を繰り返していた。
法壇の前――絨毯の敷かれた床には、五人の男性が一まとめにされて座り込んでいる。
彼らがぴくりとも動かないので、アーノルドは一瞬、彼らが死んでいるのかと思った――ここに連れて来られた理由は、その死体の処分なのではないかと思った。
あわててアーノルドが前に飛び出し、傍聴席と法廷を隔てる柵に手を置いたとき、彼らのうちの一人が身じろぎしたので、それは早とちりだと分かったわけだが。
五人は揃って動きにくそうな黒い服を着て、表情はさまざまだった――ふてぶてしい顰め面、悲観的かつ悲壮な表情、目を閉じた無表情、恐怖のあまりあちこちに視線を向けている者、愛想笑いが失敗したような顔――が、年齢は総じて六十以上の者ばかりのようだった。
どの頭も、禿げているか白髪交じりになっている――と、アーノルドは素直に見て取った。
いかにも偉そうな五人が、床に直に座っているというのはおかしい。
そう思ったものの、アーノルドが「どうされましたか」と尋ねられるわけもなかった――アーノルドは法壇に目を向けた。
法壇に寄り掛かるようにして、品のいい濃灰色の背広をまとったアーノルドの主人が、いかにも手持ち無沙汰そうに立っている。
彼はうっすらと微笑んでいた。
その淡い灰色の瞳がアーノルドを向いて、ジュダス・ネイサンはにっこりと笑った。
「――やあ、アーノルド。遅かったね」
「――――」
アーノルドは無言で、ぺこりと頭を下げた。
ネイサンは頓着しない様子で、ひらひらと手を動かして彼を手招く。
白いオウムが、ひょっこりと顔を上げてアーノルドを見た。
アーノルドは柵の隙間を抜けて、法廷の方へゆっくりと進んだ。
五人の男性を見ないようにしながら、証人台のそばに寄って、ネイサンを仰ぎ見る。
黙っていても用を言いつけられるのが、この七年の――いつものことだった。
裏を返せば、アーノルドはネイサンの前であまり口を利かない。
ネイサンは首を傾げ、品評するようにアーノルドを眺めていた。
アーノルドは居心地の悪さで、胃袋が浮き上がるような気持ちになった。
ただ、祈るように考えた――どうかどうか、裸に剥かれて貴族の屋敷へ送り込まれたりしませんよう。あんな目に遭うのはもう二度とごめんだ。
ややあって、ネイサンはもの思わしげに口を開いたが、その言葉はいつもと違って、命令ではなかった――思案するような言葉だった。
「――さて……きみは、“気高きスーの血”にとっては、価値のある人間かな」
▷○◁
衛兵の詰め所は――グレートヒルで務める衛兵の数を思えば当然に――大きい。
王宮のものはさらに大きく、複数あるということで、衛兵にしても王宮勤めの者の方が格が高いとみなされるらしい。
衛兵の詰め所は、軍省の省舎からは離れている――隔壁のまぎわ、グレートヒルの隔壁の内側に軒を連ねる企業のそばにあり、そして企業の社屋とは一線を画したものものしさを醸しているのである。
外観は、度外れて大きな灰色の石の箱といったところか。
その箱に、いくつか縦長の窓が開いているのが見える。
そして、塀で囲まれた、訓練場を兼ねた庭を備えている。
――そんな詰め所は、今、にわかには中に人がいるとは思えないほど静まり返っている。
最低限の明かりは灯されているようだが、まぶしい明かりの灯された軍省の省舎からやって来たシャーロットとしては、辺りは夜陰に包まれて見えていた。
彼女は知らないことだったが、シャーロットはこの広いグレートヒルで見事に、ウィリアム・グレイとのすれ違いを演じていた。
今、シャーロットたちは、詰め所のそばの企業の軒先で、目隠しの塀の下に屈んで詰め所の様子を観察しているわけだが、詰め所の中はしんと静まり返っているように窺える。
「帰りたい、帰りたい、殺される……」
オリヴァーが隣で憑りつかれたようにつぶやき続けており、シャーロットはとうとう癇癪を起こした。
小声でぴしゃりと言う。
「もう、無理に連れて来たのは悪かったと思いますけど、いい加減に落ち着いてください!」
二人を庇いながら先導したアディントン大佐とランフランク中佐は、シャーロットとオリヴァーの様子に、片や呆れ、片や笑いを堪えている。
辺りを見渡してみても、マルコシアスとストラスの姿はない。
マルコシアスが癇癪を起こしたシャーロットをからかうこともない。
オリヴァーは絞め殺されるような声を出した。
「ベイリー、お前はいいだろうけど――」
「立場は一緒じゃないですか! ノリーくん、あなたの怪我はぜんぶストラスが肩代わりしてくれますよ。一回や二回、首を落とされたくらいでは平気ってことです。ストラスが頑張ってくれるうちは」
言い聞かせるシャーロットに対して、オリヴァーは恨めしげな顔。
「お前のマルコシアスの方が頑丈そうじゃないか」
シャーロットはつんとして応じた。
「エムと私のあいだには、〈身代わりの契約〉はありません」
「嘘だろ!」
オリヴァーは絶句した。
「お前の安全には、あの悪魔、めちゃくちゃ過敏になってたじゃないか」
シャーロットは肩を竦めた。
彼女の目には見えないが、今もそばにはマルコシアスの精霊たちがいるはずで――別れ際に、マルコシアスが精霊にきびしく言い渡していた言葉が甦った。『僕のレディに何かあってごらん。かわいい精霊といえど、間違いなく握り潰してやるからね』
「だって私が主人ですもの」
シャーロットが澄ましてそう言うと、オリヴァーははなはだ疑わしそうな目で彼女を見た。
「報酬に一体なにを約束したんだよ」
「マナー違反ですよ、ノリーくん」
「ちくしょう」
流れるように毒づいて、オリヴァーはむっつりと黙り込んだが、ややあって、無理やり納得したかのような声を絞り出した。
「――なるほど、お前が大怪我して昏倒するわけだ」
四年前、リクニス学院で重傷を負った自分を思い返して、シャーロットは顔を顰めた。
そのとき、ランフランク中佐が咳払いした。
「盛り上がっているところ申し訳ないんだが、お二方。そろそろ行くよ」
オリヴァーがけなげに申し出た。
「ここで待っていたいんですが」
「残念だが、ミスター。きみが誘拐される危険は冒せない。きみがミズ・ベイリーのための人質にされては笑えないのでね。
ミズ・ベイリーに対する人質はすでに一人いる――二人に増やすわけにはいかない」
てきぱきとそう言い、拳銃を確認してから、ランフランク中佐はシャーロットに目を向けた。
シャーロットは、中佐がアーノルドの身柄を気に懸けていることが分かって、それこそ胸が痛むような感謝に駆られた。
「ところで、議事堂の方は上手くいっているだろうか?」
シャーロットはためらいなく頷いた。
「もちろん。エムがいるなら」
今ごろは、マルコシアスとストラスが、それこそ悪魔の本領発揮とばかりに嬉々として、議事堂にいる人間たちを追い出しにかかっているはずである。
シャーロットとしては、ストラスがもののはずみで人を傷つけないかが心配だった――オリヴァーをカルドン監獄に送るわけにはいかないのだ。
そこでマルコシアスをお目付け役として頼んだわけだが、はしゃいだ魔神が二人して、どれほどの珍道中となっているかは後で尋ねなければ分からない。
「そうか」
ランフランク中佐は魔術師らしく、悪魔を過信するシャーロットに危ぶむような目を向けた。
だがすぐに顔を正面に戻して、焦れた様子の上官を窺い、頷く。
「――大佐、いつなりと」
アディントン大佐は撃鉄を起こした。
「よし」
「俺のかわいい役立たずども、またの名を軍省軍事部第十五連隊および十六連隊の馬鹿ものどもはどこだ?」
詰め所の扉を守っていた衛兵たちをものの見事に蹴散らして、閉ざされていた扉を勢いよく蹴り飛ばして開け放つなり、アディントン大佐はそう怒鳴った。
詰め所に響き渡る大音声である。
シャーロットとオリヴァーは、ランフランク中佐とオンルに挟まれ、庇われて小さくなっていたが、オリヴァーが思わずといった様子で囁く。
「二十三にもなって、まさか演劇にありがちな一幕を目の当たりにするとは思わなかった」
詰め所の中からは怒号が轟き、シャーロットは初めて入ったその場所を観察するどころではなかった。
四方八方から衛兵が駆けつけてくる足音と気配、叫び声と銃の撃鉄が起こされる音が幾重にも響く。
「動くな!」
複数の声が同時に叫び、続いて、「武器を置いて膝をつけ」という声と、「武器を捨てて後ろを向け」という声が続いた。
言われるまでもなく、シャーロットとオリヴァーは固まっていた。
ランフランク中佐が二人の前に出て、一方オンルは無断でオリヴァーの肩を拝借しながら、しきりに羽根をふくらませては身ぶるいし、オレンジ色の目をきょろきょろと動かし続けている。
アディントン大佐は声を上げて笑った。
とてもではないが、十を超える銃口を向けられている人間の笑いとは思えない。
「こういうときの台詞は打ち合わせておけ」
衛兵たちの中に何人、「それももっともだ」と思った人間がいたのかは分からないが、それを口に出す者はなかった。
衛兵の中でも徽章の派手な一人が、片手を上げて何か合図をした――とたん、一人が発砲した。
シャーロットは条件反射的な悲鳴を上げて耳を塞ぎ、しゃがみ込んだ。
轟音に耳鳴りがする。
シャーロットの名誉のために言えば、その瞬間にオリヴァーも叫んでいた。
ランフランク中佐は顔色も変えておらず、アディントン大佐もそれは同じだった。
彼は少しばかり首を傾げた――その耳許を銃弾がかすめ、一秒たらずののちに、大音響とともに詰め所の扉のすぐそばの壁に穴が開き、漆喰が飛び散る。
「撃ったぞ、あいつ!」
オリヴァーが唖然として囁いた。
シャーロットもまったく同感だった。
この非常時にあって信じ難いことではあったが、シャーロットはまだ、人間どうしの礼儀がどこかには残っているに違いないと無意識に思い込んでいたのである。
ある人間がある人間に向かって、殺傷に足る行動になんらのためらいもなしに踏み切るのを見て、さらにいえばその暴力を受ける側に立っていたこともあって、シャーロットはショックを受けてあんぐりと口を開けていた。
が、すぐにそれは間抜けに過ぎるということに気づいて、あわてて口を閉じた。
そして、長く唖然としていられる場合でもなかった。
アディントン大佐が、出し抜けに発砲したのだ。
シャーロットはその銃弾の行方を見守ることはしなかった。
さらなる銃口が火を噴くことが想定されたため、マルコシアスが残した精霊のことも、自分の代わりに傷を負うことになるリンキーズのことも頭にあれど、きっぱりと目を閉じて、必要以上におびえることのない状況を自分のために用意することにしたのである。
はたせるかな、銃声が耳をつぶさんばかりに轟き、シャーロットが耳をふさいでしゃがみ込んだままでいること数十秒。
ランフランク中佐も、シャーロットとオリヴァーのそばで、何度か応戦のために発砲していた――オリヴァーは目を見開いて眼前の状況を見ていたようである。
そのとき、フクロウの姿のオンルがけたたましい声で鳴き始め、と思うとランフランク中佐が、銃声に掻き消されまいとして声を張り上げた。
「大佐!! 奥の営倉と地下の懲罰室! それから最上階です!」
「よくやった!」
シャーロットは目を開けた。
そして、目の前の状況が何もよくなっていないことを見て取った。
あたりには火薬の臭いが立ち込めている。
床や壁に穴が開き、今しも窓硝子の一枚も、かん高い音とともに木端微塵になっていくところだった。
シャーロットは思わず目を覆いそうになったが、そこここに倒れている衛兵がおり、彼らの下に血だまりが出来ているのも見えてしまった。
オリヴァーはじゃっかん気まずそうな顔でシャーロットのそばに屈んでおり、自分の腕をじっと見ていた。
シャーロットの視線に気づくと、彼は真面目に言った。
「ストラスには、あとで謝る」
そのとき、衛兵の側から怒声が上がった。
シャーロットはあわてて、先頭に立っていたアディントン大佐の無事を確かめようとして膝立ちになった――が、無用の心配だった。
アディントン大佐は、まるで無人の大広間に立っているかのように落ち着いて、銃に弾をこめ直している。
ほのかに笑いすらしている。
平和を愛するチャールズ・グレースに心酔しているとはいえ、彼が根っからの武人であることに間違いはないらしい。
「アディントン! 貴様、この暴挙が許されると思うなよ――!」
衛兵の怒声に、大佐は肩を竦めて応じた。
「カヴァデールはお前たちに何を約束したんだ。射撃の練習のための時間か?」
銃声。
アディントン大佐は肩を竦めるのみで、そのときようやくシャーロットは、彼に悪魔の加護が働いているのではないかと気がついた。
オンルの精霊がいれば、銃弾を逸らすことも不可能ではないだろう。
「――確かに、」
落ち着いて発砲準備を済ませて、アディントン大佐は言った。
「あの男が権力の座に就いたときには、われわれは無論、批難されるべき反逆者だ」
銃を構える――発砲。
轟く破裂音、銃の反動に微動だにしない大佐の腕。
誰かが悲鳴を上げる。
「しかしまだそのときではない」
衛兵の側からの発砲――当たらない。
目を凝らしていれば、アディントン大佐の心臓の二インチ手前で、不可解な白い火花が散ったことに気づいただろう。
「ちくしょう!」
誰かが叫んだ。
アディントン大佐は涼しげに微笑んでいる。
軍人が悪魔を信頼するわけもないから、内心では危ない橋を渡っている気分のはずだ。
だがそれを感じさせない、自信と貫禄に満ちた笑み。
「勝てば正義というだろう」
再度銃を構える。
伸ばした右手の先で拳銃が黒く光っている。
「まだどちらも勝っていない、どちらも負けていない。
白黒つくのは明日の話だ」
にやりと笑って、撃鉄を起こす。
「さあ、明日の審判を迎えに行こうじゃないか」